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誰もが参加できる祭りをつくるワークショップ。長野県上田市の〈リベルテ〉で9〜11月開催
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商店街を歩いている様子の写真が掲載されたイベントチラシ

“みんな”が参加できる祭りを、2つのワークショップを通してつくる

全国のさまざまなところで、季節ごとに開催される祭り。人々の願いや感謝の気持ちを届けるほか、地域の人と人をつなぐ役割を持っています。この先地域に長年受け継がれる祭りを一から作るとしたら、どんなことを考えるでしょう。

長野県上田市の〈特定非営利活動法人リベルテ〉は、障害のあるなしに関わらず誰もが参加できる祭りを実践する「“みんな”の祭り」を2025年11月1日(土)に開催します。祭り本番に向けて、9月27日(土)には祭りの会場のひとつである海野街商店街を実際に歩いてみるワークショップ、10月19日(日)には「“みんな”の祭り」のオリジナル幟(のぼり)を作るワークショップを開催。どんな祭りだったら“みんな”で参加できそうかを考えながら、本番まで参加者とともに祭りをつくっていきます。

〈リベルテ〉が挑戦する、ともに学び合える環境づくり

本イベントを主催する〈リベルテ〉は、「何気ない自由」や「権利」を尊重していける社会や関係づくりを目指して、長野県上田市を拠点に2013年から活動を行ってきたNPO法人です。障害のある人がアート活動を行うアトリエ「スタジオライト」を市内4箇所で展開し、2021年からは文化と交流の事業「路地の開き」を行うなど、福祉を地域へ開いてきました。

2024年度からは、長野県に学びの関係人口を増やすために活動しているLearn by Creation NAGANOと連携。自分とは異なる他者と出会い、関心や感覚が広がっていく過程を学びと捉え、障害の有無を問わず人々がともに学び合える環境づくりに挑戦しています。

連携事業として、2025年3月には「障害のある人の関心から出会いや学びの機会が広がっていく環境を、どう地域で作っていけるか」を考えるシンポジウム「障害のある人と共に表現でひらく学びの環境」を実施しました。今年度は「祭りづくり」をテーマに、参加型のイベントを開催します。

カラフルなアイテムや纏を持って撮影された集合写真
2025年3月に開催したシンポジウム内では、交流ワークショップ「障害のある人ともに体験する街歩き」も実施されました

“みんな”の祭りとは

祭り本番は、2025年11月1日(土)に海野町商店街などを会場に開催予定です。その前に、2つのワークショップが開催されます。

1つ目は、9月27日(土)14:00〜15:00に開催する「“みんな”の祭りの場所を歩いてみよう」です。まちなかキャンパスうえだに集合し、祭りの道具や楽器を持って、海野町商店街を実際に歩いてみます。歩きながら、どんな祭りだったら“みんな”で参加できそうか、アイディアを出し合います。進行は、上田にある文化施設・犀の角のスタッフ・伊藤茶色さんと戯曲作家・演出家の藤原佳奈さんが務めます。

お面などを持って撮影された集合写真
本イベントに先駆けて、2025年7月には祭りで使う道具を作成しました

2つ目は、10月19日(日)13:30〜15:30に〈上田市美術館〉子どもアトリエで開催されます。リベルテのスタッフ・ヒョウチさんと、1つ目のワークショップに引き続き藤原さんを進行役に、別所温泉で500年以上続く祭り「岳の幟」を参考にした「“みんな”の祭り」のオリジナル幟を作ります。好きな色や素材を選んでそれぞれの幟を作り、祭り当日のイメージを膨らませてみましょう。

幟を持って歩く人たちの後ろ姿
2025年7月にリサーチに訪れた別所のお祭り「丘の幟」の様子

11月1日(土)には、海野町商店街を中心に祭りを開催。当日の様子に加えて、リサーチやワークショップ、勉強会などの様子を映像や写真記録として残し、2026年2月に上映する予定です。上映会では、障害のある人が生涯学習として、出会いや機会へのアクセスをどのように広げていけるかということにフォーカスしながら、来年度以降の活動についても議論します。

「みんなの“祭り”」のイベントチラシには、このような展望が書かれています。

“祭りは、祈りや願いを表すとともに、地域の人々が出会い直す場でもあります。とくに障害のある人が最初から関わることで、より多くの祈りを受け止める祭りとなり、地域に根づく文化として育っていく可能性があります。”

ぜひワークショップや祭り本番に参加しながら、地域に根づく文化としてどんな祭りをつくりたいか、一緒に考えてみませんか。

日程や内容が書かれたチラシの裏面