
あらゆるものが、はやすぎる|エッセイ連載 あらゆるものが、はやすぎる
ああ、どれもこれも、はやすぎる。
電車移動で歩く人たちの速さ、仕事で即レスがよしとされる文化、ともだちに「何食べたい」と聞かれてから、答えるまでの想定された時間、お店でお会計をするときに求められるテンポとスムーズさへのプレッシャー、「あなたはどちら側なの?」と突然敵か味方か迫られる瞬間、SNSで流れてくる情報の数々。
自分のペースが遅いのだろうか? いや自分にとっては標準なペースだ、ついていくのが苦労ストレス疲労怒りだ。みんなはその速度が標準なの? それぞれ「はやすぎる」と感じているものってないの? 「あらゆるものが、はやすぎる」をテーマにさまざまな方にエッセイを寄稿いただく連載です。(こここ編集部 垣花つや子)
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vol.032025.07.01変わり続ける自分の身体で生きる|武捨和貴
スマホの写真を見返すと、あどけない笑顔でまだ腰が引け恐々立ち上がったばかりの息子がこちらを見ている。この原稿を書いている今、彼は小学校2年。ニンテンドースイッチをしながら「であ!」とゲームの世界に入り込んでいる。彼にとってこの数年は身体も思考も趣味も日々変化が著しい。一方、自分は目に見える変化というのは少ない。
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vol.022025.06.18油揚げごめん|くどうれいん
油揚げの賞味期限ってはやすぎる。と、油揚げを買うたびにそう思う。お豆腐の賞味期限が短いことは、まあなんとなく理解できる。水に浸かっているし、白くて柔らかいし。しかし油揚げ。おまえは揚げられているではないか。
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vol.012025.06.11かなりの時間が流れてしまった|金川晋吾
私がはやすぎると感じているもの、それは時間の流れそのもの、つまり自分の人生です。いきなりものすごく大きな話になってしまいましたが……
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