福祉をたずねるクリエイティブマガジン〈こここ〉

子どももわかる“福祉”の本、まずは大人で読みませんか?「幸せ本 読書会」運営ツール無料公開! ケアするしごと、はじめの一歩 vol.08

Sponsored by 厚生労働省補助事業 令和7年度介護のしごと魅力発信等事業(情報発信事業)

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福祉(=人の幸せ)を支える「社会のしくみ」について、子どもにわかりやすく伝えるハンドブック『幸せに生きるって、どういうこと? 知っておきたい介護のしくみと仕事』。

今回、冊子(愛称:幸せ本)の普及プロジェクトの一環として、大人向け読書会の「進行スライド」と「イベント告知見本」を作成しました。子どもに接することが多い立場の方や、保護者同士で読む機会をつくってみたい方、居場所づくりに関わっている方など、どなたでも自由にお使いいただけます。

開催を希望される方は、本記事にある「使い方のポイント」もご覧いただきつつ、下記のデータをコピー・編集して活用ください。

幸せ本読書会スライド(Googleスライド:スピーカーノートつき)
幸せ本読書会スライド(PDF)
読書会イベント告知文見本(Googleドキュメント)

(※文章については、非営利目的での利用の範囲で、二次利用・改変していただいて構いません。ただし、イラストに関してはそのままお使いください)

『幸せ本』とは?

対話型ストーリーと図解で、私たちの日常を取り巻くさまざまなバリアや、人権の考え方、人の安心を支える社会のしくみ、ケアの仕事などについて学べる冊子です。

8テーマからなる本編では、小学生のヒカリとウミが、スクールソーシャルワーカーのナギ先生と一緒に、ヒカリのおばあちゃん(ユキノ)の暮らしと、その先にある「幸せ」について考えていきます。

【写真】紙版冊子の見開きや表紙

本冊子は、厚生労働省「令和6年度介護のしごと魅力発信等事業(情報発信事業)」の中で、2025年2月にマガジンハウスから発行されました。介護の仕事魅力発信ポータル〈知る。わかる。介護のしごと〉や〈こここ〉のWebサイトなどでダウンロードできるようになっているほか、一部紙版も配布されています。

・タイトル:『幸せに生きるって、どういうこと?──知っておきたい「介護」のしくみと仕事』
・B5版24ページ
・発行・制作/株式会社マガジンハウス こここ編集部
・監修/堀田聰子(認知症未来共創ハブ)

『幸せ本』読書会を開くには

今回公開したドキュメントとスライドを活用し、冊子の内容を「自分ごととして考えてみる」大人向け読書会が開催できます。

想定している開催条件は下記です。スライド内には、表示用の画面だけでなくスピーカーノート(進行用の原稿)も用意していますが、ツールや人数などに応じて適宜、内容を調整してください。

・時間:90分(企画説明15分/導入30分/対話30分/振り返り15分)
・ツール:Zoomなどオンライン会議システム(対話タイムは2グループに別れブレイクアウトルームへ)
・運営:2人以上(メイン進行/サポート)
・参加者:6〜10人
・参加条件:顔出し参加ができる人
・参加費:無料、または運営に関する実費分のみ

※ 5人でも開催は可能です。その場合、ブレイクアウトルームを使う必要はありません
※ 営利目的での開催はご遠慮ください

▼開催の手順

1.「イベント告知文見本」を参考にイベント告知文を作成し、参加を呼びかける(SNSなどで投稿するだけでもいいですし、Peatixなどのイベント開催プラットフォームを使うのもおすすめです)

2.「幸せ本読書会スライド」をコピーし、自分たちの企画にあった内容にカスタマイズする(非営利のイベント開催目的であれば自由に使っていただけます)

3. オンライン会議システムをつかって読書会を開催する

開き方のポイント

読書会は、冒頭の企画説明を経て、大きく「Step1:自己紹介とひと言」「Step2:みんなに聞きたい!」「Step3:対話の時間」と進行していきます。

【画像】読書会の流れを示すスライド

多様な人が参加でき、かつ「参加してよかった」と思ってもらえるよう、主催する方は、特に次の2つのポイントを意識いただけたらと思います。

ポイント① 主催者も「自分ごと」で語る

今回の読書会内では、「子どもにどう伝えるか」の話を全くしなくても構いません(伝え方については、宿題として持って帰っていただく設計にしています)。何よりもまず、参加者それぞれが「わたし」を主語に自分の幸せを考え、身近な暮らしと『幸せ本』を重ねられる時間にしてもらえたらと思います。

【画像】本を読む人のイラスト。下に、まずは自分ごとにしてみる、の文字

そのために大切な役割を果たすのが、簡単な自己紹介のあとの「Step2:みんなに聞きたい!」で「あなたらしい『幸せ』の瞬間」を紹介しあう時間(スライドp.13)です。

