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老いと演劇〈OiBokkeShi〉の活動10周年に向けた新作『レクリエーション葬』9月30日・10月1日に岡山で、10月22日に京都で上演
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白装束を着用し花に包まれて笑みを湛える老人のイラストが描かれた『レクリエーション葬』のチラシ表紙
活動10周年記念を迎える〈OiBokkeShi〉の新演目『レクリエーション葬』が2023年9月30日(土)からスタート!

老いと演劇〈OiBokkeShi〉の活動10周年に向けた新作上演

「介護と演劇は相性がいい!」を合言葉に、“老いと演劇”をテーマにした公演やワークショップを行う〈OiBokkeShi(オイ・ボッケ・シ)〉。2024年に活動10周年を迎える同劇団が新たな演目『レクリエーション葬』の公演を予定しています。

2023年9月30日(土)・10月1日(日)には岡山県岡山市の〈岡山芸術創造劇場 ハレノワ〉にて、10月22日(日)には京都府京都市の〈ロームシアター京都〉と、2拠点で上演されます。

※岡山公演チケットは完売となりました。

OiBokkeShi『エキストラの宴』のワンシーン
OiBokkeShi『エキストラの宴』(2022)撮影:hi foo farm

地域に「老い」「ボケ」「死」の明るい未来をあぶり出す〈OiBokkeShi〉

劇作家や俳優、介護福祉士としても活動する菅原直樹さんが主宰する劇団〈OiBokkeShi〉。高齢者や介護者と共につくる公演や、演劇体験を通じて認知症の人とのコミュニケーションを考えるワークショップを実施するなど、高齢社会の課題を「演劇」というユニークな切り口でアプローチしています。

そんな劇団の原点は、菅原さんの特別養護老人ホームでの介護経験にあります。職員として認知症のある高齢者と接するなかで有効だと気づいたのは、その人が見ている世界に合わせて演じ、会話を楽しむこと。

2012年に東京から岡山へ移住し、介護福祉士の仕事を続けるなかでも、利用者の言動を“正す”のではなく“受け止めて尊重する”ことの大切さを感じるとともに、「演者」としてのふるまいが介護の現場で生きるということを実感します。

漫画『OiBokkeShiができるまで』1枚目
漫画『OiBokkeShiができるまで』2枚目
漫画『OiBokkeShiができるまで』 作:あさののい

そのような経験のなかで、地域に「老い」「ボケ」「死」の明るい未来をあぶり出す試みとして、2014年に“老いと演劇”〈OiBokkeShi〉を設立。「老人介護の現場に演劇の知恵を、演劇の現場に老人介護の深みを」という理念を掲げるその活動は、演劇、介護のジャンルを越え、近年多方面から注目を集めています。

「死ぬことに、命を懸ける?」前代未聞の“生前葬”演劇

活動10年目の節目として、9月30日(土)から岡山でスタートする『レクリエーション葬』は、〈OiBokkeShi〉の看板俳優である岡田忠雄さん(97歳)と共に「死」と向き合うストーリー。

老人ホームに入居している97歳の岡谷正雄は、介護職員が提供するレクリエーションに腹を立てている。彼は命を懸けることができるレクリエーションを欲している。そこで介護職員は「生前葬をしましょう」と提案する。それから月に一度、岡谷は死ぬことになった―――。

(あらすじより)

本人の希望により、現在も約2時間の芝居でしゃべりっぱなしという岡田さんの口癖は「舞台で死ぬのが本望」。本公演で岡田さんは岡谷役を演じ、「死ぬことに、命を懸ける?」という前代未聞の“生前葬”演劇を展開します。

これまでは「老い」や「ぼけ」の只中で光り輝くユーモアや生命力を描いてきた同劇団ですが、今回は新たな試みとなる「死」に向き合う作品を発表。心身の回復が目的の「レクリエーション」と、それに相反する「死」を掛け合わせた「レクリエーション葬」とは⁉ 劇場公演を乞うご期待!

6人の演者がステージで稽古をする様子
『レクリエーション葬』稽古の様子

注目度の高い、2つの“文化芸術発信拠点”で上演!

9月30日(土)・10月1日(日)に公演が行われる〈岡山芸術創造劇場 ハレノワ〉は、岡山市の新しい”文化芸術の発信拠点”として、今年9月1日に誕生したばかり。大・中・小の3つの劇場を備え、演劇・ダンス・伝統芸能・オペラ・ミュージカル・バレエなどの幅広い公演に対応する、中国・四国地方最大級の文化芸術施設です。

公演だけでなく、岡山市民に“舞台芸術”の魅力を知ってもらうための、ダンス・戯曲・演劇ワークショップなども実施。幅広い世代が気軽に訪れて交流し、コミュニケーションが生まれ、新たな賑わいを生み出す、文化・芸術の発信拠点を目指しています。

岡山芸術創造劇場 ハレノワの外観写真
岡山芸術創造劇場 ハレノワ

また、10月22日(日)に公演が行われる〈ロームシアター京都〉は、地域に新しい“劇場文化”を形づくるため、「創造」「育成」「交流」「生活」の4つの要素を事業の柱とする文化芸術の創造・発信拠点。

本公演後の11月6日(月)・7日(火)には、菅原さんを講師に招いた関連ワークショップも開催予定です。

ロームシアター京都の外観写真
ロームシアター京都(写真:小川重雄)

「老い」はあまねく誰にでも訪れるものとはいえ、心のどこかで“受け入れたくないもの” “目を背けたいもの”として捉えている人も多いはず。そんな「老い」に対して菅原さんは「決してネガティブな話ばかりじゃないと、若い人たちに伝えたい」と語っています。

そんな菅原さん率いる〈OiBokkeShi〉が、「死」をどのように捉え、描くのか。ぜひ劇場でご覧ください。