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障害のある人たちの心を歌う「わたぼうし音楽祭」50周年記念。2025年2月20日まで作品を募集中
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【画像】わたぼうし音楽祭のキービジュアル

障害のある人の「詩」に込められた力を音楽で届ける「わたぼうし音楽祭」

日常の中でふとした瞬間に感じる、生きることの喜びや哀しみ、いのちの尊さ、今生きていることへの素直な気持ち。そんな瑞々しい喜怒哀楽を詩や曲にして、舞台で発表しませんか。

奈良県を拠点にアートと福祉の垣根を超えたつながりを生み出し続ける〈たんぽぽの家〉を支える任意のボランティア団体〈奈良たんぽぽの会〉が主催する、障害のある人たちの心を歌う「わたぼうし音楽祭」が今年で50周年を迎えます。50回目の開催を記念し、音楽作品の募集を2025年2月20日(木)まで受け付けています。

市民の想いが脈々と受け継がれ、育まれた50年の歴史

「わたぼうし音楽祭」は障害のある人が書いた、生きることや暮らすことで感じた想いや夢をうたった詩を音楽にのせ、社会に届ける音楽祭です。

主催するのは、〈奈良たんぽぽの会〉。〈社会福祉法人わたぼうしの会〉〈一般財団法人たんぽぽの家〉〈奈良たんぽぽの会〉の3つの組織からなる市民活動で、奈良県を拠点に活動しています。これまで、〈こここ〉でも〈アートセンターHANA〉などの活動を紹介してきました。

〈たんぽぽの家〉が立ち上がったのは、1973年のこと。もともと障害のある子どもの親や教員らが「自分たちがいなくなった後でも、子どもたちが社会の一員として、働き、学び、遊び、暮らすことのできる家をつくろう」という想いから団体を発足しました。社会と福祉を繋ぐ架け橋として“アート”に着目し、幅広い文脈でイベントの開催や取り組みを行っています。

そうした中で、障害のある子どもたちが書いた、生きる喜びや悲しみ、強さややさしさが書かれた「詩」をもっと広く届けることができないかと構想されるようになりました。あるとき、開催した展覧会で、詩を書くことが好きな障害のある子どもと、音楽好きの若者が出会い、「わたぼうし音楽祭」の原点となる「わたぼうしコンサート」が1975年に開かれたのです。

翌年1976年に「わたぼうし音楽祭」となり、以来今日にいたるまで、市民の方々によって活動が引き継がれ、奈良県から始まった音楽祭は全国規模へと発展。大きなスポンサーを持たない音楽祭は、言葉と歌の力を信じる人々の熱意のもと50回目を迎えます。

【画像】ステージの上に出演者一同が並んでいる様子
昨年開催された「第49回わたぼうし音楽祭」の様子(提供:わたぼうし音楽祭事務局)
【画像】ステージ上でマイクを向けられる出演者
「第49回わたぼうし音楽祭」入選作品「ベイスとともに」 作詩者は門川紳一郎さん。作曲者は、田光マコトさん&スダッチさん(提供:わたぼうし音楽祭事務局)
【画像】ステージ上でギターを演奏し歌う出演者
「第49回わたぼうし音楽祭」入選作品「ボクノウタ」 作詩・作曲を手掛けたのは、かけるなうじーにょさん。(提供:わたぼうし音楽祭事務局)

今年は「50回目の喜怒哀楽」をテーマに、2025年8月3日(日)に〈DMG MORI やまと郡山城ホール〉で行われます。

生きること、生活、暮らし、喜怒哀楽…..素直な気持ちを詩と音楽に込めて

2025年2月20日(木)まで受付中の作品募集は作詩部門、作詩・作曲部門の2パターンの応募方法があります。

Aパターン 作詩の部(作詩のみで応募される方)
Bパターン 作詩・作曲の部(詩と曲をセットで応募される方)

「Aパターン 作詩の部」は、日常の喜怒哀楽などをうたった詩など自由なテーマで作詩された詩の応募になります。障害のある人に限り、応募が可能です。「Bパターン 作詩・作曲の部」は、自作した詩にメロディーをつけた音楽作品としての応募になります。作詩は障害のある人に限りますが、作曲は障害の有無に関係なくどなたでも応募が可能です。詳細な内容は、下記のinformation、またはサイトをご覧ください。

「Aパターン 作詩の部の応募」「Bパターン 作詩・作曲の部」の応募作品の中から、「50周年記念わたぼうし音楽祭」で発表する入選作品8点を決定します。

入選作品8点には「わたぼうし大賞」「文部科学大臣賞」「奈良県知事賞」「奈良市長賞」「大和郡山市長賞」など各賞が贈られ、「50周年記念わたぼうし音楽祭」の舞台上で作品を披露します。当日の模様は、YouTube「わたぼうしチャンネル」での配信、KCN(近鉄ケーブルネットネットワーク(株))が中継録画し、テレビ放映も決まっています。

日常の中に溶け込んでいる喜怒哀楽や生きることへの想いを掬いあげ、音楽を通して社会へ届けていく本企画。今自分が感じること、日々の中で思うことに素直に目を向けてみませんか。ご応募、お待ちしております。