ここで進行役の方はぜひ、みんなが「そんなことでいいんだ」と思えるような具体例として、ご自身のごく小さな願いや日々の習慣を紹介してみてください。お風呂タイムに欠かせない癖でも、晩酌の話でも、休日のドラマ選びでも、何でも構いません。

できるだけ「身近でささやかな」幸せをシェアしあうことが、あとあと冊子に書かれた内容の「自分ごと」化を深めるうえで、とても重要になります。

ポイント② 安心を「みんなで」つくりあう

読書会のメインは、「Step3:対話の時間」(スライドp.18)です。

この冒頭に、ポイント①でも触れた「わたしを主語に」のほか、「時間をゆずりあう」「話さなくてもいい」の簡単な対話ルールを設定しました(スライドp.16)。さらに細かなルールを追加することも可能ですが、ここでは何よりも、その場の安心を参加した「みんなで」つくりあうことが大事だ、という姿勢について共有いただければと思います。

具体的な振る舞い方としては1点、さらに次のスライド(スライドp.17)で、デンマークで対話するときに取り入れられている指立てのサインを紹介しています。手を挙げるより目立たず、互いの発言を尊重しあえる手段の一つとしてご提案ください。

【画像】人差し指を立ててこちらを向く人のイラスト。下に、話したいことがあるよのサイン、の文字

なお、スライドを含む資料は『幸せ本』読書会の普及を目的としており、非営利目的での利用の範囲で、無料で自由に2次利用・改変していただいて構いません(※イラストを除く)。各自でコピーいただき、開催の意図などを随時補足いただきながら、ご活用ください。

幸せ本読書会スライド(Googleスライド:スピーカーノートつき)
幸せ本読書会スライド(PDF)
読書会イベント告知文見本(Googleドキュメント)

「大人向け読書会」ツール公開の理由、参加者の感想

『幸せ本』は、小学校高学年を主な対象者として制作されています。しかし、編集部が冊子を公開して以降、「これは大人の自分が読まないといけないと思った」といった読者の声がいくつも届きました。

実は多くの今の大人が、ここに書かれていることを「知識として」は何となく知っていても、「自分ごととして」学ぶ機会はなかったのかもしれません。

だとすると、まずは子どもの傍にいる一人ひとりが冊子の内容を理解する、そして「自分らしい幸せってなんだろう?」の問いを自らに向けることが、子どもたちに手渡す手前のプロセスとして必要になります。そこで編集部では、冊子のさらなる普及に向け、「大人向けの読書会」をまずは編集部自身で主催し、その方法を広く共有しようと考えました。

このとき参加くださったのは、医療職や相談支援などの専門職の方から、教員、メディア関係者、会社員など、多様なバックグラウンドを持つ10名の方々。

会は冒頭の「あなたらしい『幸せ』の瞬間」のシェアタイムをふまえ、『幸せ本』で大切だと感じたり、気づいたりした箇所を語りあう、充実した90分を過ごすことができました。あえて読書会内で「子どもに伝える」というところへフォーカスせず、「わたしを主語に」福祉や介護のことを話してもらうようお願いしたことも、実際非常に良かった点だと感じています。

【画像】テーブルを囲んで、たくさんの人が座ったり、モニター上で横にいたりしながら、話したり本を読んだりしている

次世代に伝えていく方法については、終わったあとのアンケートで、たくさんの意見をいただくこともできました。

・職場で共有ができたら、いいなと思う。子どもたちにも伝えていきたい

・この本を読んだ感想をnoteに書いてみようと思う。友人、知人、お客さんにも配ってみたい!スライドが公開されたら、ぜひ活用して読書会も開きたい

・学校行事で親子で読む会・話す会ができたら良いのでは?と思った。また、仕事の中で、本をもとにしたワークショップもやってみたい

『幸せ本』普及にご協力をお願いいたします!

読書会だけでは、もちろん次世代の人に福祉や介護のことを伝えることはできません。実際に『幸せ本』の内容を子どもたちに手渡していく存在は不可欠です。

それでも、まずはこの冊子を知った大人が「これは自分にすごく関係のあることだ」という手触りを持つこと、その感覚を他者と分けあうことは、大きな意味を持つと〈こここ〉では考えています。

ツールを活用いただきながら、まずは身近な人と感想を交わしあう機会をつくってみてください。そして「この本が大事だ」と感じたら、あなたなりの方法で、ぜひ次の世代にも渡してほしいと思います。

子どもたちの「福祉ってなに?」「介護ってどんな仕事?」などの疑問に、自分ごととして答えていける大人がたくさん増えることを願っています。

 

資料制作:マガジンハウス こここ編集部
イラスト作成:宮田篤
アドバイザリー:高橋恵子


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連載:ケアするしごと、はじめの一歩