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多様な個性が居合わせる場をつくるには?〈たいけん美じゅつ場〉が「アートと社会を考えるオンライン講座」を開催
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タイケンびじゅつばのおんらいんこうざ
〈たいけん美じゅつ場 VIVA〉は、全3回の「アートと社会を考えるオンライン講座」をYouTubeで配信します

ショッピングセンターの中にあるアート施設〈たいけん美じゅつ場 VIVA〉

家庭や職場の他に「居場所」と呼べるところはありますか? その場にいる人との交流を楽しんだり、特別何かをしなくても居合わせられる、心地よいところ。そんな拠り所を探している人は多いかもしれません。

今回ご紹介する〈たいけん美じゅつ場 VIVA(以下、VIVA)〉もそんな場所を目指しています。茨城県取手市のショッピングセンターにあるアートと地域社会を接続する文化交流施設で、買い物途中の休憩、学校や職場と家の間にふらりと立ち寄れる場所です。お茶を飲んでくつろいだり、たくさんある部屋の中で行われている活動に参加したり、思い思いの過ごし方ができます。

互いの異なる価値観を尊重し、安心して一緒に居ることができるフラットな場をつくるにはどうしたら良いのか。〈VIVA〉では、さまざまな講師を招いて一緒に考える「アートと社会を考えるオンライン講座」を、2022年2月まで全3回開催します。

行政・大学・企業が連携したコミュニティスペース

〈VIVA〉があるのは、JR常磐線「取手駅」に直結する駅ビル〈アトレ取手〉の4階。〈取手市〉〈東京藝術大学〉〈JR東日本東京支社〉〈株式会社アトレ〉が連携し、アートを通じたまちの魅力づくりに取り組むことを目指して、2019年12月に誕生しました。

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オープンで誰でも立ち寄りやすい雰囲気の〈VIVA〉Photo: 冨田了平

取手市内には〈東京藝術大学〉のキャンパスがあることから、取手市を拠点に活動するアーティストも多く、複数のアートスペースが点在しています。

そうした活動をつないでいるのが、〈VIVA〉の運営母体でもある〈取手アートプロジェクト〉です。〈取手アートプロジェクト〉は、1999年から活動してきたノウハウとネットワークを活かして、〈VIVA〉の運営を担いながら、ショッピングセンターの外へも活動の輪を広げています。

アートを通じて多世代のコミュニケーションが生まれる場

多様な世代が集まる場で、異なる背景をもつ者同士が互いの価値観を共有し、地域社会に参加する入り口になることを〈VIVA〉は目指しています。

また、〈VIVA〉では、アートを通じて、人、もの、情報が行き交うコミュニケーションを生み出すアート・コミュニケータ「トリばァ」が活動中。対話型鑑賞やアートと社会を考える講座などを通じて学びつつ、「トリばァ」による自主企画や実験を〈VIVA〉で展開しています。

そんな「トリばァ」と共に学ぶことのできる「アートと社会を考えるオンライン講座」が、2022年2月までYouTube配信で開講されます。全3回のレクチャーで、個人の表現や感じたことが受容される社会を目指して活動するゲストを講師に招きます。

初回となる12月の講座では、京都府で活動するNPO法人スウィングの木ノ戸昌幸さんがゲスト。「普通」や「当たり前」を揺るがし、社会にある息苦しさを変えていく〈スウィング〉の活動についてお話を伺いました。講座の様子は、YouTubeでアーカイブ配信していますので、ご興味のある方はこちらからご覧ください。

1月には、「『違い』をユーモアに変えて、安心して居られる場をつくる」をテーマに、美術家であり、岡山県で放課後等デイサービス〈ホハル〉を運営する滝沢達史さんが登場します。滝沢さん主宰する〈カマクラ図工室〉〈ホハル〉〈まちのほけんしつ〉などの事例をうかがいながら、多様な価値観をもつ人が共に安心していられる場について考えます。

最終回、2月には九州大学 大学院芸術工学研究院  助教の長津結一郎さんによる「『誰のため?』を見つめ直す、アートを通じた社会包摂」を予定。“多様な背景をもつ人々が多様なままいられる社会包摂”の取り組みを長年研究している長津さんと一緒に学びます。

全てのレクチャーはYouTubeでの生配信で、無料で視聴可能です。ゲストの活動を手がかりに、身の回りの日常や生活が多様な社会の入り口になることについて考えてみませんか?