ニュース&トピックス

一人ひとり特性のちがう子どもに向けた場をひらく。「こうえん」が10月10日から東京都渋谷公園通りギャラリーで開催
イベント情報

  1. トップ
  2. ニュース&トピックス
  3. 一人ひとり特性のちがう子どもに向けた場をひらく。「こうえん」が10月10日から東京都渋谷公園通りギャラリーで開催

ギャラリーの縁側でマリンバをはさんで向き合っている人と子ども。縁側に飛び出すように腹ばいになっている子どもがいる。写真の上にひらがなで「こうえん」の文字
2026年10月10日(土)〜11月8日(日)の期間、〈東京都渋谷公園通りギャラリー〉交流スペースにて開催されます

一人ひとり特性のちがう子どもたちに向けてつくるスペース

関心を持つもの、お気に入りの過ごし方、好きな手触りやにおい。どれも人それぞれに、異なっています。では一人ひとりの「好き」や「落ち着く」を大事にしながら、一緒にいられる場所は、どのようにつくることができるのでしょう。

一人ひとり特性のちがう「あの子」たちに向けた場をつくる「Kids meet × Studio oowa『こうえん』〜あの子のスペースをつくる〜」が、2026年10月10日(土)〜11月8日(日)まで、〈東京都渋谷公園通りギャラリー〉交流スペースにて開催されています。

会期中は「公園」のように自由に立ち寄ってのんびりできるスペースが用意されるほか、ゲストを招いた「講演」や演劇やコンサートの「公演」など、多彩なイベントも行われます。

写真:加藤甫

「こうえん」の広がりを体感できる場

今回の企画は、〈東京都渋谷公園通りギャラリー〉が展開する子どものプログラム「Kids meet」シリーズの第6弾です。「Kids meet」では、さまざまなバックグラウンドを持つ子どもたちがアートを体験することを通して、子どもたちの視点が広がることや、多様な価値観を尊重する場をつくることを目指してきました。

第6弾となる「こうえん」は、「知的障害のある子どもたちは、どうしたら美術館などにもっと足を運びやすくなるか?」という問いから始まっています。この問いに答えるように、特別支援学校の先生の知見と、アーティストやクリエイターの発想を交えたスペースが、〈東京都渋谷公園通りギャラリー〉の交流スペースに登場します。

「こうえん」というタイトルには、「公園」「公演」「講演」という複数のイメージを重ねました。ただ居るだけでもいい「公園」、表現や創造の場である「公演」、知見や実践を共有する「講演」。タイトルに込めた「こうえん」の広がりを、さまざまなかたちで体感できる場が開かれます。

障害のある子どもたちを中心とした場〈Studio oowa〉とは

今回Kids meetと協働する〈Studio oowa〉は、写真家の加藤甫さんが主宰する、障害のある子どもたちを中心とした場です。スタジオの名前“oowa”は、発話が苦手なダウン症のある男の子が使うオリジナルな言葉「おーわ」に由来します。社会がまだ言葉と認識できていない行動やアクションを探し、尊重・共有することで、オリジナルのコミュニケーションを模索する場作りをしています。

〈Studio oowa〉では、造形教室のほか、特別支援学校の先生による「特別支援教材をつくる会」や演出家を招いた「えんげきのがっこう」などを定期開催。知的障害のある子どもたちとアーティストとの協働プロジェクトや、居場所づくりを行ってきました。「こうえん」の会期中、こうした活動の一部が、スタジオのある神奈川・横浜を飛び出して、〈東京都渋谷公園通りギャラリー〉で展開されます。

Studio oowaのロゴ

展示からコンサートまで、会期中に開催される多彩なイベント

10月11日(日)13:00〜15:00に開催されるのは、「特別支援教材をつくる会プレゼンツ『教材展』」。〈Studio oowa〉では〈神奈川県立武山支援学校〉教諭、北野ちゆきさんを中心に先生方が集い、教材を作ったり情報交換を行う「特別支援教材をつくる会」を実施しています。今回は北野さんと〈Studio oowa〉主宰の加藤さんが話し手となり、一風変わった教材展が開かれます。

大きなひとつの机の上で作業する大人たちと何かを書いているようすの子どもが一緒にいる
2026年6月に実施した特別支援教材をつくる会@渋谷公園通りギャラリー 写真:加藤甫

11月1日(日)10:00〜13:00は、「え〜んげきのがっこう@しぶや」が行われます。「えんげきのがっこう」は、演出家・萩原雄太さんによって、2024年から〈Studio oowa〉で毎月開催されているワークショップ。今回は「こうえん」を舞台に、初めての“公演”を開催予定です。ゲストには東京都渋谷区で活動する、ダウン症や自閉症のある方を中心としたアートクラス〈ATELIER A〉から派生したダンサー集団〈STUDIO A〉を招きます。

ひとつの部屋で、何かをつくっている様子の大人、子ども、カメラを構える子ども、いろんな人がいる
えんげきのがっこう 写真:川島彩水

11月3日(火・祝)13:00〜15:00は、「おとなの感情あそび」の開催日です。戯曲作家・演出家の藤原佳奈さんと特別支援学校の先生が〈Studio oowa〉で取り組み始めてみつけたアプローチ「感情あそび」。それは、障害のある子どもたちの「不満を伝える練習」とそれを「受ける側」の身体と言葉の関係性に着目したプログラムです。今回は特別篇として、感情を受け止める側のあり方について、オープンラボ形式で考えます。

11月7日(土)・8日(日)には、大きなマリンバが「こうえん」にやってきます。大きな木のようなマリンバの下にもぐったり、音の響きを感じたり、マリンバ奏者の野木青依さんと一緒に音を奏でたり。申込み不要で、11:00〜16:00の間、好きな時間に参加することができます。

マリンバの下に子どもと青木さんが寝転び、マリンバを下から見上げている
子どもたちがマリンバのバチを持って、青木さんと一緒に演奏している
大きなマリンバの木のしたで《oowaのみんなと》 撮影:加藤甫

参加費はどれも無料。「特別支援教材をつくる会プレゼンツ『教材展』」「え〜んげきのがっこう@しぶや」「おとなの感情あそび」は、いずれも事前申込みが必要です。

今回の開催にあたり、普段から特別支援を必要とする子どもたちに接している先生方と「こうえん」をつくるクリエイターは事前に会場を訪れ、「こんな工夫があったらあの子は過ごしやすいかも?」とアイデアを出しながらつくりあげてきたといいます。

あの子やその子、それから私たちが一緒にいられる場は、どのようにつくることができるのでしょうか。ぜひ会場を訪れたり、イベントに参加したりして、体感してみてください。