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子どもになって世界を体感する〈ITOCHU SDGs STUDIO〉「こどもの視点カフェ」に行ってきました!
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カフェのメイン画像。コップからは皿からはケーキが、グラスからはジュースがこぼれ、その前で大きな頭の子どもが驚いている

「こどもの視展」のコンセプトを引き継いだカフェがオープン

子どもの視点で世界を見ることができる体験型カフェ「こどもの視点カフェ」(東京都港区)が2023年4月27日にオープンしました。

本カフェは、2022年夏に〈ITOCHU SDGs STUDIO〉にて開催された体験型展示「こどもの視展」の展示コンセプトやコンテンツを引き継いだものです。

子どもとの暮らしや社会のあり方について考える展示は、約2ヶ月で15,000人が来場する大盛況となりました。この評判を受け、「ITOCHU SDGs STUDIO KIDS PARK」の隣接スペースに新たにオープンした体験型カフェでは、展示コンテンツに加え、子どもからするとどれだけ大きく感じられるかを体感できるオリジナルのカフェメニューも提供。ゆったりとくつろげる空間で、楽しみながら子どもの暮らしについて知ることができます。

カフェ空間の中で親子がくつろいでいたり、子どもが歩き回っていたりする
草原を思わせる緑の絨毯と丸太のようなテーブルと椅子。屋外でピクニックするかのように過ごせる空間奥の段差の部分にも腰掛けることができ、リラックスして過ごすことができます

「子どもの視点カフェ」を体験してきました

展示に引き続きカフェをプロデュースするのは、〈株式会社電通〉の運営する〈こどもの視点ラボ〉。赤ちゃんや幼児の“当事者視点”とはどんなものかを真面目かつ楽しく研究し、本展の企画にもつながる子どもに関する専門家との対話をレポートとして「電通報」で連載するなどしています。

オープンして1ヶ月が経ったカフェを訪れ、体験してきました。

・大人ランドセル

最初に体験したのは、大人用ランドセルです。小学1年生の平均体重を基準に、大人の男性が背負うことを想定して置き換えされた荷物の重量はなんと約18.9kg!(重すぎて危険なため、ランドセルのみの重量は14kgで制作)

早速背負ってみましたが、重みで後ろに引っ張られ、腰を曲げないとバランスをとることさえ難しく感じました。これでは10分も歩くことは難しそう。学区によっては30分やそれ以上、さらに坂や険しい道を歩いて通っている子どもは、毎日どんな気持ちで学校まで歩いているのでしょう。

筆者がランドセルなどを背負っている様子
ランドセルには、給食袋、体操着入れがぶら下がり、水筒を斜めがけし、手提げと上履き袋を手にしています。撮影の直前まで支えていただきましたが、重たくてすぐにギブアップでした。(ランドセルを背負う体験は大人が対象。子どもは体験できません)

「こどもの視点ラボ・レポート」No.6によると、一時期教科書を学校に置きっぱなしにする「置き勉」が容認されたものの、新型コロナの影響でノートPCやタブレットを持参する学校も増えたために、荷物が以前より重たくなっている状況のようです(2022年9月時点)。重いランドセルが原因で、肩こりや腰痛が慢性化する「身体的不調」と、学校に通うこと自体が嫌になる「精神的不調」が重なる、いわゆるランドセル症候群になってしまうことが心配されます。

本当の意味で子どもの立場に立って考えるためにも、実際に重さを体感できるのはとても良い機会に感じました。

・2歳の朝食

「2歳の朝食」では、牛乳パック、コップ、トースト、ミニトマト、ポテトサラダがすべて約2倍サイズ(1.83倍)で再現されています。この大きさは、2歳児の手のひらサイズ(10cm)を成人男性の平均サイズ(18.3cm)に置き換えて算出されたものです。

牛乳パックを傾けてコップに注ぎ入れる真似をしてみると、パックを掴んで傾けるのがやっと。実際に牛乳は出てきませんが、牛乳が出てきたとして、果たしてうまく注げたかどうか….。子どもがすぐこぼしてしまうのも納得です。

