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図工が好きな人も、苦手な人も。10の“アートのつくり方”を体験できる「All Artists きみがアーティストになる日!」
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男の子が絵の具まみれになりながら絵を描いている写真が中心となった「All Artists きみがアーティストになる日!」のメインビジュアル

参加無料! 大人も子どもも楽しめる、10種類のアートワークショップ

楽器のマラカスに絵の具をたっぷり絡めて絵を描く、足を筆にして書道に取り組む、何度も剥がせる不思議な布シールをペタペタ貼って大作をつくる――。

これまで体験したことがないような手法でアート制作を楽しむワークショップ「All Artists きみがアーティストになる日!」が、渋谷ヒカリエ8階にあるイベントスペース〈8/COURT〉において、2024年8月27日(火)~30日(金)で開催されます。

主催は〈世界ゆるアート協会〉。大人も子どもも楽しく参加できる10種類のワークショップが実施され、いずれも参加費は無料です。現在、peatixから参加者を募集しています。

多様な特性から生まれるアートを発信する〈世界ゆるアート協会〉

「世界中の人を、アーティストに。」を合言葉に、あらゆる人のアート性の開花をサポートする〈世界ゆるアート協会〉。特に障害のある子どもたちが持つ創造性を社会と結びつける活動を行っています。

多様な特性から生まれるアート作品の魅力と、それらが生まれるプロセスに着目してきた同協会。2022年12月には協会初となる展示「あなたに“WOW”を届けるアート展 WOW! DERFUL」を、2024年1月には障害のあるアーティストたちを“新しいアートスタイルの発明者”として紹介していく「ART STYLES アートスタイルの発明展」を開催してきました。

この夏挑む「アートワークショップ」の内容とは?

今回、渋谷ヒカリエで行われるイベントでは、「アートワークショップ」と「展示」2つのコンテンツが用意されています。

アートワークショップでは、福祉施設、NPO、アーティスト、クリエイターなどの協力のもと、4日間かけて10種類、計22回のワークショップが行われます。

ワークショップのタイムスケジュール一覧の画像。8月27日に2種類で4回、28日に2種類で6回、29日に3種類で8回、30日に2種類で4回開かれている
  • 8月27日(火)「DRUM & ROLL」&「左足書道」

絵の具を絡めたマラカスでキャンバスを叩いたり、スーパーボールを転がしたりしながら、気の向くままに、演奏するように、大胆に絵を描いていく「DRUM & ROLL」。

この手法は、障害児者総合福祉施設〈ノーサイド〉に所属するアーティスト・小原和真さんが発明したもの。マラカスを打ちつける振動、スーパーボールが転がる音、絵の具の跳ねや粘りの感触――五感を研ぎ澄ませつつ、日頃ため込んでいるエネルギーをアートに注ぎ込みます。

絵の具を絡めたマラカスとスーパーボールの写真

また、同じく〈ノーサイド〉に所属するアーティスト・辻田泰清さんが編み出した「左足書道」も実施。自分の心に浮かんできた想いを全力で左足に託して描いた言葉は、自分自身やほかの参加者にどのように映るのか、ぜひ会場で感じてみてください。

車椅子に乗る男性が、左足にモップのようなものを付けて、書道をしている写真
  • 8月28日(水)「キリンウシ」&「ノールック書道」

トランプのようにカードを選び、思いもよらない不思議な組み合わせの言葉から想像したものを自由に描く「キリンウシ」。これはシブヤフォントというプロジェクトの中で、渋谷区の障害福祉施設〈ワークセンターひかわ〉のメンバーが「キリンウシ」というイラストを描いたことをきっかけに生まれたアートゲームです。

当日は〈ワークセンターひかわ〉と、同じくシブヤフォントに参加した〈Tentone〉のアーティストがファシリテーターとして参加します。

「たまらない」「クワガタ」と書かれたお題に対して描かれたイラストの写真

同日の午後からは、書道家の葵雋卿(あおい・しゅんけい)さんの協力のもと、視覚情報がない状態で筆の感覚を楽しむ「ノールック書道」を行います。うちわや扇子など、さまざまな形を手探りで見つけ、書を書いていきます。

アイマスクをして墨筆をとり、扇子に描こうとする女の子の写真
  • 8月29日(木)「ウミゴミキミイミ」(海ごみアート・レジンアート)&「糸貼り文字」&「ほんね爆発」

沖縄・古宇利島を拠点にアップサイクル体験を提供する〈TRUE BLUE PROJECT〉協力のもと、2つワークショップが用意されている「ウミゴミキミイミ」。

「海ごみアート」では、真っ白なキャンバスに漂着した海洋プラスチックごみを貼り付け、オリジナルアート作品を制作。「レジンアート」では、粉砕した海洋プラスチックや貝殻などをレジン液で固めてキーホルダーをつくります。子どもたちの夏休みの自由研究にもいいかも?

「E」の文字をかたどったレジンキーホルダーの写真

さらに同日、子どもたちに音楽療法などを行う〈UNICO〉と、アートコーディネーター〈con*tio〉による「糸貼り文字」や「ほんね爆発」が行われます。

好きな言葉やイラストをマーカーで描き、そこに色を塗るようにして刺繍糸を貼り付けていく「糸貼り文字」。この手法を発明した〈UNICO〉卒業生・KOTAさんもワークショップに参加予定です。

「ほんね爆発」は、「ウキウキ? モヤモヤ? 自分の気持ちって何だろう?」をテーマに絵を描き、その気持ちを楽器で表すワークショップ。参加者が奏でる音楽に合わせて、〈UNICO〉の益山ゆきさんが即興で伴奏します。

大小さまざまにびっしり書かれた文字に、刺繍糸を貼り付けていく写真
  • 8月30日(金)「時間描写」&「ペタペタ画」

世界にたったひとつの時計をつくるワークショップ「時間描写」。さまざまな質感のメディウムやアクリル絵の具を使って、色や手触りを感じながらオリジナルの時計を制作します。

さまざまな盛り上がりのメディウムと、カラフルな絵具で装飾された時計の写真

また、何度でも貼って剝がせる布シールを使った作品と、火を使わない小さなキャンドルを制作する「ペタペタ画」。2024年の夏の思い出を、キラキラ、ユラユラと光る明かりに閉じ込めるのもいいかもしれません。

さまざまな色や形のシールが貼られたキャンドルホルダーの写真

“アートスタイルの発明者”たちの作品も展示!

イベントでは、今回のワークショップの原形にもなった“アートスタイルの発明者”を通じて生み出された多様な作品が展示されます。

既存の表現に囚われない力強いアート作品に、あなたの中にも新しいインスピレーションが湧いてくるかもしれません。

筆で「命」「恋い」と書かれた2枚の書
額に入った青い飛沫のような作品

子どもの頃に「絵心がない」と言われたり、図工の成績がいまひとつだったりしたことから、絵を描くことや、創作に対して苦手意識を持つ人も少なくないでしょう。

けれど、アプローチやコンセプトを変えたり、名づけや展示方法を工夫したりすることで、生まれる作品の見え方は変わってきます。評価軸そのものが違っていれば、かつて「絵心がない」と言われた作品もキラキラと輝きを放っていたかもしれません。

この機会に新しい表現に触れながら、自身の苦手意識を見つめ直してみたり、絵が得意な人も新しいアートスタイルを見つけてみたりしてはいかがでしょうか。