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福祉作業所に通う人とデザイナーがものづくりで協働する〈想造楽工〉がオンラインストアをオープン
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オンラインストアではんばいされているしょうひん、ばっぐやTシャツ、ぶんぼうぐなどがならぶ
〈想造楽工〉のオンラインストアには、障害のある人々が描いたイラストレーションを用い、デザイナーとの協働で開発されたオリジナルのプロダクトが並びます

 福祉作業所に通う人とデザイナーが協働してプロダクトを展開する〈想造楽工〉

福祉作業所に通う、障害のある人々をイラストレーターして迎え、制作した絵を商業デザインに展開するデザインチーム〈想造楽工〉が、2021年6月にオンラインストアをオープンしました。

モビールやキッチンまわりの道具など、生活に彩りを与えてくれるグッズや、Tシャツやバッグなどのアパレル商品、レターセットやマスキングテープなど日常で役立つアイテムを展開しています。

とりのもびーるがへやにかざられているようす
紙と糸だけでできた、鳥のモビール。国内で一点一点、手作業で作られています。陽気な鳥たちがゆらゆらと羽ばたき、お部屋の空気を和ませます
しょうひんのTシャツをきたひとが、ぼうしをかぶり、ばっぐをもって、すわっている
恐竜ファミリーが描かれた、100%オーガニックコットンを使用したTシャツ。地球にも人にもやさしい素材で、ふわっとライトな着心地です

「好きなことを仕事にする挑戦」を誰もができる世の中を目指して

〈想造楽工〉を運営する株式会社ニューモアの代表、YORIKO(宮島依子)さんには、重度の発達障害のある家族がいます。家族と自身の関わり方に答えが出ないままデザイン業を続ける中で、2019年に福祉作業所が運営する飲食店改装に関わることに。そこで、飲食店の内外装に施設利用者が描いた、独創的でユーモアあふれる絵に出会い、強く感銘を受けます。

その経験を機に、2020年4月に株式会社ニューモアを設立。障害のある人々が働く上での課題である所得の低さと職業選択肢の狭さを解消し、「好きなことを仕事にする挑戦」を誰もができる世の中を目指して、デザインチーム〈想造楽工〉を自社事業として開始しました。

現在、契約を結んだ施設の利用者と定期的に絵の制作を行い、グッズ開発や受注制作に取り組んでいます。

えふでをかたてに、かべにむかってえをえがく、よりこさん
株式会社ニューモア代表のYORIKO(宮島依子)さん

描き手の持ち味を引き出し、イラストレーターとしての成長に寄り添う

〈想造楽工〉では、絵の制作現場からデザインまで一貫して関わります。施設の利用者と絵を描く会を設定し、イラストを制作。次に、絵を見て各々に合うモチーフや描き方を提案し、制作を重ねていきます。最後に、利用者から預かった絵に、線や色、配置などのアレンジを加えて完成させます。

イラストをれんしゅうする、ふくしさぎょうしょのりようしゃのかた。つくえにはたくさんのイラストがひろがっている
イラストの制作風景。紙一面に描く人、じっくり挑む人。それぞれのペースに合わせて練習を重ねます

また、障害のある人が「好きなこと」の能力を高め、働き続けられる世の中に近づけるため、イラストレーターとして正当な対価を支払います。例えばオンラインストアに並ぶ製品の場合、必要経費を引いた利益の50%をイラストのロイヤリティとして納め、内3割が施設に、7割がイラストレーター本人に支払われる仕組みです。

へきめんに、くさやはななどのしょくぶつと、ちょうやとり、へび、などのどうぶつが、からふるにえがかれている
八王子オクトーレ(複合商業施設)の壁面ペイント。自社プロダクト製品の開発の他にも、個人・企業の方や福祉施設に向けた受注制作も行っています

伸びやかな線で描かれたイラストは、日々の暮らしに笑顔をもたらしてくれそう。〈想造楽工〉が目指すのは、「それぞれが持ち味を生かし協働しあう共生社会」。オンラインストアでたくさんの楽しいプロダクトを覗いてみませんか。