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送った古本が200団体への寄付に変わる!? 累計7億円の「チャリボン」、6月末まで500円上乗せキャンペーンを実施中
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【写真】小学校低学年ぐらいの子どもたちが、部屋の床に座って本を読んでいる様子

被災地、貧困、福祉、紛争地……買取金額の使い道を指定できる〈バリューブックス〉の寄付サービス

本棚いっぱいの、好きな本に囲まれる生活。そろそろいっぱいになってきたな……でもきっかけがないと、処分したり売ったりする気にならないな……。そんなふうに後回しになっていること、ありませんか。

「チャリボン」は、古本を送ると、その買取金額が社会貢献事業へ寄付されるプラットフォーム。寄付先は、被災地、貧困、福祉、教育格差、紛争地などを支援する、約200団体の中から選べます。これまで寄付された古本は約2685万冊、累計金額は7.3億円以上にのぼります。

同サービスを運営する〈株式会社バリューブックス〉は2024年6月30日まで、「梅雨なのでキャンペーン」を実施。期間中は申し込み1件につき、寄付金が500円上乗せされます。

チャリボンの紹介動画

送料は無料。カテゴリや地域から、気になる団体を検索

これまで、累計28万人以上が寄付した「チャリボン」。1回につき、段ボール5箱分までの本やDVD、CD、ゲーム機やゲームソフトを送ることができます。

手数料や送料は無料です。寄付は、以下の手順で進められます。

  1. チャリボンのサイトから、寄付先を選ぶ
  2. 専用フォームから申し込む
  3. 古本を段ボールに梱包する(梱包材は寄付者が用意)
  4. 宅配業者が古本を集荷
  5. チャリボン側から、古本の査定額が報告される
  6. 指定した団体へ、買取金額分が月ごとに寄付される

【画像】チャリボンサイトのキャプチャ。9団体が示されている
「能登半島地震」のカテゴリで指定できる寄付先一覧(公式サイトより)

寄付先はサイト上で、「カテゴリ」や「地域」から検索することができます。団体ページをクリックすると、取り組みの概要や「○○円でできること」といった情報が読めます。寄付したい団体を見つけたら、ページ下部にある「本で寄付する」のボタンをクリックし、申し込みフォームへ移動します。

ただ、中には寄付の対象にならないものもあるため、注意が必要です。例えば2010年以前に出版された本(専門書を除く)、雑誌類、ISBN(国際標準図書番号)がついていない本、シングルCDなどは、査定することができません。

「チャリボン」を運営する〈バリューブックス〉のサイトから「おためし査定」を利用すると、本棚の写真やバーコード、ISBNなどから、事前に大まかな査定額を知ることができます。

【画像】3つの検索方法、本棚スキャン、バーコードスキャン、キーワード・ISBN入力
「おためし査定」の流れ(公式サイトより)

既存の仕組みやノウハウを活かして、無理せず続けられる社会貢献

長野県上田市に拠点を置く〈バリューブックス〉は、本の買取やネット販売事業を手がける企業。「日本および、世界中の人々が、本を読み、学び、楽しむ環境を整える」をミッションに掲げています。

創業2年目の2008年にスタートした「チャリボン」以外にも、さまざまな社会貢献事業に取り組む同社。始めたきっかけは、あるスタッフが退職する際に言い残した、「自分がやっていることが、何のためになっているのか分からなかった」との言葉でした。創業者の中村大樹さんはその後、NGOやNPOの人たちとの出会いを通じて、「自分たちが無理をせず、もともと持っている仕組みやノウハウを活かし、継続していけることはないだろうか」と考えたといいます。

【写真】小学校低学年の子どもたちが、床に座ったり、寝そべったりして本を読んでいる様子

〈認定NPO法人育て上げネット〉や東京大学への寄付から始まった「チャリボン」は、寄付金を募るよりも「不要になった本を送ってください」というほうが呼びかけやすいこともあって、提携先を少しずつ増やしていきました。本を梱包して送るだけなので行動のハードルも低く、2023年9月には寄付総額7億円を突破、支援先は5月末現在で203団体にのぼります。

また〈バリューブックス〉は他にも、古本と読み手をつなげる事業に取り組んできました。例えば、査定額のつかなかった本を保育園や小学校、福祉施設などに贈る「ブックギフトプロジェクト」。毎日2万冊の古本が届くのに対して、半分が古紙回収へ回ってしまう現状を受けてスタートしたものです。さらに、読書の場や機会を増やすため、無書店地域へ本を届ける移動式本屋「ブックバス」を運行。拠点の長野県上田市では、書店兼カフェ〈NABO〉(ねいぼ)も運営し、読書やイベントを通じた場づくりに取り組んでいます。

部屋にこもり、のんびり本棚を整理するのにぴったりな梅雨

【画像】「梅雨なのでキャンペーン」のPR画像、雨の模様が入った青地の背景に白い文字

雨が続き、出かけるのがどうしても億劫になってしまう、梅雨の時期。裏を返せば、部屋にこもり、のんびり本棚を整理するのにうってつけの季節、といえるかもしれません。

「チャリボン」の「梅雨なのでキャンペーン」は、そんな6月だからこそ、読まなくなった本を寄付に替えてみませんか、と呼びかけるもの。申し込み1件につき、〈バリューブックス〉が負担する形で寄付額が500円上乗せされます。

何度も読み返した本、思い出の本、世界を広げてくれた本。大切なものだからこそ、寄付を通じて、人の役に立ててみませんか。