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対話と体験のプログラム「500年の学校」が新講座をスタート! お寺を舞台とする「おやこのためのフォルケホイスコーレ」10組20名を募集
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【写真】大人と子どもが入り混じり、緑豊かなお寺の縁側で語り合う

親子で立ち止まり、日常の「当たり前」を手放す「おやこのためのフォルケホイスコーレ」

大人も忙しければ、子どもも忙しい現代。毎日の宿題に習い事、そして親も仕事や家事に追われがちな日々の中で、子どもの成長の瞬間や、親自身の小さな感情の変化を見逃しているかもしれません。

忙しない日常を少し離れ、ゆったりとした自然の中で過ごす。子どもと同じ目線で見て、聞いて、感じてみる。お寺を舞台に“新しい気づき”に出会うための、親子の学び場「500年の学校 〜おやこのためのフォルケホイスコーレ〜」が、2025年11月12日(水)から参加者の募集を開始しました。

本プログラムは「500年のcommonを考える」を掲げる〈YATOプロジェクト〉の中核プログラム、「500年の学校 〜おとなのためのフォルケホイスコーレ〜」の親子版となります。今回の合言葉は、「親子で立ち止まって深呼吸。『生きている』を創る冒険に出よう。」です。

【画像】畳の敷き詰められた座敷で、いくつかの輪になって笑顔で話す子どもと大人

“自分を見つめ直す時間”を過ごす「500年の学校」

〈YATOプロジェクト〉は、東京都町田市の谷戸(やと)・忠生(ただお)地域に残る記憶に触れながら、「500年続く文化催事=お祭り」を育てていこうという、町田市の簗田寺(りょうでんじ/正式名称:東向山簗田寺)の想いから生まれました。住職であり、〈社会福祉法人東香会〉の理事長として「しぜんの国保育園」などを運営する齋藤紘良さんは「寺の歴史を振り返る中で、約500年ごとに大きな変化が起きていることに気づいた」と語ります。

地域の文化事業から最初始まったプロジェクトの想いは、「お祭り」という形をさらに発展させ、2024年11月からはフォルケホイスコーレ(※注)をモデルにした「500年の学校」がスタートしました。

「おとなのためのフォルケホイスコーレ」では、自分自身を見つめ直す時間をひとりで完結させるのではなく、仲間とともに過ごすことで、より深い気づきや学びを得ていきます。そのような考えに賛同する20名の参加者と多彩な講師陣が、月に1回の対話を重ねるプログラムとして、現在は第2期がスタートしています。

※注:北欧独自の教育機関。試験や成績が一切なく、共同生活を通じて民主主義的思考を育てながら、知の欲求を満たす場をつくっていく

【写真】一面の緑の中に手を広げ佇む人びと
アーティストのコムアイさんを講師に招いたワークの様子。日本庭園に出て身体をほぐして準備をしたあと、インドの楽器「タンプーラ」の音色をベースに、参加者それぞれが声を響かせ、全体と溶け合う不思議な感覚を味わった(「500年の学校」第1期より)
【写真】りんご、トマトなど、半紙に炭で書いた文字を掲げる人々
書楽家の安田有吾さんを講師に招いたワークの様子。力の入れ方や体の動きまで意識し、一筆一筆に丁寧さと思いやりを込める時間となった(「500年の学校」第1期より)

多彩な講師との出会いとダイアローグを通して、子どもの新たな一面と自身の心に出会う

新たに参加者を募集する「おやこのためのフォルケホイスコーレ」は、「500年の学校」の構想段階からすでに計画に含まれていたプログラムです。谷戸・忠生地域の未来を紡いでいくための「500年の学校」を、大人だけの学び場ではなく、世代を超えて共に学ぶ場にする必要があると考え、実際の企画に至りました。

2025年10月に修了した第1期「おとなのためのフォルケホイスコーレ」で、受講者の変化や成長を目の当たりにしたからこそ、今が親子で参加できる新たなプログラムを始める絶好のタイミングだと捉えた〈YATOプロジェクト〉。「おやこのためのフォルケホイスコーレ」の開講は2026年5月を予定しており、全6回、半年に及ぶプログラムとなっています。

【写真】森にある木に手を置いて話す人、横に佇む親子
【写真】テーブルの上でクレヨンを走らせる複数の親子

本プログラムの魅力のひとつが、各分野の第一線で活躍するプロフェッショナルな講師陣です。現時点で、永井玲衣さん(哲学家)、蓮沼執太さん(音楽家・アーティスト)、石田多朗さん(作曲家・音楽監督)、下道基行さん(美術家・写真家)、高橋鴻介さん(造形作家)、三上奈緒さん(旅する料理人)を予定しています。

多彩な講師と共に、親子で新しい世界やものの見方に出会いながら、対話を深めていきます。

【画像】講師一覧
【画像】講師一覧

講座でプログラムやダイアローグでの体験をより深め、ご家庭でもしっかり振り返ることができるようにと、子どもの参加対象年齢は、小学3年生から6年生までとされています。子どもの年齢や発達段階によって、体験の内容やコミュニケーションのあり方が異なる点を考慮し、今回はこの年齢層が設定されました。

当日は午前10時に集合し、さまざまな活動を通じて「生きる世界」や「互いへのまなざし」に新たな気づきを得る約6時間の講座を行い、午後4時頃を終了予定としています。

【画像】プログラムの1日。10時にチェックイン、プログラムやランチを挟んで、最後は16時までダイアローグ

大人を対象とした「おとなのためのフォルケホイスコーレ」では、参加者から「さまざまな感性に触れることで視野が広がり、やりたいことに素直に挑戦できるようになった」「とにかく心が軽くなった」といった声が寄せられています。

“自分の好きなことだけではなく、あまり興味のないことであったとしても、そこから感じられる何かがあるかもしれないと思えるようになりました。好きを大切にすることに加え、何かちょっとでもひっかかったならば、それも受け取ってみることをやってみようと思っています”

“初回は社会的な自分で参加していたように思います。場の空気も穏やかながら、まだオフィシャルな感じの空気があり(初対面の人達だから当然だけど)、いつからか段々と社会的な仮面を脱ぎ、何の気負いも無い自分でその場に居られたと思います”

さまざまな分野で活躍する講師たちとの出会いを通して、子どもたちの新たな一面や、大人自身も気づかなかった心の内に出会えるかもしれません。そんな発見の瞬間が、このプログラムには隠されています。ぜひ、少しでも心が動いた方は参加してみてください。