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〈社会福祉法人子供の家ゆずりは〉が、新拠点の半開きシェルター〈ながれる〉を2025年春に開設予定
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街に半分開いた、他者や街の気配を感じられる「半開き」のシェルター
「部屋を借りたいが保証人がおらず借りられない、今日の宿がない」「働けなくなってしまい、家賃が払えず追い出されてしまった」など、様々な理由で「今日、帰る場所がない」という人たちがいます。そのような人たちの居場所を確保しつつ、ほどよく人と繋がれる「安心」を提供したい。そして、明日を生きる力を養えるような場所を作りたい。
そのような思いで〈社会福祉法人子供の家 ゆずりは〉は、一時避難(シェルター)とコミュニティスペースの機能を有する「半開き」のシェルター〈ながれる〉を2025年春に開設予定です。
年間のべ6万件の個別相談に応える〈子供の家ゆずりは〉
〈子供の家ゆずりは〉(以下、ゆずりは)は、児童養護施設や里親家庭などで生活していた人、虐待などの理由から親や家族を頼ることができない人が抱える困難を共に解決し、「安心」を育むための伴走サポートを行うため、2011年4月に設立されました。
ゆずりはに寄せられる個別相談は、年間のべ6万件にも及びます。個別相談で受けた内容を踏まえて、生活保護や支援措置の申請、病院・不動産屋への同行など、必要な申請手続きのサポートを実施。2024年7月にこここでは、ゆずりはが発行した「支援措置サポートガイドブック」について取り上げました。
支援措置サポートガイドブックには、手続きの流れから、相談者へのヒアリングで聞くこと、準備する書類などの内容とポイントがまとまっている
その他にも国分寺にひとつ目の拠点を構え、虐待に至った親への回復プログラムや、対人支援職の人を対象にサロンなどを開催。〈ゆずりは工房〉では仕事の機会づくりとしてジャム製造も行っています。
もともと児童養護施設や里親のもとを巣立った人を対象に相談所を開始しましたが、現在は、虐待や貧困等の理由から親や家族を頼れず孤立している人たちへの支援など活動の幅が広がってきています。
半開きの〈ながれる〉だからこそ、人と繋がる安心と安全を両立できる
ゆずりはの新しいプロジェクトである半開きのシェルター〈ながれる〉は、「安全だけでなく、安心も大事にして、当事者にとって居心地の良い場所をつくりたい」という思いから生まれました。
現状、シェルターには様々な課題があります。利用したい人に対してシェルターの数が足りていなかったり、男性向け/女性向けとカテゴライズ化されてセクシュアルマイノリティが利用できるシェルターが少なかったり。さらには、DV加害者やストーカー等から利用者を守るために、携帯電話や所持金の没収や外出禁止という厳しいルールを設けているシェルターも多く、利用者が社会との接点を失い孤立しやすいケースも見受けられます。
もちろん、DV被害者などを守るため、安全を確保するのはとても大切なことです。しかし、帰る場所を持たない人たちが抱える背景がさまざまであるからこそ、頼れる場所にも多様な選択肢を増やしていきたいとの想いから、〈ながれる〉の構想は生まれました。〈ながれる〉では、「施設の個室に閉じこもらず、他者や街の気配を感じながら心地よく過ごせること」をコンセプトに掲げています。
コンセプトを実現するために3つのエリアを設ける予定です。ひとつは、一時宿泊先として利用できる「宿泊エリア」。もうひとつは、キッチンとダイニングテーブルがあり食を中心に人と繋がることができる「半開きエリア」。最後が、ソファやテーブル、本棚などを備えている「事務所エリア」。ここは、知らない人がいる空間と個室の中間として、事務所というよりも心地よく過ごせるカフェのような場として設置されています。
〈ながれる〉は、門前仲町駅から徒歩1分の場所に開設予定です。設計を担当する建築家の安部良さんによる「建物はリノベーションで何とでもなるけれど、街は簡単に変えられないからね」という言葉を踏まえて、街の雰囲気の良さも重視して物件を選んだと言います。
門前仲町の不動尊や八幡宮があるこの界隈は、朝夕は小学生の通学路ともなり、日中は観光客や参拝客のみでなく、親子が遊び、木陰で年配者の方がスケッチしたり、くつろいだりする場所となっています。
利用者だけに閉じられた空間ではなく、街に半分開いた場にしていく。そして街が居場所だと感じられるように。〈ながれる〉は居心地は良くても、留まることなく、次の場所、次の人生のステージにちゃんと“流れて”いける場所を目指していきます。
2025年春開設に向けて寄付を募っています
現在〈ゆずりは〉は、2025年春開設に向けて、解体工事や改装を実施しています。しかし、公的な補助金によるサポートの見通しは立っておらず、運営1年目までに必要となる約3,000万円が不足しており、寄付を募っています。
〈ゆずりは〉や〈ながれる〉について、詳細が気になる方はぜひInformation欄にあるサイトをのぞいてみてください。
Information
ウェブサイト:社会福祉法人子供の家 ゆずりは
ウェブサイト:ながれる
ウェブサイト:寄付
問い合わせ先:社会福祉法人子供の家 ゆずりは
メールアドレス:pryuzuriha@gmail.com
Information
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