ニュース&トピックス

「排尿か、排便か」まで識別! 介護の現場で大注目されるテクノロジー「Helppad2」発売
商品・プロダクト紹介

  1. トップ
  2. ニュース&トピックス
  3. 「排尿か、排便か」まで識別! 介護の現場で大注目されるテクノロジー「Helppad2」発売

ベッドに敷くだけ排泄センサー、においで尿と便を自動でお知らせ「Helppad2」と書かれてあるメインビジュアル

介護の現場で大注目される「Helppad」の、第二世代が誕生

介護のなかで多くの人が直面する「排泄」のケア。介護する人にとっては大きな負担に、介護される人にとっては自尊心の低下につながることもある、非常にデリケートなもののひとつです。

そんな排泄ケアに関して、介護者の負担が減り、高齢者の尊厳も守られるとしたら。本人や家族、ケアワーカーなど、あらゆる人にとっての「介護」のイメージも変わるかもしれません。

そうした未来を目指して2019年に販売開始された、排泄を“におい”で検知するケアシステム「Helppad(ヘルプパッド)」。〈こここ〉の連載「デザインのまなざし」でもご紹介した同製品の、第二世代「Helppad2」がついに登場しました。

2022年度のグッドデザイン金賞を受賞した初代「Helppad」(現・Helppad1)から、使用感や機能面がアップデートされ、介護施設を中心にさらなる注目が集まっています。

シート型で“におい”を検知する「Helppad」

「Helppad」を開発したのは、テクノロジーで介護者支援を目指すケアテックカンパニー〈株式会社aba〉。代表の宇井吉美さんは自身の家族の介護経験から、介護者を支えるためのロボット開発の道へ。その研究過程で出会った、介護施設職員の「オムツを開けずに排泄をしているかどうかが知りたい」という言葉から「Helppad」の開発がスタートしました。

生理現象であり、タイミングも人それぞれの排泄。介護の現場でオムツの中を確認した際、排泄がされていないこともあれば、排泄物が外に漏れている場合もあります。

そんな介護者の時間や手間、被介護者の不快感を、テクノロジーによって減らし、双方がより快適に過ごせるように製品化されたのが「Helppad」です。

青いカバーにさまざまな説明が書かれている第一世代「Helppad」の写真
初代の「Helppad」(撮影:丸尾隆一)。カバー内部のパットに取り付けられたチューブが“におい”を吸引して、ベッド横のセンサー機構に送られる

介護の担い手と生活者、双方の視点を取り入れて開発された「Helppad」は、体に機械を装着するのではなく、シーツのようにベッドに敷いて使います。その上で寝ている人が排泄をすると、センサーが“におい”を検知。システムと連動したPCやタブレットに、介護者にとって優先順位が高い順で通知される仕組みです。

検知したデータから排泄のタイミングを予測し、よりスムーズなオムツの交換や、トイレ誘導などの自立支援にもつなげられるなど、介護現場での使い勝手のよさが評価されていました。

「排尿か、排便か」まで識別できる!「Helppad2」の特徴

Helppadの構造を示すイラスト

「Helppad1」が発売されて以降、数年間にわたってデータ集積やヒアリングを重ね、アップデートされたのが第二世代「Helppad2」です。

大きく改良されたのは、尿便識別のセンシング性能。これまでは「排尿なのか、排便なのか」までは識別できませんでしたが、第二世代では排泄の内容を検知するセンサーが搭載されています。

また、専用のスマートフォンアプリが開発され、スマホでも排泄状況がわかるように。介護者がより通知を受け取りやすい仕組みが整えられました。

第二世代「Helppad2」のアップデートされた情報がまとめられたイラスト

さらに、「Helppad1」に使われていた10点ほどのパーツを、「Helppad2」ではわずか5つのパーツで成り立つように改良。センサーとマットの取り付けも簡素化され、より使い勝手が良くなっています。

カバーには洗濯可能な素材を採用し、汚れてもすぐに洗濯・交換ができます。マットやセンサーベルトは、消毒用アルコールや次亜塩素酸の薄め液を湿らせた布でふきとるだけでOK。衛生面、メンテナンス面、被介護者の快適性も大幅に向上しています。

「Helppad2」に付属するカバー、マット、ベルトが並んでいる写真
枕側から、「Helppad2」の洗濯可能なカバー、マット、排泄を検知するセンサーベルト

介護者が設置しやすいようにカバーに印字を加えたほか、より生活空間に馴染む見た目に変更されているのもポイント。今後、排泄記録の見やすさやスマホアプリの使いやすさなど、さらなる改良を加えていくといいます。

「Helppad2」はオープン価格ですが、「Helppad1」に比べ、より介護の現場に導入しやすいような価格帯となっています。

テクノロジーで誰もが“介護したくなる”社会をつくる

排泄センサーの開発にあたり、介護職員の方々から“体に機械をつけないものにしてほしい”とリクエストされたという「Helppad」。医療や治療ではなく、生活の延長線上にあるのが介護だからこそ、「人の生活を乱すことは極力したくない」という思いが込められているといいます。

そのような思いが今も開発の根幹となり、次世代機を誕生させた〈aba〉。介護者の“本当に必要なもの”を徹底的に汲み取る「介護者支援」を掲げ、テクノロジーで介護を下支えすることでゆとりや楽しさを創出し、誰もが“介護したくなる”社会を目指しています。

〈aba〉の10人のメンバーたちが集合した写真
〈aba〉のメンバーたち。1列目の右から2人目が代表の宇井吉美さん

高齢化が進む今、突如として自身が介護者になったり、介護をうける立場になったりする可能性はおおいにあります。そんなとき、デリケートな排泄ケアの負担を減らせる「Helppad」は、想像を超えた大きな助けとなるはずです。今後の〈aba〉の活動や、製品アップデートなどにも、ぜひ注目してみてください。