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“ダイバーシティと就労”をテーマにしたキャリアフォーラム「DIVERSITY CAREER FORUM 2022」が2022年10月29日(土)〜2023年2月17日(金)の3ヶ月半、オンラインで開催
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きゃりあふぉーらむのこんせぷととすけじゅーるがかかれたきーびじゅある

トークセッションや交流イベントから、ダイバーシティに取り組む企業を見つけるキャリアフォーラム

2022年10月29日(土)〜2023年2月17日(金)に、学生や若者向けのキャリアフォーラム「DIVERSITY CAREER FORUM 2022」が、オンラインで開催されます。このイベントは、ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン(以下、DE&I)の推進と就労をテーマとしたイベントです。

ダイバーシティ&インクルージョンとは、年齢、性別、障害、LGBTQ、国籍等の属性に関わらず、違いを尊重し、認め合うこととされ、これまで企業や自治体などで推進されてきました。近年はそこに公平性を意味する「エクイティ=Equity」が加わり、情報、機会、リソースへのアクセスを、すべての人に公平に保証しようという動きも出ています。「DIVERSITY CAREER FORUM 2022」は、こうしたDE&Iの実現に取り組む企業の活動を、トークセッションや交流イベント形式で参加者に紹介するものです。

2019年に渋谷で開催された「DIVERSITY CAREER FORUM 2022」の様子

〈認定NPO法人ReBit〉が主催する本イベントは、2016年にスタートし、2020年からはオンラインで開催されています。今年度は過去最多の企業が参加し、200を超える大学とも連携して行われます。

特性や属性にとらわれずキャリアを実現することの難しさや悩み

マイノリティ性や特定の属性がある人の就活・就労に関する課題は、残念ながら少ないとはいえない状況です。調査によると、障害のある人の入社1年後の職場定着率は58.4%(※注1)と、入社後に強いギャップを感じて、企業を去る人も多いようです。トランスジェンダーの人の87.4%は、新卒就活時にSOGI(性的指向・性自認)に由来した困難を経験しているという結果もあります(※注2)。また、日本の女性管理職の割合は14.8%と諸外国と比べて低水準(※注3)です。

一方で、1990年代中ばから2010年代前半に生まれた、いわゆる「Z世代」の97.1%が職業選択や働き続ける上で、「職場のダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンを重要視する」と回答し、公平性をもって多様性を認め合う包括的な職場が求められていることがわかります(※注4)。

求職者は「障害のある社会人の先輩がどんなキャリアを描いているのか」、「就活時に発達障害があることをオープンにすべきか」、「性別や妊娠・出産・育休によって自分のキャリアが軽視されないか」、「性的自認やルーツに由来する習慣をふまえた対応ができる会社か」など、特性や属性にとらわれずキャリアを実現させることに、悩みや難しさを抱えているようです。

※注1「障害者の就業状況に関する調査研究」(独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構、平成29年4月)

※注2「LGBTや性的マイノリティの就職活動における経験と就労支援の現状調査」(認定NPO法人ReBit、平成31年3月)

※注3「令和2年版 男女共同参画白書(概要)」(内閣府、令和2年7月)

※注4「Z世代のダイバーシティ&インクルージョンと就職・就労」(認定NPO法人ReBit、令和2年10月)

過去最多の37社の取り組みやロールモデルと出会う

「DIVERSITY CAREER FORUM 2022」は、多様な働く人の環境づくりに取り組む企業が出展する3カ月半のオンラインの就職イベントです。3つのコンテンツがあり、企業の役員・社員・担当者による横断的なトークセッションを聞くことができる「FORUM」をメインに、企業で働く多様な社会人や担当者へ質問ができる説明会「MEET-UP」のほか、2023年8月まで企業やイベントの情報を受け取れる、登録制公式LINEアカウントも開設しています。

今年は〈野村ホールティングス〉、〈EY Japan〉、〈ジョンソン・エンド・ジョンソン〉など、過去最多の37社が参加予定。開催に先立ち公開された特設サイトでは、各企業のダイバーシティに関する取り組みや担当者のインタビュー記事が掲載されています。

このイベントを主催する〈認定NPO法人ReBit〉は、「LGBTQを含めたすべての子どもがありのままで大人になれる会社へ」を掲げ、学校や企業・行政への出張授業を行う教育事業の一環で、これまで約1300回、LGBTQやダイバーシティに関する研修を行ってきました。また、LGBTQ当事者の就職を支援するキャリア事業も行っています。

代表理事の藥師実芳(やくし みか)さんは、「(同イベントは)企業のダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの取り組みや、そこで働くロールモデルとの出会いをたくさん用意しています。マイノリティ性の有無に関わらず、すべての学生・若者たちにとって、自分らしいキャリアの一歩を踏み出すきっかけとなることを願っています」とコメントしています。

多彩な実践者たちが登壇するトークセッション

イベントのメインとなる「FORUM」は、10月29日(土)・30日(日)の2日間、YouTube LIVEにて開催されます。

29日は、「世界最高齢のアプリ開発者」と評される若宮正子さん(デジタル庁デジタル社会構想会議構成員)や、難病の子どもと家族を支援する活動や自身のキャリアを活かした人材育成事業に取り組む大住力さん(公益社団法人 難病の子どもとその家族へ夢を 代表理事)の講演のほか、ダイバーシティ推進を目指す企業の担当リーダーによるトークや、主体的にキャリアを選ぶ上で重要な軸(=パーパス)から働くことを紐解くトークを実施予定です。

30日は、“異彩を、放て。”をミッションに福祉的なプロダクトを手掛ける松田崇弥さん(株式会社ヘラルボニー代表取締役社長)や、発達障害に特化した就労支援事業に取り組む鈴木慶太さん(株式会社Kaien 代表取締役)の講演があります。また、企業のダイバーシティ担当者と社員ネットワークリーダー同士の意見交換や、LGBTQや障害、難病などの多様なバックグラウンドをもつ社員によるキャリア実現をテーマにしたトークなど、2日間で15名のゲストによる6つのトークセッションが行われます。

他者の「仕事」を通して、次の自分が見えてくる

なにかと悩みが尽きない就活や就労。DE&Iに取り組む企業と出会うことで、自分らしい働き方やキャリアについて考えてみるのはいかがでしょうか。

また、求職中の人はもちろん、現在就職している人や、今のキャリアを点検してみたい人、企業の採用担当者、障害者やマイノリティの支援に携わる人も、企業や組織で働く人の工夫や取り組みを知ることで、新しい発見があるかもしれません。