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“介護WITH”な働き方って? 趣味や副業を応援する事業所の、動画と記事を東京都が配信スタート!
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「介護の仕事」と「夢や趣味」を両立させる働き方を東京都が支援
少子高齢化が急速に進むなか、介護職の人手不足は社会の大きな課題となっています。また、働く人の高齢化も深刻。20代・30代の働きやすい環境づくりが、介護の現場で求められるようになりました。
そんな中、東京都の介護事業所では、「介護の仕事」と「夢や趣味の活動」を両立させる働き方が注目されています。東京都福祉局は、働く人の夢や趣味を応援する介護事業所を支援するプロジェクト『介護WITH』を立ち上げ、事例の動画配信などをスタートしました。

10代から音楽とダンスを続ける佐藤さんの働き方
2025年1月某日、東京都世田谷区の小規模多機能介護事業所(通所・宿泊・訪問を組み合せた介護サービスを行う施設)に伺うと、15人ほどの高齢者の輪に入り、明るく声をかける男性がいました。
「これから音楽を流すので、音楽に合わせて僕の動きを真似してくださいね」
介護の現場ではおなじみともいえる運動の時間です。ただ、ユニークなのは、流れる音楽が“ローファイ・ヒップホップ”だったこと。実はこの音楽は、輪の中で運動指導をしている介護スタッフ、佐藤公大さんが制作したものなのです。
現在、介護の仕事を始めて4年目の佐藤さん。仕事は夜勤もあるシフト制です。一方で、オリジナル曲やリミックスを制作しストリーミングサイトで配信したり、ストリートダンスでイベントに出場したりと、10代から始めたクリエイターとしての活動に今でも力を入れています。
例えば、ダンスの練習は仕事終わりに週に2回ほど。年に数回、ダンスバトルイベントにも出場します。上司や同僚の方も理解があり、活動に合わせて時短制度や休暇を利用しているそうです。
佐藤さん 音楽をやってもいい、ダンスをやってもいいっていう雰囲気があるのは、自分にとってすごく働きやすいです。
佐藤さんが働く事業所を運営する〈社会福祉法人奉優会〉は、夢や趣味などの活動を応援することについて、「働きやすい環境を作ることが長く安定して働いてもらうことにつながる」と考えています。
多様な働き方を紹介する『介護WITH』プロジェクト
介護職の人手不足は、人口における若年層の割合が比較的高い東京都でも大きな課題となっています。そこで東京都は、佐藤さんのように介護の仕事と夢、趣味及び副業を両立できる環境づくりに取り組む事業所を“介護WITH事業所”として選定し、奨励金100万円を支給するプロジェクト『介護WITH』をスタートしました。
「忙しい」「休みづらい」というイメージもある介護職ですが、シフト制・登録制・時短勤務などの選択肢から、実は自分に合わせた柔軟な働き方ができる事業所も多くあります。夢や趣味をあきらめずに働くことができれば、20代・30代も含めた幅広い層で介護職に興味を持つ人が増えると考えているからです。
『介護WITH』プロジェクトでは、2025年2月14日に公式Webサイトをオープン。イメージ動画と、選定した9事業者の事例を紹介しています。
また、うち5つの事例については、介護WITHな働き方をする人や事業所を訪ね、実際の仕事と活動の様子や、両立することの魅力、行っている支援についても取材。“介護WITHクリエイター”佐藤さんのほか、“介護WITH野球選手” “介護WITH役者” “介護WITHライフル射撃” “介護WITH総合格闘技”と、多様な事例や事業所の姿勢をインタビュー動画と記事で発信しています。
インタビューの中で佐藤さんは、介護WITHクリエイターの魅力についてこう話しています。
佐藤さん (介護の仕事で)利用者さんとの会話からインスピレーションをもらえることは、クリエイティブに欠かせないものになっています。
介護職の柔軟な働き方とその魅力を、リアルな声で伝える『介護WITH』プロジェクト。東京都は今後も継続を予定しています。
Information
『介護WITH』プロジェクト
公式サイト:https://www.fukushi1.metro.tokyo.lg.jp/kaigowith/
介護現場のイメージアップ戦略事業(東京都)
【選定事業者】
・合同会社アワー・ディケイド
・アサヒ産業株式会社
・社会福祉法人善光会
・社会福祉法人奉優会
・株式会社ケアメイト
・社会福祉法人とらいふ
・NPO法人グレースケア機構
・有限会社アルカディアケアサービス
・株式会社iMARe