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受講生募集中! 東京藝術大学で「ケアとアート」を学ぶ「Diversity on the Arts Project(DOOR)」。2/14〆切
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イメージ画像。「受講生募集120名」、「東京芸大で社会人と芸大生が1年間一緒に学ぶケアとアート」と書かれている

「ケア×アート」を学ぶ履修証明プログラム「DOOR」の9期生を募集

東京藝術大学にて、社会人と藝大生が一緒になって「ケア×アート」を学ぶ履修証明プログラム「Diversity on the Arts Project(通称:DOOR)」が、2025年度生(9期生)の受講生を募集しています。

ケアとアートをテーマに「多様な人々が共生できる社会」を支える人材を育成することを目的に、2016年にスタートしたDOOR。年間60時間以上の受講で履修証明書(注)が取得できるプログラムで、対面授業だけでなく、オンラインのみの受講も可能。全国どこにいても履修することができます。応募〆切は2025年2月14日(金)まで。

(注)履修証明制度について:文部科学省が推奨する、社会人とその大学に在学する学生を対象として大学が体系だった学習プログラムを提供する仕組み。DOORでは60時間の受講で履修証明書を取得できます。

ケアの現場にいる人も、そうでない人も

多様性に満ちた社会のなかで、人と人が丁寧に出会うことで生まれるクリエイティブな視点や振る舞いが社会に積み重なっていくこと。そして、DOORで学んだ一人ひとりが、より多様性のある社会を創出し、社会に潜在する共生社会の種を見出していくこと。そのような社会や人材育成を目指し、DOORは2017年に開講されました。

講師には、現代の社会に生きづらさを感じている当事者、社会的テーマで活動しているアーティスト、福祉をより広い視点で捉え直す多様な分野の専門家など、30名以上を招聘。ケアとアートが滲みあうフィールドをお互いの作用において拡張しながら、体系的かつユニークなカリキュラムを展開しています。

【写真】教室で授業を受けている受講生と講師
選択科目「プログラム実践演習」授業風景

受講者数は年々増加し、2024年度(8期)は100名以上の社会人、30名以上の藝大生が受講。受講者のバックグラウンドは、医療福祉関係、教育・研究関係、自営業、製造、行政、サービス・小売などと幅広く、北海道から沖縄までと、全国各地から受講者が集まるのも特徴です。ケアの現場にいる人も、そうでない人も、さまざまな立場の人が参加しています。

オンライン受講もOK。「DOOR」の多様なカリキュラムとは?

9年目となる2025年度のカリキュラムは、2つの「必修科目」、6つのテーマの「選択科目」、「特講」、「eアーカイブラーニング」から成り立っています。

【図】スケジュールとカリキュラムをまとめた表

必修科目「ダイバーシティ実践論」「ケア原論」

まず、必修科目となる「ダイバーシティ実践論」は、生きづらさを抱える当事者や当事者と関わりながら活動する実践者・表現者、さまざまな領域の専門家を講師に招き、オムニバス形式の講義を行います。共生社会を考え、実践につながる思考を学んでいきます。

「ケア原論」では、福祉の歴史やケアの基礎的な考えを知り、社会が抱える問題について理解を深めたり、現代のケアとアートの接点について考えるなど、アートを介して福祉をより多角的な視点で捉えることを目指す講義です。

これら2科目は、全30回、毎週月曜の18:20からオンラインで開催されます。(合計45時間)

6つのテーマから科目が1つ選択でき、過去の講義視聴も可能!

選択科目は6つ用意されています。その中の「プログラム実践演習」「ケア×フィールドワーク実践演習」「ドキュメンタリー映像演習」の3科目は課外活動が中心。主に東京藝術大学や学外をフィールドに実施されます。

「ARTs × SDGsプラクティス」「ケア×ソーシャリー・エンゲイジド・アート実践論」「人間形成学総論」の3科目はオンラインで実施。都内へアクセスが難しい人でも無理なく参加できる科目となっています。

【写真】録音機材とカメラを持って街中に繰り出す人たち
選択科目「ドキュメンタリー映像演習」授業風景

ほかにも、東京藝大の施設を利用したクロッキーなどの演習や、DOORの学びから生まれたテーマをより深める講義などを行う「特講」、過去のDOOR講義映像を約70時間視聴できる「eアーカイブラーニング」も用意されています。

これらの中から自分に合ったカリキュラムを選択し、必修科目に半分以上の出席、年間60時間以上の受講、修了レポートの提出で、履修証明書を取得することができます。

【図】DOORを受講する魅力をまとめた図

応募方法

2025年度(9期生)の募集人数は120名。履修期間は1年間(2025年4月1日~2026年3月31日)です。応募方法はWEB応募か郵便受付のみ。履歴書と、「あなたが実現したいダイバーシティ」についての自由な小論文の提出が必須となっています。

ご興味のある方は、まずは東京藝術大学が公開する動画「DOORオンライン説明会」の視聴をおすすめします。各講義の様子や、受講者の声などが紹介されており、DOORのプログラムのイメージが湧きやすくなるかもしれません。

また、DOORの受講生の中で生まれた気づきや学び、講義の様子や活動を記録した書籍『ケアとアートの教室』(左右社)が、2022年2月に発売されました。応募前にDOORの活動をより深く知りたいという方は、ぜひ手に取ってみてはいかがでしょうか。

社会や他者との関係のなかで、はたまた日常生活のふとした瞬間に、言葉にしづらいけれど、なにか滓のように残るモヤモヤとした気持ちを感じたことはあるでしょうか。DOORでの活動は、そうしたモヤモヤにアートの要素を加えたり、変換してみたりしながら、「ケアとアート」を考えていく試みでもあります。

受講応募〆切は2月14日(金)まで。ご興味のある方はDOORの公式サイトからぜひチェックしてみてください。