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“老いや死”のイメージを更新するイベント「老人性アメイジング! vol.3 寿ぎと尊厳」開催、アニメーション映画『しわ』上映も
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老いの世界を積極的に捉え直す「老人性アメイジング!」シリーズ第3弾開催
私たちは年齢を重ねるごとに、心身のさまざまな変化がおとずれます。きっと今後も、それまで当たり前にできていたことができなくなっていく……「老い」に対してこうした不安を抱く人も、多いのではないでしょうか。
そんな人たちに参加してほしいイベントが、2026年1月18日(日)と2月15日(日)の2日間にわたって開催する「老人性アメイジング! vol.3 寿ぎと尊厳」(主催:(公財)せたがや文化財団生活工房)です。介護の小噺や、文学・映画をめぐるトーク、歴史や思想の講演など、多彩なコンテンツを通して、ネガティブに捉えられがちな「老い」や「死」のイメージを、積極的に更新していきます。
イベントタイトルにも掲げられている「老人性アメイジング」とは、一人ひとりの老いに寄り添うケアを実践する介護施設〈宅老所よりあい〉統括所長の村瀬孝生さんが提唱した言葉です。それは、社会規範に適応してきたはずの自分が揺さぶられる戸惑いや、追いゆくことの不可思議さを体験する驚きを丸ごと肯定する人間観に立脚しています。既存の人間観へのこだわりを解きほぐし、より包括的で自由な人間像を模索する捉え直しの態度は、あらゆる世代の人に響くものです。
老いに寿がれることを「尊厳」というキーワードから考える
《寿ぎと尊厳》をテーマとする今回は、レギュラーの村瀬さんと共に、社会学者の上野千鶴子さんが登壇します。上野さんは2025年4月に『アンチ・アンチエイジングの思想――ボーヴォワールの『老い』を読む』(みすず書房)を刊行しており、その中で、村瀬さんの著作『シンクロと自由』(医学書院)が引用されています。
村瀬さんが実践してきたケアや独自の死生観と、上野さんの『アンチ・アンチエイジングの思想』を手がかりにしつつ、「尊厳」をキーワードに老いや死のイメージを積極的に更新していきます。
2日目《不可思議な世界》では、見えないはずのものが見えたり、聴こえないはずの音が聴こえたりする怪奇体験との遭遇をテーマにします。村瀬さんと共に怪談研究家の吉田悠軌さん、 〈就労継続支援B型事業所ハーモニー〉施設長を長く務めた新澤克憲さんが登壇します。
ぼけが深まった老いの世界を生きるお年寄りの悲喜交々を語る小噺や、心のつまずきを感じる当事者の日常世界を表した『幻聴妄想かるた』、怪談やホラーの文学や映画などを参照しながら、老いゆくことの戸惑いや不可思議さが寿がれるあり方を探ります。
関連企画として、2026年2月15日(日)にはアニメーション映画『しわ』が上映されます。「認知症」や「終の住処」といった問いに、私たちはどのように向き合えばよいのでしょうか。本当に必要なのは「家族」なのか、それとも「友達」なのか。
重いテーマを、温かな手描きの手法でユーモラスにさりげなく描き上げる世界で注目される傑作アニメーションです。こちらもぜひご覧ください。
過去開催「老人性アメイジング!」シリーズの記録動画が公開中
「老人性アメイジング!」シリーズの過去の記録動画は、〈生活工房〉のYouTubeチャンネルにて公開されています。
- 第1弾「老人性アメイジング! 寿ぐ老いとベートーヴェン」(2024年開催)
《寿ぐ老い》 村瀬さんのユーモラスな老い小噺「生きること|死ぬこと」や、美学者の伊藤亜紗さんの講演「老いと芸術 谷崎潤一郎 ジジイ・テリブル!」を聞き、参加者同士が「老い」を巡って語り合いました。
《老人性アメイジングとベートーヴェン》 天才作曲家が、完成された傑作を経て晩年に迎えた創作の境地とはどんなものだったのか。国内外の第一線で活躍するクァルテット・エクセルシオによるベートーヴェン晩年の弦楽四重奏曲の生演奏と村瀬さんの小噺を交えながら作品の魅力を紐解き、「老い」がもたらす豊かな人間像を探りました。
- 第2弾「老人性アメイジング! 寿ぎと分解」(2025年開催)
《老いと寿ぎ》 村瀬さんによるユーモラスな介護の小噺と、ピアニストの坂本姉妹による既存の音楽観を解きほぐすピアノ作品の演奏を交えながら、老いゆくことの悲喜交々や不可思議さが寿がれるあり方を探りました。トークでは、村瀬さんの著作『シンクロと自由』に描かれたお年寄りと介護者が試行錯誤する「ふたりの私」の関係性と、坂本姉妹がデュオ作品を仕上げる創作過程に共通点を見出し、意外なシンクロに会場が盛り上がりました。
《死と分解》 村瀬さんが、自然循環から独自に捉え直した死生観や数多く併走してきた看取り体験について語りました。また歴史学者の藤原辰史さんが、分解の視点から生死のあわいの豊潤さを紐解く「分解から考える「老化」は病なのか?」と題した講演を行いました。トークでは、人間の老いや死を大きな循環の中に位置づけ、より自由な人間観や死生観について語り合いました。
インフォメーション
老人性アメイジング!vol.3 寿ぎと尊厳
主催:公益財団法人せたがや文化財団 生活工房
会場:東京都世田谷区太子堂4-1-1 キャロットタワー
イベントページ:こちら
《寿ぎと尊厳》 ※満席
・日時:2026年01月18日(日)13:00〜18:30
・会場:4FワークショップルームAB
・ゲスト:村瀬孝生、上野千鶴子
・参加費:3,000円(自由席)
・定員:100名(申込先着)
《不可思議な世界》
・日時:2026年2月15日(日)13:00〜18:30
・会場:4FワークショップルームAB
・ゲスト:村瀬孝生、吉田悠軌、 新澤克憲
・参加費:3,000円(自由席)
・定員:100名(申込先着)
・申込はこちら
・両日進行:山内泰([一社]大牟田未来共創センター 理事)
《関連上映》アニメーション映画『しわ』
・日時:2026年2月15日(日)10:00~12:00
・会場:5FセミナールームAB
・参加費:1,000円
・定員:50名(申込先着)
・申込はこちら
Profile
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生活工房
世田谷文化生活情報センター
世田谷区が設置した、美術館でも、博物館でも、公民館でもない、ユニークな公共の文化施設です。日常の暮らしに身近なデザイン、文化、環境などをテーマに、展示、ワークショップ、セミナーなど、子どもから高齢者までが参加できるプログラムを実施しています。アーカイブにも力を入れており、生活工房のウェブサイトにて過去の展覧会のレポートをご覧いただけるほか、生活工房のYouTubeチャンネルにてイベントの記録動画も公開しています。
Profile
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村瀬孝生
宅老所よりあい 統括所長
福岡県飯塚市出身。東北福祉大学卒業。1988年、特別養護老人ホーム生活指導員。1996年に第2宅老所よりあい所長、2013年に宅老所よりあい代表。2015年よりあいの森施設長、2022年退任。現在はよりあい統括所長、社会福祉法人福岡ひかり福祉会理事。著書に『おばあちゃんが、ぼけた』『看取りケアの作法』『シンクロと自由』『ぼけと利他』等がある。

