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「人を通して障害を識る」フリーペーパー『gente』の『ウェブ別冊:Adicion』がスタート。初月は無料で購読可能
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人を通して障害を識る『gente』の表紙がずらっと並んだ『ウェブ別冊:Adicion』のイメージ画像

『gente』の+α情報を発信する『ウェブ別冊:Adicion』がスタート

「人を通して障害を識(し)る」をコンセプトに発行される『gente(ヘンテ)』。首都圏を中心に、全国で配布されているフリーペーパーです。

そんな『gente』が2023年3月より『ウェブ別冊:Adicion(アディシオン)』をスタートさせました。フリーペーパーには掲載しきれなかったインタビュー記事、取材情報、編集後記など、ウェブ限定の情報を発信。『gente』と併せて読むことで、よりわかりやすく、より興味深く、「人を通して障害を識る」ことができる内容になっています。

「障害のある人と日常の接点がないのはなぜ?」そんな疑問から始まった『gente』

『ウェブ別冊:Adicion』をご紹介する前に、まずは本家である『gente』の説明を。

『gente』は、さまざまな障害のある人へのインタビューをメインとする、A4サイズ・8ページ相当のフリーペーパーです。

その立ち上げは、同紙編集長である大澤元貴さんが、障害者スポーツを目にしたなかで感じた「アスリートたちは普段どこで何をしているのだろう? そもそもなぜ彼ら・彼女らと日常の接点がないのだろう?」という違和感から。

本業はグラフィックデザイナーであり、以前からフリーペーパー制作に関心を持っていたという大澤さんは、視覚障害のあるアスリートをはじめ、多様な障害のある人々を独自取材。撮影・執筆・編集・デザインと全工程をひとりでこなし、2018年5月に『gente』を創刊。以降、年4回の発行を続け、2023年3月にはvol.19が配布されました。

生駒夢さんがピアノの調律をしている写真が全面に掲載されている『gente』vol.019の表紙
2023年3月1日に発行された『gente』vol.019の表紙。アルビノで視覚障害のある、ピアノ調律師の生駒夢さんのインタビューや、彼女のお出かけに同行した密着レポートを掲載。生駒さんの障害との向き合い方、普段の物の見え方、最新レーザアイウェアの使用感なども紹介され、初めて識るようなさまざまな話が全4ページに詰まっている

インタビュー記事や掲載内容の充実さはもとより、紙面デザインや紙質にまで妥協を許さない同紙。簡単に流し読みされるのではなく、手にとった人がじっくりと読み込み、手元に置いておきたいと思えるフリーペーパーを目指してのこと。

新聞のように開くクロス折りを採用し、その仕様を生かした構成や見せ方など毎号工夫が凝らされ、高い印刷再現を実現する嵩高紙(かさだかし)を使用するなど、紙媒体ならではの特徴を生かしたフリーペーパーづくりが行われています。

「障害の社会モデル」を軸に発信し、障害への関心のきっかけを創出する

「無関心から関心へ。
ひとりひとりが変わるきっかけをつくる。」

これは『gente』が掲げる活動ビジョン。同紙では、障害は「人」ではなく「社会」にあり、それに直面する人が「障害者」である、という「障害の社会モデル」の考え方に軸を置いた発信を行っています。

障害に直面する人は、日々の暮らしのなかでどのようなことに困難を感じているのか。社会のなかに潜む障害を知るには、まずは当事者の声に耳を傾け、認識する必要がある。そのような足がかりの創出をミッションに掲げる『gente』。ひとりでも多くの人が障害を識り、障害に関心を持ち、身近な障害にかかわるきっかけづくりを目指しています。

山口タケシさんの写真とテキストが掲載された『gente』vol.17のページ
突発性難聴により中途失聴者となった山口タケシさんのインタビューを掲載した『gente』vol.17の見開きページ

『ウェブ別冊:Adicion』ならではの、本音やフランクな会話も掲載!

今回新しく立ち上げた『ウェブ別冊:Adicion』は、メディアプラットフォーム「note」を活用して発信されています。

もともと、有償で配布するリーフレット型の『別冊:Adicion』を制作していましたが、柔軟性のあるウェブプラットフォームが展開されてきたことや、ページや文字数に制限がなく、より自由な形で発信できるウェブの特性を活用しようと、2023年3月からはリーフレットに代わり、ウェブ別冊として展開しています。

『別冊:Adicion』vol.13のイメージ画像
有償のリーフレットとして制作されていた『別冊:Adicion』。vol.13では義手ギタリスト・Lisa13さんの、『gente』には載せていないインタビュー内容を掲載

『ウェブ別冊:Adicion』は、『gente』では掲載しきれなかった情報、フリーペーパーに掲載するには不向きだけれど本当は伝えたい大切な視点、取材時のフランクな会話など、より“本音”に近い情報を発信するものとして切り分けされています。

これらのコンテンツは、一部を除き有償です。月額180円のメンバーシップに加入することで、すべての記事を読むことができます。

ちなみに“別冊”という立ち位置のため、事前に『gente』に目を通してから『Adicion』を読むことが勧められています。『gente』オンラインにも最新の「INTERVIEW」(配架期間中のみ公開)が掲載されているので、フリーペーパーが手に入らないという方は、オンライン記事もチェックしてみてください。

生駒夢さんのインタビューを掲載した『ウェブ別冊:Adicion』のイメージ
「note」で展開する『ウェブ別冊:Adicion』のコンテンツの一例。『gente』に比べるとフランクな会話が展開され、話がより身近に感じられるかも?

当事者ではない人こそ「なにかを変えられる側」にいる

一般に出回る「障害」についての情報は、その当事者や支援者に向けられたものが多くを占めます。しかし「障害の社会モデル」に基づけば、当事者ではない人こそ知る必要があり、その人たちこそ「なにかを変えられる側」にいると、大澤さんは訴えています。

「障害が“人”ではなく“社会”にあるのなら、関係のない人はいない。障害に直面していない、接点がないからといって『私には関係ない』ってことではないんです。気づいていないだけで周りには障害に直面している人がたくさんいるかもしれません。それらを知ることで、それぞれにできることがあると思うんです。そんな小さな気づきが広まっていくことが大切。『gente』がその広がりの波紋を起こす小石や、蝶の羽ばたきであればいいなと思っています」(大澤元貴さん)

そのような思いで制作されている『gente』や『Adicion』。継続して読むことで、世の中の多様さをより深く捉えることができ、視点や行動の変化につなげられるかもしれません。

まずはフリーペーパー『gente』を手にし、目を通してみてください。「自分には関係なさそう」と思っていた世界が意外と身近だったり、新たな気づきや、目から鱗が落ちるような発見がきっとあるはずです。

フリーペーパーが手に入りにくい環境にいる方には、年間160円(送料別)の定期便や、一冊160円(送料別)から購入できるバックナンバーが用意されています。『gente』が発信する情報に関心を持った方は、ぜひ『ウェブ別冊:Adicion』の購読(月180円/初月無料)も検討してみてはいかがでしょうか。

「『gente』定期便とバックナンバーのお取り寄せ」のイメージ画像
「定期便」「バックナンバーお取り寄せ」販売サイト