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児童養護施設や里親家庭を巣立った若者たちとつくる「BEE STORY」。〈工房集〉とのコラボパッケージを販売
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【写真】テーブルの上に置かれた、BEE STORYの瓶づめ

アートと交差する、若者たちの一歩を支えるはちみつブランド

実の親と共に暮らすことができず、児童養護施設で生活する子どもは日本に約2万2000人、里親家庭で暮らす子どもは約6400人います。

こうした「社会的養護」と呼ばれる仕組みのもとで育った若者たちは、施設や里親家庭を離れると、住まいや仕事、人間関係など、さまざまな課題に直接向き合わなければなりません。頼れる大人や相談相手が少ない場合、社会とのつながりを失い、将来への希望を持ちにくくなってしまうケースもあります。

そんな若者たちとともに取り組む、養蜂プロジェクトから生まれたブランド「BEE STORY」が、障害のあるアーティストの創作活動を支援する〈工房集〉とコラボレーションし、限定デザインのはちみつの発売を始めました。工房の所属アーティストがパッケージデザインを手がけ、若者たちの挑戦とアートが交差する特別な商品に仕上がっています。

【写真】養蜂作業の様子

日々の食卓にも贈り物にも。やさしく奥深い味わいのはちみつ「BEE STORY」

「BEE STORY」のはちみつは、ミツバチが野山に咲くさまざまな花々から蜜を集めた「百花蜜」です。多種多様な花から集められた蜜ならではの、やさしく奥深い味わいが特徴です。

商品は50g・200gの瓶詰めをはじめ、スティック24本入り、ギフトセット、紅茶とスティックのセットなどがラインアップにあり、誕生日や季節の贈り物としても利用できます。

【画像】BEE STORYの商品が並ぶ。 埼玉県産はちみつ50g、800円、埼玉県産はちみつ200g、2200円、など
BEE STORY 公式ECサイトより

ブランドを運営するのは、〈一般社団法人コンパスナビ〉。同法人は「頼れる人や場所がない若者たちへの精神的・経済的支援の不足」という課題の解決に向け、住居支援や就労支援、生活自立支援、居場所づくりを中心に活動しています。

「BEE STORY」は、〈コンパスナビ〉の活動から生まれたはちみつブランドの一つです。18歳で児童養護施設や里親家庭を離れひとりで生活を始めた若者たちが、養蜂家の協力のもと6次産業(養蜂〜製品づくり〜販売)の仕事を体験できる、就労支援事業としてスタートしました。

養蜂を通じて学び、地域とつながり、自立へと歩むプログラム

「BEE STORY」の起点になっているのは、〈コンパスナビ〉の提供する自立支援プログラム「さいたまハチミツプロジェクト」です。

そのきっかけは、当団体の理事の一人が、ビルの屋上でミツバチを飼育する都市型養蜂の先駆けとして知られる「銀座ミツバチプロジェクト」の立ち上げメンバーだったこと。ミツバチを介して人や地域をつなぐ活動の可能性に着目し、その取り組みを就労支援へと発展させました。

現在は、社会的養護を巣立った若者のほか、刑務所からの出所者なども対象に、社会参加への第一歩を踏み出すプログラムとして、はちみつを一般販売しています。

【画像】BEE STORYの瓶が3本と、ギフトパッケージ
こちらは刑を終え、社会復帰をめざす女性たちがつくる「幸せの黄金ハチミツ」。〈コンパスナビ〉の運営する女子自立更生センターで生産されている(内容は「BEE STORY」と同等)

プログラムには3つの柱があります。1つ目は、「養蜂で学びながら自立をサポートする」こと。参加者は養蜂の基礎を学びながら、製品づくりや販売にも携わることで、社会的なスキルや就業経験を身につけることができます。

2つ目は、「収益で活動を支える」ことです。プロジェクトで生産したはちみつや関連商品の売上は〈コンパスナビ〉活動の運営資金に充てられ、持続可能な支援の仕組みを支えています。

3つ目は、「地域社会との連携」です。地域の人々とのつながりを育みながら社会参加を後押しし、参加者自身も自らの仕事が地域貢献につながっていることを実感できます。

【画像】養蜂から販売までのプロセスが示されている

2025年度、「BEE STORY」には延べ30人の児童養護施設や里親家庭の出身者が参加し、はちみつを消費者へ届けてきました。

参加者からは「自分が携わった商品が販売されているのを見るとうれしい」「お金に困っているときに、単発で仕事をもらえるのが助かる」「アルバイトはハードルが高いが、体験のような形で仕事に関われるので参加しやすい」といった声が寄せられています。

〈工房集〉との限定デザインが登場

2026年6月、「BEE STORY」に新しく、50gの瓶詰めタイプのはちみつが追加されました。限定販売となる本商品では、〈社会福祉法人みぬま福祉会〉を母体とし、障害のあるアーティストの活動支援を行う〈工房集〉所属のアーティスト・西田真緒さんがパッケージデザインを手がけています。

【画像】紫、白、ピンクなどの絵の具で描かれた限定デザイン

コラボ商品の発売にあわせ、さいたま市浦和区の喫茶店〈レストランB’rose〉にて、パッケージデザインを手がけた西田さんによる作品展示も開催されています。

展示期間は2026年9月11日(金)までの予定。会期中は、店内で「BEE STORY」とのコラボ商品の販売も実施されます。

【写真】絵の具を画用紙に塗っている場面
西田真緒さん

はちみつの売上は、児童養護施設や里親家庭などを巣立った若者たちと取り組む養蜂プロジェクトの活動資金として活用されます。さらに、コラボレーション商品の売上の一部は、パッケージデザインを担当したアーティストにも還元されます。

「あなたの一匙が、若者の一歩を支える」

そんなメッセージを掲げる「BEE STORY」。はちみつを味わうことが、若者たちの新たな一歩を後押しすることにもつながります。ぜひ一度、手に取ってみてください。