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福島県猪苗代〈はじまりの美術館〉の展覧会「日常をととのえる」が、2022年4月16日から開催
展覧会情報

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なにかを「ととのえる」ことや、それによる居心地のよさを自覚する展覧会

福島県猪苗代で“誰もが集える場所”として2014年に開設された〈はじまりの美術館〉。「人の表現が持つ力」や「人のつながりから生まれる豊かさ」をテーマにした展覧会を開催してきました。2020年4月16日からは、展覧会「日常をととのえる」がスタートします。

今回のテーマは、そのタイトルの通り「ととのえる」。私たちの暮らしは、進学、就職、結婚、育児といったライフスタイルの変化に合わせて、住まいや暮らし方が変化します。気分転換に部屋の模様替えをしてみたり、時代のブームに乗ってみたり。そのときの心地いいものを“変化”として取り入れることは、多くの人が日常的に、何気なく行っているはずです。

築約140年の酒蔵を改修して2014年に誕生した〈はじまりの美術館〉も、来館者がより心地よく過ごせる場所にするべく、冬の間に設備工事を行い、変化を加えたばかり。そんななかで、暮らしを変えることや、環境を変化させることは、なにかを「ととのえる」ことにつながっているといえるのではないか、と捉えた同館。

本展の作品を通して、日常をととのえることを改めて意識したり、気持ちの変化や居心地よい場所をつくるきっかけになればという願いを込め、展覧会の開催に至りました。

「ととのえる」をテーマに6組の作家が参加! その展示の内容とは?

鵜飼 結一朗さんの絵画作品《妖怪》。画面いっぱいに人、さまざまな動物、骸骨などが描かれている。
鵜飼結一朗《妖怪》2020年 ©︎ Yuichiro Ukai / Atelier Yamanami Courtesy Yukiko Koide Presents

本展に参加する作家は、動物・植物・菌類どれにも属さない不思議な原生生物「粘菌(ねんきん)」を採集・観察し、その魅力と可能性をアートを通して発信する〈秋田公立美術大学 粘菌研究クラブ〉。また、滋賀県甲賀市にあるアートセンター&障害者福祉施設〈やまなみ工房〉に所属し、生物や妖怪など、あらゆるモチーフが重なり合うアート作品を手がける鵜飼結一朗さん。そして、さまざまな価値や個々の魅力が“ぬか漬”のように時間をかけて発酵し、社会へ広がることを願う岡山県早島町の生活介護事業所〈ぬか つくるとこ〉など。日常のなかにあるなにかをととのえることで、そのなかの変化を促すような表現や活動を行う、6名の作家たちの作品が展示されます。

「粘菌」や「ぬかどこ」など、ちょっと不思議なテーマをモチーフにする表現者を招いているのも本展のポイント。近年ますます注目を集め、生活に取り入れられることの多い「発酵」。とくに発酵食は体をととのえることでも知られますが、その働きは菌類や微生物によってもたらされます。本展でも、それらの微小生物はさまざまな形で私たちが暮らす環境をととのえてくれる存在であると捉えているのです。

粘菌の移動経路のようなアート作品
秋田公立美術大学 粘菌研究クラブ《粘菌模触実験 ぺたぺた・もにょもにょ》2021年 撮影:草彅裕

映画上映やサウナも! 関連イベントが盛りだくさん

6組の作品展示に加え、〈秋田公立美術大学 粘菌研究クラブ〉や〈ぬか つくるところ〉の作品は体験して楽しむ作品も用意されています。

また、「ととのえる」をテーマにした関連イベントを多数開催予定。美術の周縁に位置しながら日用品でもある素材や技法を積極的に選び、変化を与えた作品を制作する久村卓さんが来館し、ワークショップなどを行います。さらに、軽いバーベルを重そうに持ち上げる、パントマイムとも演劇ともとれる「ナントナティックオンラインウエイトリフティング大会」が〈ぬか つくるところ〉の企画としてオンラインにて開催されます。

ギンガムチェックのシャツの柄を背景にした作品のイメージ
久村卓《PLUS_Ralph Lauren_tattersall check shirt》2022年

そして、1942年にアイスランドに創立された男女共学の家政学校を舞台にした、2020年公開のドキュメンタリー映画『〈主婦〉の学校』や、2010年に公開されたフィンランドの映画『サウナのあるところ』の上映会も。さらに、猪苗代町でフィンランド式サウナを展開する〈MINATOYA SAUNA〉とコラボレーションしたサウナ企画も予定されており、観て終わるのではなく、その後を楽しむワークショップも開催されます。

会期は7月3日までと、約3か月に渡って開催されます。バラエティ豊かな関連イベントが盛りだくさんなので、ぜひ日時をあわせてお出かけください。

Information

『日常をととのえる』展

会期:2022年4月16日(土)~7月3日(日) (※火曜休館、5月3日(火)は開館)
開館時間:10時~18時
会場:はじまりの美術館(福島県耶麻郡猪苗代町新町4873)
料金:一般500円、65歳以上250円、
高校生以下・障がい者手帳をお持ちの方および付添いの方(1名まで)無料
出展作家:秋田公立美術大学 粘菌研究クラブ、鵜飼 結一朗、THE COPY TRAVELERS、
ぬか つくるとこ、久村 卓、増子 博子
主催:社会福祉法人安積愛育園 はじまりの美術館
協力:株式会社ぬか、kinologue、小出由紀子事務所、公立大学法人秋田公立美術大学、
社会福祉法人やまなみ会 やまなみ工房、MINATOYA SAUNA、有限会社アップリンク
後援:福島県、福島県教育委員会、猪苗代町、猪苗代町教育委員会、あさかホスピタルグループ
TEL:0242-62-3454
FAX:0242-23-8185
Mail:otoiawase@hajimari-ac.com
詳細:はじまりの美術館