こここ編集部より
“おばあちゃん”と踊る体験、静岡おでん、フェスのアクセシビリティ。編集者がやってみたこと、考えたこと。(ここ最近こここでは#3)
編集後記
こんにちは。こここ編集部です。残暑ですね。……と書こうと思ったのですが、関東では数日前から急に涼しくなってきました。季節の変わり目で風邪をひく人も多いようです。無理せずマイペースに過ごしたいですね。
さて、編集後記シリーズ「ここ最近こここでは」をお届けします。記事の感想、〈こここ〉で取り上げられた本や映画、イベントに参加した話など、編集部メンバーそれぞれの〈こここ〉をめぐる「最近の話」をお届けします。
それでは早速。ここ最近、6月〜8月の〈こここ〉では、こんなことを考えたり感じたりしました。今回は編集部の岩中とちばの近況をお届けします。
静岡で“おばあちゃん”たちと踊る体験(岩中)
こんにちは。〈こここ〉編集部で「ニュース&トピックス」や「こここなイッピン」を担当している岩中です! ニュースでは、イベントやプロジェクト、映画や公演など、実際に参加したり見たりできるもののお知らせも多いので、記事でご紹介したプログラムに行ってみる、ということが割とあります。実際に体験してみると、当たり前だけれど、事前に情報として知っていたことからグッと解像度があがり、身をもっていろいろなことを感じたり考えたりできるので、なるべく足を運ぶようにしています。
少し前のことですが、静岡県舞台芸術センター(SPAC)が主催する「ふじのくに⇄せかい演劇祭2023」に伺いました。
鑑賞したのは、韓国の振付家アン・ウンミさんの「Dancing Grandmothers 〜グランマを踊る〜」。その名の通り「踊るおばあちゃんたち」をテーマに、韓国と日本でリサーチを重ねて振付にしたり、上演地である静岡で募集した“おばあちゃん”(と呼ぶのは憚られる若々しい方たちばかりでしたが)が舞台にあがり、ダンサーたちと一緒にダンスする作品でした。
記事内の写真にあるように、本来はお客さんも舞台に上がってみんなで踊るシーンのある作品でしたが、コロナ禍もあり、当日は客席から移動せずに踊るという演出に。
こういった作品は観客の参加度で雰囲気がガラッと変わりますが、出演者がステージに登場するたびに歓声が上がったり、最後はほとんどの人が客席から立ち上がってその場で踊ったりして、一人ひとりの身体や日常を讃え合うような、祝福感に溢れた舞台でした。
体験に勝るものはないなとも感じます。これからも、ニュースでは、情報を通して実際に行ってみたい! 体験したい! と思える記事を作っていきたいなと思います。
(こここ編集部・岩中可南子)
フェスのアクセシビリティについて考えています(ちば)
こんにちは、〈こここ〉編集部でSNSを担当しているちばひなこです。私は〈こここ〉の仕事とは別で、野外フェス(音楽フェスではなく、映画フェスですが)の運営もしているので、夏に始まった連載「野外フェスで会いましょう! 〜移動支援で行く好きな場所〜」は野外フェス運営者目線でも興味深く読んでいます。
連載の中で〈WASSUP(ワサップ)〉が移動支援としてクライアントと出かけているのは〈GREENROOM FESTIVAL〉や〈日比谷音楽祭〉。
都市型のフェスだからこそ、フェス会場そのものだけでなく、近隣の駅や商業施設が待ち合わせ場所や多目的トイレの確認事項として記事内で登場します。その様子を見ながら「そうだよな、駅情報や施設情報って大切だよな。運営側で(フェスのお客さまの往来があることを駅や施設にお伝えしたうえで)情報公開するのも良いのだろうな」と再確認したり、スロープや舗装などのハード面の準備に感心したり。
そのうえで、Vol.2の〈日比谷音楽祭〉編の終盤で車椅子が芝生にはまってしまったところを人力で乗り切った際のフレーズにハッとしました。
“スロープや舗装など、ハード面への配慮はもちろん大切ですが、一番心強いのはこういった人の力。日比谷音楽祭が持つ「フリーでボーダーレス」の精神は、主催者だけではなく当日のスタッフの方々にも浸透していることが実感できました”
私が運営している映画フェス〈夜空と交差する森の映画祭〉は名前の通り、夜空の元そして森の中で実施しているので、交通手段が限られています。会場までの道も山道や砂利道ばかりで、ハード面での快適なアクセシビリティは準備がしづらいイベントです。
それでも参加しやすさに必要な環境を考えると同時にいったい何が、なぜ、「出きていない」「出きない」ことなのか、運営側で「出きる」ことがあるのかなどアクセシビリティについて考えていけたらいいし、考えていきたいです。全3回の連載なので、3本目も一読者としてたのしみにしています。
*追伸:この記事を書いたあと〈夜空と交差する森の映画祭〉は無事に開催・閉幕しました。
(こここ編集部・ちばひなこ)
「ことば」を生活に持ち帰る
以上、今回は、編集部メンバー2名による、こここ記事がきっかけで体験できたこと、考えたことについてお届けしました。
メディア運営を続けていると、さまざまな人や知恵に出会います。ことばを通して新しい世界が開いたような、視野が変わるような気持ちにもなります。でも本当に大事なことは、ことばだけで「ふむふむ」と理解したかつもりになることじゃなくて、自分自身の生活のなかに持ち帰って行動に起こすこと。
うっかりすると頭でっかちになってしまいそうな今日このごろですが、実際に体験したり、別の機会で活かしたり……を大事にしたいな、と、二人の近況から感じました。
それでは次回もまた編集部メンバーの近況をお届けします! また、編集部宛の質問やリクエストがあれば、窓口メール(co-coco@magazine.co.jp)までご連絡ください。お待ちしていいます。
(こここ編集長・中田一会)
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