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「内なるこども」をテーマにした「極楽あそび芸術祭」が〈應典院〉(大阪市)にて10月19日(土)〜27日(日)開催
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年度で作った像などが並べられた、芸術祭メインビジュアル
お寺を舞台に芸術祭が開催されます

「内なるこども」をテーマに展示、ワークショップ、トークイベントを実施

大阪府大阪市にあるお寺〈應典院〉で、「極楽あそび芸術祭」が10月19日(土)〜27日(日)に開催されます。初年度となる本イベントのテーマは「内なるこども」。2組のアーティストを迎えた作品展示に加え、ワークショップやトークイベントを開催。

土や雑草で絵の具からつくるお絵描きや、おばけの仮面をつくる演劇ワークショップ、仏教の視点で町を歩くフィールドワーク、ぬいぐるみを持ち寄り語るカフェなど、仏教・アート・こどもをキーワードに表現の場を開きます。

芸術祭を立ち上げた「あそびの精舎」とは

本イベントを主催するのは浄土宗のお寺〈應典院(おうてんいん)〉、企画運営を行うのは〈一般社団法人Deep Care Lab〉です。1614年に創建された〈應典院〉は、1997年に再建される際、かつてお寺が担っていた地域の教育文化の振興に関する活動に特化した寺院として計画されました。一方で〈Deep Care Lab〉は、人類学、未来学、仏教、デザインなどの視点を横断しながら、想像力とケアの営みが育まれる新たなインフラを形成するリサーチ・スタジオとして様々な団体や個人とコラボレーションしてきました。

今回の芸術祭は、2つの団体が協働して立ち上げた拠点づくり構想「あそびの精舎」の企画として実施されています。2024年4月の〈應典院〉リニューアルに合わせてスタートした「あそびの精舎」では、子どもからお年寄りまで、多世代が集い、「あそび」を通じて、関係性や文化をともに育む場づくりを行っています。

「あそび(遊戯)とは、仏様が心にまかせて自由自在に人々を救うこと」という仏教の思想を踏まえながら、「集った人が寄ってたかってつくる参加的な『あそび』」の中から生まれるものを大切にしています。これまでアート・まなび・ケアを軸に、アート展やワークショップ、まちの保健室などのイベントを開催してきました。「極楽あそび芸術祭」は「あそびの精舎」構想の大型企画として実施します。

木製の台の上に、粘土で作られた生き物のようなものが飾られている
(写真:Katayama Tatsuki)

ワークショップの一部をご紹介

舞台となる〈應典院〉の位置する下寺町には昔、極楽橋がかけられ、お寺の前に極楽川が流れていたといいます。橋を渡った先にある極楽浄土、それがまさに〈應典院〉が息づく土地です。

初年度となる芸術祭では「内なるこども」をテーマに、作品展示に加え、多様なワークショップ、トークセッションなどを開催しながら、自分自身の内なるこどもを探求していきます。

作品展示に参加するアーティストは、「動物と人間の関わり方」をテーマに活動する水田雅也さんと、写真家で映像作家の片山達貴さん。「内なるこども」をテーマに、連携するパドマ幼稚園に通う親子や一般公募した地域の生活者とともにリサーチと制作を重ねてできあがった作品が展示されます。

ピンク色の背景の中に、粘土で作られた動物のようなものがたたずんでいる
内なる犬, 2024 片山達貴

その他に、企画実行員による「内なるこども」のリサーチ過程や、〈Deep Care Lab〉と出雲路本製作所の共同プロジェクト「こどものように正解を見る想像のレシピsee-sou」も展示。こどもが息づくアニミズムの世界を日々実感するためのレシピを、その場で注文・製本もできます。

親子が一緒に粘土のワークショップに参加している様子
(写真:Katayama Tatsuki)

また、10月19日(土)・20日(日)・26日(土)の日中と、23日(水)の夜には、様々なワークショップやトークイベントが企画されています。

10月19日(土)に開催するのは、ワークショップ「『オバケ』の集会をつくろう〜仮面と演劇〜」。参加者それぞれがなりたいオバケを想像しながらオリジナルの仮面を捜索し、できた仮面を被って、オバケの集会を演じます。

10月20日(日)には、自然の中にあるものから画材つくりをして描くお絵描きイベント「マインドフルペインティングラボ」があります。年齢に応じて、親子で一緒に描いたり、交互に描いたり。言葉を介さないコミュニケーションを試みます。

10月26日(土)の「なりきり二十五菩薩バンド〜かなでよう極楽の音楽〜」では、阿弥陀様と一緒に亡くなった方をお迎えにくるといわれる二十五菩薩様になりきるために、楽器をつくり、音楽を奏でます。

その他にも、芸術祭を紐解くトークセッション、落語、踊り念仏、クッキング、まちあるき、ぬいぐるみと過ごせる喫茶コーナー、段ボールでできた町を壊すワークショップなどが開催。近隣住民から、劇団員、薬膳師まで、様々な関心を持つ約20名の市民が一般公募により集い、それぞれの「やりたい」を形にしながらつくったイベントは、子どもも大人も一緒に楽しむことができるものばかりです。


横軸に日付と場所、縦軸に時間が書かれた表の中に、イベントのタイトルが並んでいる
イベントのタイムテーブル

入場チケットのほかに、ワークショップに参加する方は、個別のワークショップチケットが必要です。チケットはPeatixによる事前購入または銀行振込・当日購入の方に向けた事前フォームから申込できます。

“こどもは大人の師匠となり、だれもがこども心を爆発させる。
まるで、今ここがいっときの浄土かのように、あそびこむ。
大変な世の中で、一人ひとりが生きる術を見出し、
世の中捨てもんじゃないと思えるように。
それがお寺だから担える場・極楽あそび芸術祭です。
(ごあいさつ文より)”

ぜひ「極楽」の地に足を運び、あそびを通してあなたの中にある「こども」に触れてみませんか。