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「義足のダンサー・女優」森田かずよさんとみんなでつくるダンス公演 参加者募集
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ぎそくのダンサー・じょゆうであるもりたかずよさん。ダンスをおどっているしゃしん
義足のダンサー・女優である森田かずよさんと「みんなでつくるダンス公演」のワークショップで、一般参加者を募集しています(写真©藤本ツトム)

誰でも参加し「表現」できるダンスプロジェクト

「義足のダンサー・女優」として知られる森田かずよさんと、ダンスを通じて自分の体を見つめ直していくプロジェクト〈みんなでダンス in Ibaraki〉のワークショップが、2021年9月4日から始まります。場所は大阪府「茨木市市民総合センター(クリエイトセンター)」。3カ月で全12回開催され、12月5日の一般公演を目指します。

「ぎそくのダンサー・じょゆう もりたかずよさんとみんなでつくるダンスこうえん」ワークショップのパンフレット
「義足のダンサー・女優 森田かずよさんとみんなでつくるダンス公演」ワークショップ

このプロジェクトは“みんなでダンス”の名の通り、「森田さんと一緒にダンスを踊ってみたい」という人を募って共にひとつのステージをつくり上げていく、市民参加型の企画です。申し込みの受け付けは8月31日まで。

ダンス経験や障害の有無は問わず、年齢、性別、国籍などの条件や規定もありません。ダンスに興味はあるけれど踊ったことがない方、「障害があるから踊れない」と思っている方、表現活動そのものに関心がある方など、どんな人でも応募が可能です。

踊ることで自分の体を見つめ直し、自分自身を愛する

生まれつき「二分脊椎症・側湾症」を持ち、義足で生活をする森田さんは、18歳で芝居と出合い、表現の世界へと足を踏み入れました。現在も〈Performance For All People.CONVEY〉の主宰として演劇やダンスの舞台に出演したり、振付をしたりと幅広い活動を行っています。

本企画のようなワークショップも、森田さんの活動のひとつ。音楽に合わせた振付を覚えるダンスではなく、メンバーの身体的特徴、特技、素直な体の動き、直感的なひらめきなどを踊りに落とし込んで、その場で表現していくのが、森田さんならではのダンスづくりです。

実際のワークショップでは、日常の行動を改めて意識してみることからはじまります。例えば歩くときに、体が巨大化、もしくは小さくなった自分を想像したり、割れそうな氷の上を行くイメージをしたりしてみる。立つときの筋肉の質感、骨格の動きを意識してみる。体の部位を使って名前を書いてみる。

とにかく体をいっぱいに使うことで得られるのは、自分では今まで気づかなかった新しい感覚。ダンスという手段を使って「人の体はみんな違っている」という事実を改めて見つめ直していきます。

過去には3歳の子どもや、70代の方なども参加した実績のあるダンスワークショップ。「踊ることは自分の体にポジティブに向き合い、愛する手段になる」と、森田さんはいいます。

障害の有無は関係なく、人は誰でも表現できる

森田さんによる、一般の参加者を交えたダンス公演は今回が2回目。2017年、宮崎県都城市での〈わたしたちの はじまり〉が最初でした。

一緒に踊ってみたいと手をあげた方々と、約2カ月間のダンスワークショップやクリエーションを重ね、森田さんが振付や演出を担い、ひとつのステージをつくりあげました。その時間のなかで生まれた感情や、心揺さぶられる瞬間、メンバーと築いたあたたかな関係性は、森田さんにとってかけがえのないものとなり、ダンスを通して創造していきたい世界を再認識する機会にもなったのだとか。

また、現在も都城市で続く障害のある人をふくめたパフォーマンスやダンス公演の取り組みなどから、「障害のあるなしは関係なく、人は誰でも表現できる」というご自身の思いを地域に種としてまくことができたのでは、とも感じているそうです。

