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世の中の視点を変える〈ヘラルボニー〉のデザインが「シェア傘」に。官民4社の共同事業スタート
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2021年7月、〈JT〉が取り組む「Rethink PROJECT」のもと、〈東京都豊島区〉〈ヘラルボニー〉〈アイカサ〉が共同事業を開始した

〈ヘラルボニー〉プロデュースのシェアリング傘1000本が誕生

2021年7月、シェアリング傘〈アイカサ〉を使った官民共同事業が開始されました。福祉実験ユニット〈株式会社ヘラルボニー〉がデザインをプロデュースした晴雨兼用の傘1000本が、東京都豊島区・池袋周辺のシェアスポット内に設置されています。

『視点を変えれば、世の中は変わる。』を合言葉に官民4社が集結

〈アイカサ〉は、2018年12月にサービスを開始した傘のシェアリングサービスです。「雨の日を快適にハッピーに」をミッションに、スマートフォンアプリで利用できる「シェア傘」を24時間70円(月定額280円)で提供。使い捨て傘の無い社会を目指しています。現在の累計登録ユーザーは18万人を超え、シェアスポットも全国で約850箇所に及んでいます。

〈東京都豊島区〉の池袋エリアには、35台の〈アイカサ〉シェアスポットが設置されている。メトロポリタンプラザビル、サンシャインシティ、WACCA池袋、帝京平成大学、エコミューゼタウン、としま区民センター、明日館のシェアスポットは、今回新設されたもの

今回の企画は、〈アイカサ〉を運営する〈株式会社Nature Innovation Group〉とSDGs未来都市に選定された〈東京都豊島区〉、そして〈株式会社ヘラルボニー〉が〈日本たばこ産業株式会社東京支社(JT)〉の「Rethink PROJECT」の一貫として取り組みました。

「Rethink PROJECT」では、『視点を変えれば、世の中は変わる。』をテーマに多岐にわたる社会課題に向き合っています。当たり前と思っていることを考え直し、「新しい明日」を創りあげていく。〈JT〉とパートナー企業がさまざまな形で協力しながら、地域のなかで新しい挑戦を行うプロジェクトです。

プロジェクトテーマを具現化するアーティストを起用

今回、シェアリング傘の共同事業でデザインパートナーを務めたのが、「異彩のアート」を通して新しい視点を社会に提案し、障害のイメージを変えようと挑む〈ヘラルボニー〉です。同社は全国の福祉施設などとライセンス契約を結び、2000点以上のアートデータを軸に作品をプロダクト化して社会に提供、収益をアーティストに還元する仕組みをつくっています。また、その仕組みを使い、障害のあるアーティストや福祉施設とコラボレーションしたさまざまな活動を展開してきました。

「誰もが主役になれる」街を目指す〈東京都豊島区〉で展開される本企画において、〈ヘラルボニー〉がプロデュースしたのは、自閉症のあるアーティスト・小林覚さんのアートです。

小林さんは、岩手県花巻市の〈るんびにい美術館〉に在籍して制作活動を行っています。中学生の頃から文字を独特の形にアレンジして書いていたところ、学校の先生が「魅力的な造形表現になっている」ととらえたことで、アーティストとしての転機を迎えました。

現在も、さまざまな文字をつなげたり、塗りつぶしたりすることが多い小林さんの作品。独特の形にアレンジしながらカラフルに描かれる「文字」は、今回の傘のデザインにも活かされています。

シェアリング傘をよく見ると、「Rethink PROJECT」の文字が浮かび上がります

傘のデザインの一部には、一見すると文字かどうかわからない形で「Rethink PROJECT」の文字が隠されています。これはプロジェクトのテーマ『視点を変えれば、世の中は変わる。』をクリエイションの中で表したものです。

〈ヘラルボニー〉は今回の制作において、「Rethink PROJECT」のテーマと「文字でもあり魅力的な造作表現でもある」小林さんのアートがマッチしていると考え、小林さんに依頼したのだと説明します。

また、小林さんのアートはシェアリング傘を開いた借り主も、すれ違う街の人も触れることができるよう、内側・外側の両面に拡がっています。池袋周辺で傘を借りたい際には、福祉から社会を変えようと挑む〈ヘラルボニー〉プロデュースの傘をぜひおたのしみください。

「Rethink PROJECT」で実現した〈アイカサ〉オリジナルデザイン