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世田谷区内の福祉作業所で集めた音を活用し、アーティストが制作した楽曲を配信するプロジェクト「セタオーレーベル」が始動
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「セタオーレーベル」の楽曲配信が2022年10月より始まりました

福祉×クリエイターの音楽配信プロジェクト「セタオーレーベル」がスタート

世田谷区内の福祉作業所で集めた音を活用した音楽をクリエイターが制作し、配信するプロジェクト「セタオーレーベル」がスタートしました。このプロジェクトは、〈dot button company〉と世田谷区が協同して行う産官学連携の取り組み、「SETAGAYA PORT(セタガヤポート)」の一部です。

福祉作業所とクリエイターの出会いによって生まれた音楽を形にすることで、新しい可能性を社会に届けることを目指し、楽曲を「セタオーレーベル」公式ウェブサイトにて発表していきます。

挑戦する人を後押しする、「セタオーレーベル」に込めた思い

「セタオーレーベル」とは、「音楽を通じて、福祉という概念を超えた新たな関係性や価値観を伝えよう」と立ち上がったプロジェクト。世田谷区の「セタガヤ」にスペイン語・ポルトガル語で「頑張れ!いいぞ!」という応援を意味する「Ole!(オーレ)」をかけ合わせたレーベル名には、プロジェクトに関わる人々の挑戦する気持ちや楽曲の発信によって生まれる広がりを後押ししていけるように、という思いが込められています。

福祉作業所とのコラボレーションとして、世田谷区内の福祉作業所にて集音した音を活用して、クリエイターが楽曲を制作。オリジナル音源が「セタオーレーベル」より配信されます。楽曲配信によって得た収益のうち、運営管理費を除いた8割は、福祉作業所とクリエイターによって対等にシェアされるモデルです。

ワークショップと集音を実施した〈世田谷福祉作業所〉

楽曲制作にあたって、「SETAGAYA PORT」の取り組みの一つ「SETAGAYA SOCIAL LABO」のメンバーらが、〈世田谷区立世田谷福祉作業所〉を訪問。スタッフや利用者と集める音を探すワークショップを実施し、ワークショップをもとに、実際に利用者が拍手をする音やキーボードで文字を入力する音などをマイクで集音しました。

ダンボールの箱を叩いているところを、ヘッドフォンをして集音している
〈世田谷福祉作業所〉での集音の様子

今回ワークショップを行い、集音した〈世田谷福祉作業所〉は、昭和42年に〈東京都世田谷福祉作業所〉として事業を開始し、平成19年から〈社会福祉法人武蔵野会〉が指定管理者として世田谷区から受託し、新たにスタートした施設です。

色々なかたちの「しあわせ」が集まり、作られる「もりあわせ」な施設に、という思いから、「しあわ世のもりあわせ」というブランド名で、カフェの運営やお菓子、雑貨の製造・販売などを展開しています。

カフェの店先。ガラス張りのスペースの入り口にカフェの看板が立っている
〈世田谷福祉作業所〉が運営するカフェ「しあわ世のもりあわせCAFE」。「生活者の方々へ向けた身近な幸せ」をコンセプトに、料理やライフスタイルマガジン、イベントや求人情報の提供などを行っています

3名のアーティストと楽曲

「セタオーレーベル」からは現在、3曲のオリジナル音源が配信中。3名のそれぞれのオリジナリティを活かしながら、集音された音が取り入れられた楽曲は、音楽配信サイトで聴くことができます。

Shinji Wakasa「Koe」

コンセプト:
「利用者さんの生活音や普段使っているものの音、声を素材にして、パレットに絵の具を置いていくように楽曲を制作しました。」

男性の横顔のモノクロ写真

monq design「Signs」

コンセプト:
「高校時代、とある少女と週に一度遊んでいた。

車椅子に座る彼女の指示するまま、落としたこともない針を落とし、暗い室内で一緒にレコードを聞いた。

眠たくなったら、『Enough』のサイン。首を大きく振りながら。」

夕方と思われる街を背景に、クッキングシートで顔を半分隠した女性がこちらを見て立っている

Hibiki Ueda「Natural」

コンセプト:
「頂いた環境音をなるべく自然のありのままの状態で使いました。音とピアノでどんな風に遊ぶかな、どんな音楽を一緒に作れるかなと想いを馳せて作りました。」

キャップをかぶった男性がピアノを弾いているモノクロ写真

「セタオーレーベル」のプロジェクト母体となっている「SETAGYA PORT」は、「ここから、世田谷をリミックスする」をコンセプトに2020年からスタートした産官学連携の取り組みです。また、本プロジェクトを世田谷区と協同で運営している〈dot button comany〉は、「体験を開発する」を理念に、様々な社会課題をビジネスの手法で解決するプロジェクトを推進しています。

現在配信中の3名の楽曲からは、同じ施設で集音された世界に一つの音から始まる、多様な音楽の可能性を感じることができます。

そして、「セタオーレーベル」では、コラボレーションできるクリエイターやミュージシャンを随時募集中とのこと。気になった方は、ぜひインフォメーション欄記載の公式サイトにアクセスしてみてください。