ぎそくのダンサー・じょゆうであるもりたかずよさん。ダンスをおどっているしゃしん
(写真©藤本ツトム)

今回の茨木市でのプロジェクト〈みんなでダンス in Ibaraki〉は、追手門学院大学地域創造学部・草山太郎准教授のゼミが発端となって2020年春にスタートしたもの。森田さんを講師に迎え、「共に生きる」をテーマに座学やワークショップを重ねながら、身体を通じた他者との「つながり」を考えてきました。

そんななか、茨木市文化振興財団の協力をうけ、ゼミを超えて一般の方々も参加可能な公演が実現しようとしています。

都城市での公演時、参加者のグループに『オドッド・ミッド』という名前をつけました。現地の方言で「踊るから、みて」という意味です。

人前で踊るということは勇気が要ることです。そんな勇気を携えて参加してくれた方々が、「私、踊るからみてね」と胸を張っていえる公演をつくりたいと思いました。

今回の公演も、参加してくださる皆さんにちょっとだけ勇気を持って来ていただきながら、表現について一緒に考えていけたらいいなと思っています。(森田)

都城市で実りをなした種まきを、今回は茨木市で。表現に対する森田さんの思いを感じながら、自分の体を見つめ直していく場となるはずです。ぜひダンサーとして参加し、あなたにしかできない表現を見つけてみてはいかがでしょうか。

ぎそくのダンサー・じょゆうであるもりたかずよさんのしゃしん

Information

みんなでダンス in Ibaraki プロジェクト 「義足の女優・ダンサー 森田かずよさんとみんなでつくるダンス公演」 参加者募集

募集期間:2021年7月1日(木)~8月31日(火)17時まで受付
練習日程:2021年9月4・5・12日、10月9・10・16・31、11月6・7・20・27・28(計12回)
練習時間:10~12時(約120分)
会場:茨木市市民総合センター(クリエイトセンター)2F 多目的ホール
住所:大阪府茨木市駅前4-6-16
ワークショップ参加料:3000円(初回稽古時にお支払いください)
定員:20名程度
対象:障害のある人もない人も、ダンス経験の有無、年齢に関わらず、どなたでも参加可能です
備考:
・申し込み順に受け付けます(定員に達し次第締切)
・クリエーション公演のため、練習に多く参加できる方を優先します
・練習への参加回数の少ない方は公演に出られない場合があります
・動きやすい服装でご参加ください
・会場は土足禁止ですので、室内履きが必要な方はご用意ください(裸足可)
・会場は、車椅子バリアフリー(エレベーター、多目的トイレ、スロープ)設備があります

主催:公益財団法人茨木市文化振興財団
協力:追手門学院大学地域創造学部地域創造学科草山ゼミ、茨木市立障害福祉センターハートフル
後援:茨木市、茨木商工会議所、茨木市観光協会

問い合わせ先:公益財団法人 茨木市文化振興財団 文化事業係
TEL:072-625-3055(9時~17時)
Webサイト:茨木市文化振興財団

【講師】森田かずよ
「二分脊椎症・側湾症」を持って生まれ、18歳より芝居を始める。表現の可能性を日々楽しく考えながら、義足の女優・ダンサーとして活動。「Performance For All People.CONVEY」主宰。NPO法人ピースポット・ワンフォー理事長。ヨコハマ・パラトリエンナーレ、SLOW MOVEMENT、庭劇団ペニノなど多数の公演に出演し、メディア出演も多数。障害のある人や市民参加のダンス公演演出、ワークショップ講師やレッスンなども行う。近年は、文化庁やブリティッシュカウンシルが主催する、障害のある人とパフォーミングアーツの可能性についてのシンポジウムなどにも登壇し、日本の障害者パフォーマーのリーダー的存在のひとりとしても注目されている。第11回北九州&アジア全国洋舞コンクールバリアフリー部門 チャレンジャー賞(1位)受賞。
Webサイト:CONVEY