こぼす、落とす、など失敗することがあると、つい子ども自身の不注意が原因のように感じていましたが、大人サイズのものは子どもにとっては非常に扱いづらいものだと実感することができました。

筆者が大きな牛乳パックを掴み、コップに向かって傾けている様子
手を思い切り広げてやっと掴むことができる大きさの牛乳パック。その重みを感じながら傾けるとき、手は小刻みに震えていました

・いとちゃんの30分

子どもが30〜40分の間に動き回る様子を、定点カメラで撮って1枚の写真にまとめた写真作品「いとちゃんの30分」も展示されています。一つのところにとどまらず、画面いっぱいにコロコロと表情を変えながら楽しんでいる様子のいとちゃん。

「こどもの視点ラボ・レポート」No.4によると、時計をまだ理解していない小さな子どもたちの時間感覚は、「新鮮な体験」の数で計られているそう。実際4歳の我が子に「もう5時だから帰るよ」と言ってもわかってもらえませんが、「あと2回すべり台したら帰るよ」と言うと伝わることを展示を見ながら思い出しました。

子どもに大人と同じような時間感覚が身につくのは9〜10歳頃だとか。子どもと大人の時間感覚の違いを知っておくと、子どもの見方やかける言葉も変わってきそうです。

「いとちゃんの30分」を見上げながら、語り合っている様子の家族
子どもと大人の時間の感じ方の謎が解き明かされます

この他にも、カフェには身長の約1/4あるという赤ちゃんの頭の大きさが再現された「ベイビーヘッド」や、子どもから見ると大人は巨大生物であることが感じられる「4mの大人たち」などもあります。

4mの大人たちのイラスト横に並び、見上げている親子
「4mの大人たち」。「子どもの視展」開催時には、VR映像で再現されていた巨大な大人が、カフェではポップなイラストで表現されています

「こどもの視点」を体感し学べるフードメニュー

カフェメニューにも大人が「こどもの視点」になるための工夫が盛り込まれています。「こどもの視点セット」は、通常の2倍サイズのケーキまたはクッキーと、ビッグサイズのドリンクを楽しめるセットです。大人も装着できるオリジナルスタイもついてきます。

クッキーとドリンクを手に持つ筆者
顔が隠れてしまうほどの大きさのクッキーは食べごたえも抜群。(食べ切れないときは持ち帰ることもできます)ドリンクカップは2倍の大きさではなく、飲みきれるギリギリのビッグサイズ(500ml)で作られています

セットメニューのほか、単品のドリンクや「こどもの視点 Tips クッキー」も販売されています。このクッキーは、こどもの視点ラボの研究レポートから、「知らなかった!」「ハッとした」という声が多かった内容がパッケージに掲載されています。

学びが掲載されたクッキーの裏面。ひとつだけクッキーが入っている表を見せている
クッキーの味はプレーン・バナナ・ほうれん草・かぼちゃの4種類。6種類ある学びはどれも興味深く、すべて読んでみたくなります

「こどもの視点セット」で提供するフード(ケーキやクッキー)は障害者支援施設を応援する〈sweet heart project〉と共同開発したもの。素材にもこだわっているため、子どもも安心して食べることができると感じました。

オープンから1ヶ月以上が経過し、隣接されている「ITOCHU SDGs STUDIO KIDS PARK」に来場した親子のほか、子どもに関わる仕事をしている人、さらにリフレッシュしに訪れる女性のグループや、「子どもが生まれる前に知りたいから」と訪れる男性もいるそう。展示からカフェへと間口を広げることで、リラックスしながら多様な人が学び、体験できる場所になっています。

今回訪れてみて、実際に身体で「体感」することで自分の視点が大人から子どもへ切り替わるのを感じました。子どもの大変さを想像してみることや、子どもへのより良い接し方を「知識」として仕入れる以上に、自分ごととして感じることが、より深く相手を理解することにつながるかもしれません。ぜひ家族や友人を誘ってカフェを訪れ、子どもの気持ちを体験してみませんか?

ベイビーヘッドの隣に座る筆者
展示の中でもひときわ目立つ“ベイビーヘッド”と記念撮影。手にしているのは、赤ちゃんの頭の重さを大人に換算した重り。ぜひ持ち上げてみてください