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滋賀・甲賀〈やまなみ工房〉の同法人施設〈ゆとりあ〉が、新たにお菓子工房〈IROTUYA〉を2022年5月にオープン
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イロツヤのお菓子
まるで宝石のような〈IROTUYA〉のお菓子

就労継続支援B型事業所〈ゆとりあ〉が菓子工房をオープン

2022年5月9日、滋賀県甲賀市に菓子工房〈IROTUYA〉がオープンしました。運営するのは〈ゆとりあ〉。こここの連載「アトリエにおじゃまします​​」でもご紹介したことのある、〈やまなみ工房〉と同じ〈社会福祉法人やまなみ会〉が母体となる施設です。

店舗外観
〈IROTUYA〉は〈やまなみ工房〉と同じ敷地内にオープン。YUTORIA(ゆとりあ)のアルファベットを並び替えて命名。​​色艶という言葉には、「おもしろみ」や「愛想」という意味があります

20年以上お菓子を作り続けてきた〈ゆとりあ〉

〈ゆとりあ〉は、就労継続支援B型事業所として1997年に開所。定員20名の施設です。利用者は精神障害のある方が7割で、知的障害のある方や発達障害のある方も通っています。

就労継続支援B型は、雇用契約を結んで働くことが困難な人が、軽作業などの就労訓練を行うことができる福祉サービス。〈ゆとりあ〉では、お菓子づくりを中心に、大手チェーン店の商品の袋詰めやシール貼り、箱や車の部品の組み立て、掃除など、利用者の特性や興味に合わせて仕事を行ってきました。

調理風景
スタッフが考案したレシピをもとに、利用者と共に製造する。できることにフォーカスして仕事を分担しています

なかでもお菓子作りは、〈ゆとりあ〉で20年以上続けてきた仕事。クッキーやマドレーヌなどを作り、提携するお店に置かせてもらう形で販売し、売上を工賃として利用者にお渡ししています。

敷地内にオープンしたことで、お客さんの声が届くように

これまでお菓子は提携店舗でしか買うことができませんでした。しかし、2022年5月9日、敷地内にお菓子工房〈IROTUYA〉をオープンしたことで、同敷地内にあるカフェやギャラリー機能を兼ね備えた〈アートセンターやまなみ〉を訪れたお客さんや地域の人も気軽に購入することができるようになりました。

店舗内観
シックモダンな〈IROTUYA〉の店内。まるでジュエリーショップのよう

「以前は自分たちが作ったものがお客さんに届いている実感を持ちづらかったのですが、〈IROTUYA〉ができたことで、お客さんがお店を訪れたりご購入いただいたりする様子を見ることができ、メンバーさんも喜んでいます」(〈ゆとりあ〉スタッフ)

〈IROTUYA〉をオープンするに際して、新たに作ったのが「黒角」と「黒丸」です。

新しいお菓子の「黒角」と「黒丸」
正方形をしたものが「黒角」、丸い形のものが「黒丸」

竹炭と天日塩を織り交ぜた生地のクッキーに、マーブル模様のアイシングで仕上げたものが「黒角」。ローズマリーを練り込んだ生地に、季節の花びらを散りばめたものが「黒丸」です。

マーブルは手で仕上げるので一つひとつと模様が違っています。〈ゆとりあ〉を利用する人たちのように、それぞれが違っているということがコンセプトになっています。クッキー生地はほんのり塩味が効いていて、さっくりとしたサブレのような食感です。

「『宝石みたい!』と驚かれる方も多いです。私たちのInstagramを見て遠方からもきてくださる方も多く、なかには福祉施設だと知らずにいらっしゃる方もいます」(〈ゆとりあ〉スタッフ)

また、今回の販売に合わせて、エディブルフラワー(食べられる花)も施設内で育て始めました。現在はビニールハウスでローズマリーとビオラ2種を育てて「黒丸」に使っています。今後は、四季折々のお花を利用者が育て、それをお菓子に使っていく予定です。

食べられるエディブルフラワーの栽培
今の季節に使用しているエディブルフラワーは、ローズマリーとビオラの2種類。利用者が種まきをして育てたお花を使っています

また、従来販売していたクッキーやマドレーヌのパッケージデザインも一新。〈やまなみ工房〉とコラボレーションして、メンバーが描いた忍者の絵を使ったパッケージのお菓子も作るなど、今後新しい動きも増えていきそうです。

焼き菓子の詰め合わせ
焼き菓子詰め合わせ・クッキー3種マドレーヌ2種

お菓子は〈IROTUYA〉で購入できる他、オンラインショップでも販売しています。宝石のようなお菓子は、プレゼントに最適。詰め合わせやギフトセットもあるので、手土産や贈り物にいかがでしょうか。