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〈たけし文化センター〉がダンスフロアに変身! 「クラブアルス」6/19開催
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〈クラブアルス〉2021年6月19日開催!(パンフレット表面)
カオスで楽しい夜が再びやってくる! 「クラブアルス」

福祉施設で行うクラブイベント「クラブアルス」。2021年は映像配信も!

ミラーボールがきらめくなか、障害のある人もない人も、思いのままに踊るクラブイベント「クラブアルス」。2018年度から1年に1回程度のペースで開催してきましたが、この度シリーズ化し、再始動することになりました。

場所は、静岡県浜松市にある障害福祉施設であり、公共文化施設でもある、〈たけし文化センター連尺町〉。万全の新型コロナウイルス感染症対策を行いながら、数か月に1回のペースでの開催を予定しています。

6月19日に開催する第1回は、パリを中心に活躍する絵本作家であり音楽家のDJ Motomitsu、そして浜松の地下を揺らす音楽家でフリースタイルなDJ・横村雄輝a.k.aくろふねを招聘します。

パンフレット裏面

今回新たな試みとして、イベントを映像作品として収録し、YouTubeなどで配信する予定です。障害のあるなしを超えて、ごちゃ混ぜに楽しむ光景をリアルに映し出し、動画を観た視聴者にも間接的に〈クラブアルス〉を体験してもらう、という構想です。

ユニークなプロジェクトが多数! 〈たけし文化センター〉

イベント開催場所となる〈たけし文化センター〉は、重度の知的障害のある、くぼたたけしさんという一個人の“やりたいことをやりきる熱意”を肯定することから始動した、障害福祉施設であり、公共文化施設でもある、誰にでもひらかれた場です。

浜松市の中心市街地にある3階建てのセンターには、知的障害のある人が通う〈アルス・ノヴァ〉のほか、誰でも利用できる本のコーナー、音楽スタジオ、たけしさんを含む知的障害のある人々と一緒に暮らすシェアハウス、さまざまな人を受け入れるゲストハウスなどが併設されています。

センターでは、ユニークなプロジェクトや、文化祭、実験室、シンポジウム、ツアーなど、多くの取り組みが行われており、今回の「クラブアルス」もそのひとつ。

そもそも「クラブアルス」とは?

〈たけし文化センター〉内にある〈アルス・ノヴァ〉へ通うメンバーには、突発的に歌ったり踊ったりしはじめる人が少なくなく、スタッフにも音楽好きが多いことから、センター内には日常的に音楽が流れています。ときにバンド演奏が始まると、メンバーもスタッフも、体の動くまま、心の踊るまま、自由に騒ぎ楽しむのが定番なのだとか。

そんな素地もあって、ある日〈たけし文化センター〉で行った小さな音楽イベントが盛り上がり、不定期のDJイベントが開催されるようになります。地元のクラブで活躍するDJ、音楽活動を行っているスタッフ、国内外で人気を博す音楽家など、毎回さまざまなゲストを招き、「クラブアルス」として開催されるようになりました。

たけし文化センターでのクラブアルスの様子。ミラーボールの光のなか、音楽好きが集う
ミラーボールのきらめきのなか、各人がフリーダムに楽しむ「クラブアルス」の様子

今回からスタートするイベントの映像化は、「DJをやっている友人の映像を〈たけし文化センター〉で撮りたい」というスタッフの個人的なアイデアに端を発します。また、時期を同じくして「映像メディアを使った文化事業を」という案がセンターの企画会議で立ち上がったこともあり、今回の動画配信が決行されることになりました。

〈たけし文化センター〉が思い描く社会の未来は、「さまざまな人が入り混じり、それぞれが同じ空間をシェアし、思い思いに楽しむ」という光景。すでにその素地ができつつある「クラブアルス」の様子を映像作品化し、多くの人の目に触れることが、社会的変化をもたらすきっかけになるのではないか。そのような願いが、今回の企画に込められています。

クラブアルスのJDブースの写真

音楽イベントでコブシを突き上げ、最高潮に盛り上がりをみせているとき、同じ場で、同じ熱量を感じている隣の人がいる。その人のことはよく知らないのに、肩に腕を回して交歓していた……。音楽に限らなくとも、その時や場が結ぶ他者との一体感を経験したことがある人は少なくないはず。

楽しい時間を共有するとき、隣の人が近くなるように、なにかしらの“ちがい”があっても、そこを飛び超えられる瞬間がきっと訪れる。「クラブアルス」が伝えたいのは、そんな体験の価値でもあります。

お近くの方はぜひ現地で、遠方の方は映像で、「クラブアルス」に参加してみてはいかがでしょうか?