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“福祉というパスポートを持って旅に出よう” 全国の福祉施設での取り組みを体験する「福祉留学」参加者募集中!
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福祉留学のキービジュアル

全国の福祉施設と地域福祉を体感したい人をつなぐ“留学”制度

全国各地の福祉サービスの拠点となる福祉施設。調査によれば、「老人福祉施設」や「障害者支援施設」、「児童福祉施設」などを含め、福祉サービスにまつわる施設の総数は約8万か所にのぼります(※厚生労働省「令和2年社会福祉施設等調査」)。〈こここ〉でもこれまでに、さまざまな福祉施設を訪ねてきましたが、どの施設も一言に「福祉施設」とまとめて語るには惜しいほど、個々の活動方針や、サービスとして展開している取り組みなど多岐に渡っていました。

福祉の世界に興味がある人や、すでに従事するなかでほかの福祉の現場を知ってみたいと思う人が、複数の施設を見比べたり、雰囲気を知ることは難しい現状があります。また、大学で福祉を学んでいる人の場合、教員や近隣地域とのつながりがある福祉法人へ実習をきっかけに就職することも多く、学校の選択時点でその後のキャリアがある程度決まってしまうという傾向もあります。

NPO法人〈Ubdobe(ウブドベ)〉は、こうした課題へのアプローチのひとつとして、全国各地の福祉施設と、福祉の現場に興味がある人をマッチングする「福祉留学」というサービスを2019年からはじめています。

 

3名の高齢者と留学生がテーブルを囲んで料理をしている

福祉留学とは

「福祉留学」は全国の“留学”先として登録された福祉施設へインターン生として赴き、一定期間現場を体験しながら実践的に学べる制度です。留学先や期間などのヒアリングをもとに留学生と受け入れ施設のマッチングを経て、現在13か所の福祉サービスを提供する施設に留学できます。社会人の方も利用でき、場所に応じて週末だけ通うことも可能です。

留学場所によって期間中の宿泊スタイルは異なり、施設付近のホテルに泊まることもあれば、施設がもつグループホームや宿舎、ときにはキャンピングカーに泊まることも。インターン生としてその施設ならではの環境や取り組みを体験できることに加え、留学中はそこに住む人々との交流が生まれることもあり、地域の魅力にも触れられるプログラムです。

 

寝転んだ児童のお絵かきを手伝う留学生

全国13か所の多彩な福祉施設からマッチング

留学先となる福祉施設に共通していることとして、制度を運営する〈Ubdobe〉は①未来を見据えた独自のビジョンを掲げている、②福祉施設の運営に留まらず地域づくりに参画している、③職員が自分らしく働くことができる環境が整っている、④利用者がいきいきと生活できる環境が整っていることを挙げています。

車椅子の男性にタブレット端末を差し出す留学生

現在受け入れを行っている施設の一例として、〈こここ〉にも登場いただいている宮城県仙台市の〈ライフの学校〉や、東京都多摩市の50年続く団地商店街の一角にある障害児者施設を運営する〈一般社団法人 Life is +laugh〉、福井県福井市で医療的ケア児の第3の居場所づくりを目指す〈一般社団法人 Orange Kids’Care Lab.〉など、高齢者・障害者・児童など幅広く、福祉サービスを展開する13法人が登録しています。

全国地図と連動して配置された各連携施設の写真

「福祉留学」の公式サイトでは、各施設の魅力を紹介する記事を発信しており、「福祉留学」の受け入れを新たに始めてみたい福祉施設や法人も募集中です。

学生も社会人も、資格不問で“留学生”に

すでに制度を利用しようと、福祉分野や地域と福祉の関わりについて興味関心をもっている人、自分の生き方の方向性を探っている人など、120名から応募があり、コロナ禍でマッチングがなかなか難しいなかで、これまで30名の留学が実現しました。「留学」と名前がついていますが、応募者は大学生や専門学生をはじめ、社会人でキャリアチェンジを考えている福祉従事者や異業種からの応募も見受けられるそうです。応募するうえで、福祉に関する資格の有無は問いません。

福祉留学生の属性を表す円グラフ

参加した留学生からは「大学や実習では学べない地域の雰囲気、どんな人が住んでいてどんな生活をしているか、その土地の名産品を垣間見ることができます。その土地に合ったケアとはどんなものか、何を大切にしようとしているのか、さまざまなことが見えてきました」、「目で見てわかる魅力的な仕組みや福祉施設での業務もとても勉強になりましたが、何よりもそのような仕組みをつくりながら働いているスタッフの皆さんの考え方や法人の理念に感銘を受けました」などの声が寄せられています。

制度を利用するためには、「福祉留学」の公式サイトにある登録フォームへ基本情報を入力し、その後、希望の条件や日時などをヒアリングしたうえで、事務局によるマッチング調整を行います。マッチング後は留学先となる福祉施設とのオンライン面談を経て、留学がスタート。留学調整費である33,000円のほか、留学先によって別途、交通宿泊費が必要です。

今後は複数人でのグループ留学も予定している「福祉留学」。オンライン説明会が5月9日(火)、6月6日(火)、7月4日(火)(ともに21:00~22:00、要事前予約)に開催予定です。上記日程での参加が難しい人も予約ページより個別相談を申し込むことができます。福祉に興味がある人や、さらに視野を広げてみたい人など、まずは説明会からぜひ検討してみてはいかがでしょうか。