ニュース&トピックス
2025年のテーマは「合理的配慮」。NHKハートフォーラム「子どもの発達障害」7月26日にライブ配信!
イベント情報
- トップ
- ニュース&トピックス
- 2025年のテーマは「合理的配慮」。NHKハートフォーラム「子どもの発達障害」7月26日にライブ配信!

7月26日開催。オンラインフォーラム「子どもの発達障害2025」
近年、耳にすることの増えた「発達障害」という言葉。メディアなどでも注目され、さまざまな切り口から全体数や割合の推計がなされている一方、その現れは環境による影響も大きく、明確に「これだけいる」ということが難しい障害でもあります。
外からは困難が見えにくいこともあり、言葉でうまく困りごとを伝えられない子どもなどは特に、行動や態度から「甘えている」「怠けている」などと誤解されてしまうことも少なくありません。生まれつきの感覚や特性が周囲に理解されないまま、適切な支援を受けられず、さまざまな二次障害を抱えてしまうケースもあります。
そんな子どもの発達障害における基礎知識や支援のヒントを学べるオンラインフォーラム「子どもの発達障害2025」が、2025年7月26日(土)13:30〜17:30に開催されます。当事者や専門家の声を通して、「今、大切にできること」「これからに生かせること」をいっしょに考えてみませんか。
福祉と人をつなぐ、NHK厚生文化事業団
本フォーラムを主催する〈NHK厚生文化事業団〉(通称:NHK HEARTS)は、1960年にNHKグループ唯一の社会福祉法人として設立されました。設立以来、公共放送を担う〈NHK〉と連携しながら、障害のある人や高齢者、子どもなど、福祉を必要とする人たちの声に耳を傾け、多様な人がともに暮らす社会づくりに取り組んでいます。
これまでに「障害者福祉」「高齢者福祉」「子どものための福祉」を軸に、イベントの開催や、社会福祉の理解を広める情報発信などを行ってきました。

たとえば、認知症の人が安心して暮らせるまちを応援する事業「認知症とともに生きるまち大賞」では、地域に根ざした創意工夫を行う団体やグループに光を当て、知恵と実践を広げる取り組みを後押ししています。
さらに、1966年から続く「NHK障害福祉賞」では、障害のある人や支援者の体験を手記という形で募集し、その思いや学びを共有してきました。寄せられる作品は、一人ひとりが向き合ってきた苦労や喜びに触れることができる貴重な記録でもあります。
その他、パラリンピックに出場した選手たちが各地の小学校・支援学校を訪れる出前授業「パラリンピアンがやってきた」、福祉活動に取り組むNPOやボランティア団体向けの基金「わかば基金」、障害のある人の作品を味わう「HEART&ARTS」など、多岐に渡る活動を行うなかで、長年力を入れてきた活動のひとつが、さまざまな福祉課題をテーマにした「NHKハートフォーラム」の開催です。発達障害、認知症、ひきこもりといったテーマを取り上げ、当事者や専門家の声を届けることで、理解を深めるきっかけをつくってきました。
7年目を迎える「子どもの発達障害」フォーラム。今年のテーマは「合理的配慮」
本フォーラム「子どもの発達障害」もこうした活動のひとつで、2019年にスタートしました。これまでに「共生社会」「子どもファーストの実現」といったテーマを取り上げてきましたが、今年は昨年に続き「合理的配慮」がテーマです。
合理的配慮とは、障害のある人から、自身が感じるバリア(社会的障壁)を取り除いてほしいと意思表明があったときに、学校や職場などの事業主や行政機関が必要に応じて行う調整や支援のことを言います。障害のある当事者本人が「特別扱いを求めている」などと誤解されがちですが、組織や社会が環境を整えることで、当たり前の学びや暮らしを保障する考え方です。
障害者差別解消法の改正(2024年4月)により、事業者による合理的配慮の提供が義務化されて1年が経ちましたが、この春には入学試験をめぐって、「必要な配慮が得られなかった」という当事者や保護者の声と、「合理的配慮と特別扱いの線引きが難しい」という学校側の声が聞かれ、課題が浮き彫りになっています。
今回のフォーラムでは、そうした現状を踏まえ、発達障害のある子どもにとっての合理的配慮について4部構成で理解を深めていきます。第1部では「発達障害とは何か」を改めて確認し、第2部で当事者や保護者の声に耳を傾けます。続く第3部は求められる配慮のかたちを探り、最後の第4部にて、その学びや気づきを将来にどうつなげていけるのかを視聴者とともに考えます。

フォーラムには、信州大学医学部教授であり精神科医の本田秀夫さん、当事者の母で〈一般社団法人 読み書き配慮〉代表理事の菊田史子さん、川崎市発達相談支援センターのソーシャルワーカーで特別教育支援士の近藤幸男さん、公認心理師の綿貫愛子さんら専門家が登壇。本田さんはNHK HEARTSが制作した「発達障害の子どもの育ちを支える」ビデオシリーズ(無料でオンライン視聴可)の監修もしています。

今年は昨年よりも当事者ゲストを増やし、スタジオと当事者を中継でつなぎながら、今まさに悩んでいる人や、支援の現場にいる人の声を受け止め、どんなサポートがあれば力を発揮できるのかを共に考える予定になっています。「子どもの発達障害」「合理的配慮」など、気になるキーワードがある方はぜひ参加してみてください。
Information
子どもの発達障害2025 <今、大切なことと、将来、役に立つこと。>
開催日時:2025年7月26日(土)開演:13時30分/終演予定:17時30分
開催形式:インターネットでのライブ配信(無料)
参加人数:先着1000人
・参加者ごとに個別のパスワードが送られるので、お一人ずつ事前申し込みが必要です。
申込方法:こちらから
申込締切:7月26日(土)17時(配信終了30分前まで受付)
主催:NHK/NHK厚生文化事業団
お問い合わせ:NHK HEARTS「子どもの発達障害2025」事務局
電話:03-3476-5955 (平日10時~17時)
メール:nhkh35@npwo.or.jp