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農福連携のブランディングを応援。 「ノウフク ブランドづくり ハンドブック 」「BOOK」と「NOTE」が〈農林水産省〉の公式サイトで公開
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「BOOK(左)」と「NOTE」(右)
「ノウフク ブランドづくり ハンドブック 」の「BOOK(左)」と「NOTE」(右)。「令和3年度 農林水産省 農村漁村振興交付金(農福連携対策)」を活用し実施されました

「ノウフク ブランドづくり ハンドブック 」が公開

株式会社マガジンハウスが運営する福祉をたずねるウェブマガジン〈こここ〉ではメディア事業のほか、福祉に関わる専門家やクリエイターなどと協働し、さまざまな課題に向き合う〈こここラボ〉事業を展開しています。2021年度には、ラボプロジェクトの第一弾として、〈こここラボ農福連携プロジェクト〉を立ち上げ、新しい仕事の形や雇用を生み出す「農福連携事業」をサポートしてきました。

2022年5月より、〈こここラボ農福連携プロジェクト〉が製作を担当した「ノウフク ブランドづくり ハンドブック 」の「BOOK」と「NOTE」が、農林水産省の公式サイトで公開中です。

農福連携の成功の鍵になる「ブランドづくり」

農福連携とは、農業と福祉が手をとり、互いの課題を解決しながら取り組む事業のこと。農業分野が抱える「担い手不足や荒廃農地の増加などの課題」と、福祉分野が抱える「働く意志を持ちながらも働く機会を得られない人が多いこと、賃金・工賃がまだまだ低いという課題」を、連携によって解決することが期待されています。

近年、全国各地で農福連携に取り組む事業者が増加し、順調に事業を拡大する事例も増えてきました。その鍵の一つとなるのが、事業の「在り方・売り方・伝え方」を戦略的に行う「ブランドづくり」です。

〈こここラボ農福連携プロジェクト〉では、農福連携に取り組んでいる事業者、また、これから取り組みたい事業者に向けて、農福連携事業の伸びしろをつくる、ブランドづくりの基礎と実践を学ぶセミナー&ワークショップシリーズを2021年度に開催。基礎編・実践編合わせて計5日間のプログラムを展開しました。

このプロジェクトは、「令和3年度 農林水産省 農村漁村振興交付金(農福連携対策)」を活用し実施されました。

事業者の課題を解決するツール「BOOK」と「NOTE」

この度、公開された「ノウフク ブランドづくり ハンドブック 」は、これまで開催したセミナー&ワークショップの知見を基本にしながら、さらに全国の農福連携に取り組む事業者に取材した内容を盛り込み、ブランドづくりに取り組むためのツールに仕上がっています。

「ノウフク ブランドづくり ハンドブック 」は「BOOK」と「NOTE」の2種類から成り立っています。

「BOOK」
「ノウフク ブランドづくり ハンドブック 」の「BOOK」には、事例紹介やQ&Aのほか、農福連携に求められるブランドづくりのポイントなども掲載されています

「BOOK」では、農福連携におけるブランドづくりに先進的に取り組んで成果を出している25の事例を掲載しています。

例えば、葉物野菜の水耕栽培を行う〈京丸園〉(静岡県浜松市)では、多様な人に参加してもらい働き手の循環をつくることが、農地・ 労働力を次世代につなぐ強い農業経営体を育てると考え、農園の従業員23% が障害者手帳を保有し、 17 歳から85 歳までの幅広い年齢の人が働いています。

ブランド価値を高めることにも力を注ぎ、パッケージでの工夫やSNSなどの広報活動のほか、学校の社会科見学を積極的に受け入れるなど、地域に認知を広げてファンを増やしてきました。ノウフク・アワード 2021 グランプリも受賞しています。

事例紹介のほか、「今、農福連携に求められる『ブランドづくり』とは?」のページでは、”農福連携にブランドづくりが必要な理由”、”ブランドとは「お客様との約束」である”、”農福連携の成功事例からブランドづくりを学ぶ”という切り口から、農福連携に求められるブランドづくりのポイントを説明しています。

また、「ブランドづくり Q&A」では、「ブランドづくり、まず何をしたらいい?」「商品には “ ストーリー ” が必要ですか?」など多くの人が気になる質問から、「クリエイターへの仕事の依頼のしかたは?」といった具体的な悩み事にまで、わかりやすい解説と共に答えています。

「NOTE」は、事業の目的、プランニング、課題把握と課題解決のヒントを得るための書き込み式ワークシートです。PART1「事業/商品の魅力を言語化しよう」では、ブランディングの第一歩として「らしさ」を描くことを目的に、自社商品の魅力を言語化します。続いて、PART2「事業/商品を効果的に伝えよう」、PART3「これからのアクションを考えよう」にて、ブランドを届けたい相手や広報戦略を具体的に考え、これからやるべきことをクリアにしていきます。

ワークシートは、企業やプロダクトのブランディングを多数手がけるデザインスタジオ〈Shhhh〉のクリエイティブ・ディレクター・重松佑さんが監修。農福連携に限らずブランドづくりを考えたい人はどなたでも活用できるツールです。

「note」
NOTEより。自分たち「らしさ」を言葉で伝えるための「エレベーターピッチ」をつくるワーク
他にもこここラボでは、「農福連携ブランドづくりセミナー&ワークショップ」で講演していただいた〈恋する豚研究所〉(千葉県香取市)のブランドづくりに関する紹介動画も制作しました