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火災で全焼した鹿児島のチョコレート工房〈kiitos〉の復活応援! クラファン11月30日まで
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火災にあった工房のガラスに「ガンバル!!」の文字が入った画像と、「kiitosのチョコレート工房を復活させたい」とタイトルの入った、クラウドファンディングのアイキャッチ画像。

あのチョコレートをもう一度! クラウドファンディングがスタート

2025年10月24日未明、鹿児島県鹿屋市でチョコレート製造を行う〈kiitos(キートス)〉の店舗兼工房で火災が発生しました。

工房が全焼する事態となりましたが、幸いにも、スタッフ、メンバー、近隣住民のみなさんにケガはなく無事という報告がなされています。

そして現在、〈kiitos〉のチョコレートづくりを再開するためのクラウドファンディングが立ち上がり、支援者を募集しています。

火災にあい、機材が熔け、煤だらけになった工房の写真。
火元は24時間稼働していたカカオを砕くための機械とされ、明け方に火の手に気づいた近隣の方が通報。消防の懸命な消火によって、周りの家屋への延焼という二次被害は避けられました

「ありがとう」を届け、人と人の「糸」を紡いできた〈kiitos〉のチョコレート

〈kiitos〉は、就労継続支援B型事業を運営する、特定非営利活動法人〈Lanka(ランカ)〉が2017年にスタートさせた“ビーン・トゥ・バー”のチョコレートブランドです。

ビーン・トゥ・バーとは、カカオ豆の状態からチョコレートが完成するまでの全工程を一貫して手がけること。〈kiitos〉でも豆の選別・焙煎・粉砕・調温・成形・包装に至るまで、管理・製造のすべてを自社で行っています。

正三角形の頭をカットしたユニークな形のチョコレートの画像。
さまざまな産地の豆を試し、自分たちがおいしいと感じたもの、栽培方法が開示されているものを基準にカカオ豆をセレクトし、有機栽培のキビ砂糖という2つの原材料のみで製造される〈kiitos〉のチョコレート(撮影:高倉夢)

ブランド名の「kiitos」とは、フィンランド語で「ありがとう」の意味。素材の力を生かしながら、ひとつひとつ丁寧に手づくりするチョコレートを通じて、たくさんの「ありがとう」を届けたいという思いが込められています。

また、法人名の「Lanka」は、同じくフィンランド語で「糸」を意味します。障害のある人が自分のペースで働き、日々の活動を通じて社会とつながる、そんな「糸を紡ぐ」ような拠点を目指して歩んできました。

包装紙を折るメンバー、チョコレートを包装するメンバーたちの写真。
メンバーたちは、包装・ラッピング・商品陳列・シール貼りなど、それぞれの得意な作業でかかわっています

〈こここ〉でも、同ブランドのこだわり、思い、チョコレート製造をスタートさせた経緯などを「こここなイッピン」でご紹介しています。

クラウドファンディングについて

このたびの火災によって、製造機械、道具、型、原材料など、チョコレートづくりにおける多くのものを失った〈kiitos〉ですが、友人や機械メーカーなどの支援や厚意によって、一時的な製造場所を確保し、早くもチョコレートづくりが再開することになりました。

これまで多くの人に支えられ、見守られてきたことを、あらためて実感したという法人代表の大山真司さん。この場所で再びチョコレートをつくりたい、〈Lanka〉と〈kiitos〉が紡いできた「人と人の糸」をもう一度結び直したい、そして、またここで「ありがとう」をカタチにしたい、と今回のクラウドファンディングを立ち上げ、宣言しています。

「ガンバル!!」と煤だらけのガラス窓に書かれた厨房の写真。
煤だらけのガラスにスタッフが書いた言葉。多くの方から届く応援コメントが関係者の心の支えにもなっているといいます

クラウドファンディングの開始から2週間ほどで目標の1000万円を達成しましたが、事業再開にはまだまだ費用が掛かることから、現在1500万円のネクストゴールが設定されています。支援期間は2025年11月30日(日)まで。リターンは設定せず、集まった支援金はすべて復旧費用に充てられます。目標金額を超えた支援が集まった場合も、支援金の全額が再開費用として使われます。

引っ張ればプツンと切れるような細い糸でも、集まれば太くて丈夫な糸になる。その一糸となって〈kiitos〉の復活を応援しませんか。