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“潜水服”の素材が、介護や医療のアイテムに!? 安全性と快適性を求めた「クロッツ ケア」
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医療・介護・福祉用品シリーズ「クロッツ ケア」のさまざまなアイテムが一覧になった画像。

ウェットスーツと同じ素材でできた医療・介護・福祉用品シリーズ「クロッツ ケア」

医療や介護の現場で起こるさまざまな悩みや課題に着目し、独自のテクノロジー、素材、アイデアで人の負担を和らげ、心地よい暮らしに貢献しようとする企業があります。

これまで〈こここ〉でも、排尿・排便を“におい”で識別する排泄センサー「Helppad」や、“ハレの日にも使える、ケアの日用品”のセレクトショップ〈ねんりん〉など、医療や介護の現場に貢献する取り組みと、それらを開発する企業をご紹介してきました。

そして、今回ご紹介する「クロッツ ケア」は、ウェットスーツの製造と販売を主な事業とする〈ヘルメット潜水株式会社〉が企画した医療・介護・福祉用品シリーズ。潜水服素材の特性を生かしたクッションやマット、車椅子のカバー、リハビリ用品、さらには介助士のサポートグッズなど、ケアする人・される人の安全性と快適性を大幅に向上させることを目的に制作されています。

「クロッツ ケア」のさまざまなカバーがつけられた車椅子の画像。
「クロッツ ケア」のさまざまなカバーパーツを取り付けた車椅子。車輪部分の「ハンドリムカバー」はスポークに服や指が挟まるのを防止し、寒い日の金属の冷たさから手を守ります。足元の「フットレストカバー」は足の滑りやずり落ちを解消し、跳ね上げ時の接触による皮膚損傷を防ぐ効果も

さまざまな形状の「湯たんぽ」でも話題に

大分県国東市にて1982年に設立された〈ヘルメット潜水〉。国東半島の「黒津崎(くろつざき)海岸」の名を冠した「クロッツ」というブランド名で、ウェットスーツの製造・販売事業をスタートさせた企業です。

潜水服素材である「クロロプレンゴム」には、断熱性、保温性、防水性、弾力性などの特性があります。これらの素材の良さを、ダイビングやフィッシング用ウェアだけでなく、ほかの分野でも活用できないかと考え、近年は多様なアイデア製品を開発してきました。

「クロッツ やわらか湯たんぽ」の使い方、お湯の入れ方などが動画で紹介されています

そのうちのひとつが、2007年に誕生した「クロッツ やわらか湯たんぽ」。“健康な社会の実現のサポート”をビジョンに掲げる同社が、健康のバロメーターは体温にあるとし、体を温め、不調の緩和に寄与するアイテムとして企画したものです。

やわらかな素材特性を生かして、たまご型、ブーツ型、首枕型、肩や背中にあわせた形状など、さまざまな形の湯たんぽを誕生させました。熱湯を入れても低温やけどをしにくく、表面は肌ざわりのいいナイロンジャージなので、カバーは不要という点もポイント。メディアで取り上げられたことをきっかけに、大人気商品となっています。

大きなブーツ型の湯たんぽに両足を入れている写真。
足湯もできる両足用タイプ

医療・介護の現場の要望をヒアリングして生まれた「クロッツ ケア」

湯たんぽ以外にも、マットレス、枕、ルームシューズ、防水バッグといった製品を企画してきた同社。幅広い発展性のある素材特性を生かした更なる製品づくりを模索するなかで、医療・介護分野に着目します。

病院や介護施設などへヒアリングすると、患者や利用者が車椅子やベッドから落下したり、金属部分が多い介護補助用具を利用することで表皮剥離などのケガをしたりと、さまざまな困りごとがあることを知ります。

そういった現場の声を拾い上げていくなかで、「クロロプレンゴム」の弾力性、保温性、防水性、柔軟性、耐衝撃性、滑り止めといった特性が、医療や介護の困りごとにも生かせると確信。そうして生まれたのが、介護製品シリーズ「クロッツ ケア」です。

アイキャッチ画像と同じ、「クロッツ ケア」のさまざまなアイテムが一覧になった画像。

現在製品化されているのは、車椅子やベッド、杖などの金属部分などに取りつけ、ケガのリスクを軽減させる多様な形状のカバー類。また、褥瘡(床ずれ)を予防するクッション、リハビリ用アイテム、介助士が使うサポーター類などさまざまです。

同社がウェットスーツや湯たんぽなどの開発で長年研究し、培ってきた加工技術を生かしながら、医療・介護の現場の声を次々と形にしています。

医療の現場にあるさまざまな機器と、それらに合わせて制作された「クロッツ ケア」のカバーなどの写真。
「クロッツケア」では、福祉施設の環境にあわせたオーダーメイド品の相談も受け付けています
工場内で「クロッツ ケア」製品の制作を行う4人のスタッフの写真。
廃校になった高校の校舎を事務所兼工場として再利用している〈ヘルメット潜水〉。すべての製造を地元の熟練スタッフが一つひとつ手作業で行い、サイズや形状の調整といった要望にもスピーディに応えていきます

製品の正しい使い方や、機能を説明する動画を公開中

高齢化が進む今、介護は専門施設だけでなく、自宅で行われることも多々。そこで、在宅ケアを行う家族が正しく安全に製品を使うための動画も公開されています。

「ポータブル簡易浴槽」、「やわらかボール」、「エアークッション安心」の動画のサムネイルが並んだ画像。
Youtubeチャンネル「CLOZ ch」に公開されている製品動画の一部。左から、ベッドに寝かせたまま入浴が可能な「ポータブル簡易浴槽」、握力強化・手指のリハビリにも使える「やわらかボール」、入浴時の入水事故を防ぐ首用浮き輪「エアークッション安心」

医療や介護のシーンで、こんなものがあったら便利なのにな……とお悩みの方はいるでしょうか。〈ヘルメット潜水〉ではケア用品にまつわる困りごと、サイズオーダーなどにもフレキシブルに対応していきたいといいます。

介助する人・される人の、心地よい暮らしにつながるアイテムがきっと見つかる「クロッツ ケア」のサイトを、ぜひのぞいてみてはいかがでしょうか。