ニュース&トピックス

性風俗や水商売など夜の仕事について考える「夜職サミット」が11月15日(土)新宿歌舞伎町で開催
イベント情報

  1. トップ
  2. ニュース&トピックス
  3. 性風俗や水商売など夜の仕事について考える「夜職サミット」が11月15日(土)新宿歌舞伎町で開催

夜職」は時代の鏡。現場の課題を伝える「夜職サミット」とは

歓楽街を中心にひろがる「夜の世界」は、社会課題の集積地とも称されます。政治や経済、法律の歪み、福祉、医療、保険制度の不備が映し出される「時代の鏡」であり、貧困・差別・障害・ジェンダーなど、その時代の最先端の社会課題が、最初に顕在化する場所でもあります。

夜の世界の仕事(通称「夜職」)には、昼の仕事に合わせづらい人たちたちを包摂する「セーフティネット」としての側面がある一方で、昼の仕事以上に自己責任が求められ、身体的にも精神的にも高いリスクの中ではたらかざるを得ない現実があります。

夜の世界ではたらくリスクの最小化と、社会とつながる機会の最大化を実現するための事業・活動を行う合同会社〈YOLUMINA(ヨルミナ)〉は、「夜職」が抱えるさまざまな課題についてこのように指摘します。

そんな〈YOLUMINA〉が、社会から孤立しがちな「夜職」に就く人たちのため、「夜職」の現場で起こっている課題を共有し、発信するべく開催しているのがトークイベント「夜職サミット」です。2012年のスタート以来、「夜の世界と社会をつなぐ。」をテーマに、夜の世界に関わっている人たちが出会い、語り合い、支え合える場をつくると同時に、昼の世界からは見えづらいこの世界特有の課題を、開かれた形で社会に発信していくために、さまざまなゲストを招いてトークを行ってきました。

今年の「夜職サミット2025 秋」は、11月15日(土)に歌舞伎町(東京・新宿)で開催。「夜職」に就いている人のみならず、支援者やエンジニアをはじめとする専門職、夜の世界の課題解決に関心のある人から学生まで、年齢・性別・職業・地域を問わず、参加の対象としています。

福祉支援から「沼」の構造、夜職×AIまで。「夜の世界」のリアルを体感

イベント当日は、「生活保護と性風俗」「夜の世界で沼らずに/沼らせずに生きる方法」「AIで変わる、夜職の働き方・稼ぎ方」という3つテーマでセッションが行われ、福祉と支援の最前線から、夜の世界における「沼」の構造、「夜職」での生成AI活用の最先端まで、夜の世界の過去・現在・未来を一日で体感することができます。また、各セッションには参加者がグルーディスカッションを行う時間が設けられているほか、セッション終了後には自由参加の交流会も行われます。以下では、イベントで行われるセッションの内容を紹介します。

セッション1:生活保護と性風俗

生活保護と性風俗に関するセッションの紹介文。

女性の貧困と性風俗の関係がメディア等で問題化されるようになった2010年代半ばから、2020年代初頭のコロナ禍、2024年の女性支援新法の施行を経て、女性の貧困と性風俗をめぐる環境は大きく変化しています。1つ目のセッションでは、藤井夏子さん、橋本久美子さんという2人のソーシャルワーカーをゲストにお迎えし、「昼の世界のセーフティネット」である生活保護、「夜の世界のセーフティネット」として語られることもある性風俗、両者の最新の現状と課題を整理していきます。性風俗で働く女性たちの“生活保護へのつながりにくさ”の背景には、何があるのか?」「生活保護に“つながった後”に起こりやすいトラブルや摩擦とは?」「彼女たちの自立をサポートするための“支援のゴール”はどこにあるべきか?」といった問いに対して、おふたりの対談、そして参加者間でのグループディスカッションを通して、夜職で働く女性の社会的自立をサポートしていくための方法を模索します。

セッション2:夜の世界で沼らずに/沼らせずに生きる方法

夜の世界で沼らずに・沼らせずに生きる方法についてのセッションの紹介文。

ホストクラブ、キャバクラ、風俗、推し活。夜の世界には、そこかしこに、人を夢中にさせる「沼」があります。どうして私たちは「推し」にのめりこみ、「売上」や「承認」に人生をかけてしまうのか。そして、その先に何が起きるのか。セッション2では、長年歌舞伎町を取材し続けてきた文筆家の佐々木チワワさんをゲストに迎え、「夜の世界で沼らずに/沼らせずに生きる方法」を考えます。

 

「夜の世界に『沼る』ことでしか生きられない人たちの背景にある社会課題」自分の感情や身体を『資本』として扱うことの意味と危うさ」「他人を『沼らせる』ことでしか生きられない人が増える背景」「夜の世界の中で、自他の境界線を見失わないために必要なこと」などの視点から、夜の世界で「沼る/沼らせる」人たちが抱える生きづらさを整理しながら、この世界で「沼らずに/沼らせずに生きる」ためのヒントを探ります。

セッション3:AIで変わる、夜職の働き方・稼ぎ方

SNSの投稿や営業メールの作成、プロフィールの画像生成など、「夜職」の現場にも生成AIが普及しつつあります。AIを使いこなすことで、仕事の負担やストレスを大きく減らすことができる一方、AIを使いこなせないがゆえに、時間とお金を大きくロスしてしまう「AI格差」も生じつつあります。AIの普及と進化によって、夜職の働き方・稼ぎ方は、これまでと大きく変わることが予想されます。セッション3では、「AIで変わる、夜職の働き方・稼ぎ方」を考えます。

キャスト向けのChatGPT活用セミナーを開催している風俗講師・SAKURAさんと2025年末にリリース予定の「夜職」専用AIパートナー「YOLUMINA」の開発チームの座談会を通して、「夜職の仕事でAIが役立つ場面、具体的な活用方法」「夜職でAIを使うメリット・デメリット」「AIの普及によって、夜職の働き方・稼ぎ方はどう変わる?」 AIの普及で消えるもの、残るもの、伸びるものとは」などの点を話し合いながら、AIで変わる夜職の未来を考えます。

「夜職」専用Aiパートナー「YOLUMINA」のクラウドファンディングが実施中

AIパートナー・ヨルミナのクラウドファンディング告知画像。夜の世界に明日の選択肢をと書かれている。

「夜職サミット」を運営する〈YOLUMINA〉は現在、「夜職」専用AIパートナー「YOLUMINA」の開発に取り組んでいます。

不安定な収入、不安定な住まい、不安定なメンタル。「夜職」に就く人たちには、目の前の不安に追われながら生きている人が少なくありません。しかし、現場の見えづらさと、誰として同じではない当事者の多様さによって、彼ら・彼女らは、昼の世界で生きる人たちにとって「見えない」「見ないことにしたい」存在になっています。 そのため、「夜職」に就く人たちは、生活や仕事の中で困難にぶつかっても、「誰にも言えない」「全部自分が悪い」といった気持ちから、不安を誰にも話せず、明日の見えない状況の中で孤立してしまいがちです。

こうした状況を打破するために、24時間365日、いつでも「夜職」に就く人の不安に寄り添い、仕事や生活について質問・相談できるAIパートナー「YOLUMINA」の開発は進められています。現在、支援者数500人、目標金額1000万円の達成をめざしてクラウドファンディングに挑戦中。「夜職サミット2025秋」には、「YOLUMINA」開発を応援するチケットもあるので、夜の世界の課題解決を担いたいと考える人は、イベントに参加するとともに支援を検討してみてはいかがでしょうか?