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2026年4月にエントリー受付開始! 障害のある人との共創アートワーク「ご当地フォント」新チーム募集
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「2026年度『ご当地フォント』新チーム募集決定!2026年4月エントリー受付開始」と書かれたビジュアル画像

2026年度も募集決定! あなたの地域の「ご当地フォント」を世界に発信

障害のある人、デザイナー、障害者支援事業所の共創によって生まれた“フォント”や“パターンデザイン”を世界中に届けるソーシャルプロジェクト「ご当地フォント」。

2022年の事業スタート以降、北は北海道から南は大分まで、22のチームによる「ご当地フォント」が誕生しました。それらのアートワークは100社以上の企業に採用され、1000種類を超える商品などに活用されています。

この度、2026年度の「ご当地フォント」の新チーム募集決定の“事前告知”が発表され、2026年4月からエントリーが受付開始となります。現在は「ご当地フォント」の制作やエントリーに関する事前相談を受け付けています。

日本地図に、全国各地で誕生したの22のご当地フォントチーム名が書かれたビジュアル画像
「ご当地フォント」に参加する22チームが制作したフォントやパターンは、2025年5月時点で957種類に! 障害のある人が描いた文字だけでなく、刺繍で描かれた文字をデータに起こしたフォント、地域性を表現したデザインパターン、福祉事業所で制作された素材(割き織など)をパターン化したものなど、多様なラインナップで展開されています

東京・渋谷で生まれ、全国に広がる「ご当地フォント」

「ご当地フォント」の事業運営を行うのは、アートやデザインを通じて、障害のある人、学生、クリエーター、福祉施設、企業、団体など、今まで接点のなかった人々の出会いを創出してきた〈一般社団法人シブヤフォント〉(東京都渋谷区)。

2016年、渋谷区長による「渋谷のお土産をつくろう」の声がけを発端に、「渋谷みやげ開発プロジェクト」が発足。同区内の障害者支援事業所の利用者が描いた文字・数字・絵柄などを、デザイン専門学校〈桑沢デザイン研究所〉の学生の協力によってフォント&パターン化したのが、日本初のご当地フォント「シブヤフォント」です。

この取り組みを渋谷区外にも展開するべく、2022年からスタートしたのが「ご当地フォント」プロジェクト。全国各地の障害者支援事業所と、同地区で活動するデザイナーなどがタッグを組み、ユニークなフォントやパターンを生み出してきました。

フォント等を活用したい場合、個人利用はご当地フォント公式ウェブサイトよりフォントは無料、パターンは500円でダウンロードできます。企業や団体においては、お問い合わせフォームから事務局へ連絡し、有料にて商品やサービス等に利用できます。利用料の一部は原画を制作した福祉事業所へ還元されています。

「原画制作」「データ化」「商品化」というご当地フォントの制作の流れが示されたビジュアル画像
障害のある人、学生、デザイナーが共創するクリエイティブとデータライセンス(商品化)の仕組み。無料のフォントで活用をどんどん広げ、有料のパターン利用によって福祉事業所などに報酬が支払われています

地域ごとにユニークなチーム編成が誕生!

そして、2026年度の新たな「ご当地フォント」を生み出すべく、新チーム募集が2026年4月からスタートします。障害者支援事業所とデザイナーの連携・制作体制の構築には、ある程度の準備期間が必要となるため、エントリー開始を前に、今回の“事前告知”が発表されました。

ご当地フォントは、それぞれの地域での永続的な展開・発展を目指していることから、同エリアの障害者支援事業所、デザイナー、学生、企業などから成る「チーム編成」を構築することがプロジェクトへの参加条件となります。これまでに各地で生まれた、多様なチーム編成例をご紹介します。

【チーム編成例】
事例1・・・デザイナーが所属している「障害者支援事業所」
事例2・・・デザイン事務所 or 個人事業主のデザイナー ×「障害者支援事業所」
事例3・・・印刷会社(デザイナーが社員として所属)×「障害者支援事業所」
事例4・・・一般社団法人・NPO法人(デザイナーがメンバーとして所属)×「障害者支援事業所」
事例5・・・デザイン事務所 or 個人事業主のデザイナー ×「特例子会社」

特にユニークな編成のかたちとして紹介したいのが「京都ふぉんと」と「なにわふぉんと」。印刷業を営む会社が運営しており、ご当地フォントを採用したオリジナル商品の提案など、本業とのシナジーが生まれています。このふたつの取り組みは、シブヤフォントが発行する電子書籍「ショウガイはへんしんできる。」(印刷会社編)に詳しく紹介されています。

「ご当地フォント」のチーム編成は、年々自由度が増し、近年は“自治体ぐるみ”の取り組みもスタートしています。「このような連携はどうか?」というアイデアをお持ちの方は、一度〈シブヤフォント〉へ問合せしてみるのもいいかもしれません。

2024年度の「ご当地フォント」新チーム発表会の写真。6チームの代表が並んだ記念撮影画像
2024年度の新チーム。「仙台ふぉんと(宮城県仙台市)」「イチカワフォント(千葉県市川市)」「江東フォント(東京都江東区)」「世田谷フォント(東京都世田谷区)」「日の出フォント(東京都西多摩郡日の出町)」「やまぐちふぉんと(山口県光市)」の6チームが加わりました

さて、2026年度の詳しい募集要項は、2026年3月頃に「ご当地フォント」公式ウェブサイトにて公開され、同年4月にエントリー受付開始となります。現時点で公表されている応募要件・参加費用の情報については、こちらのリンクからご確認ください。

参加を検討したいが、デザイナーの探し方がわからない・紹介してほしいといった方や、エントリーに関する質問・疑問などがある方は、問合せフォームから相談を受け付けています。また、「ご当地フォント」に関する新着情報は、〈シブヤフォント〉の公式サイトFacebookにて随時発信される予定です。ご興味のある方は、ぜひフォロー&チェックしてみてください。

24種類のご当地フォントの「パターンデザイン」の見本が並んだビジュアル画像
ご当地フォントのデータラインナップ(一部)