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「渋谷発・日本初 ご当地フォント展」が12月1日から5日まで開催。全国5拠点が〈渋谷ヒカリエ〉に集結、サイトも同時公開
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展覧会のチラシ画像

「渋谷発・日本初 ご当地フォント展」が開催、サイトも同時公開

日本各地で「ご当地フォント」が生まれつつあるのをご存じでしょうか。
〈一般社団法人シブヤフォント〉は、全国5ヶ所で生まれた新たなフォントを発表する「渋谷発・日本初 ご当地フォント展」を〈渋谷ヒカリエ〉にて121日(木)〜5日(月)に開催します。また、本展に合わせて、トークイベントの実施や、全国のフォント・パターンをダウンロードできる「ご当地フォント」公式サイトを123日(土)に公開予定。 障がいのある人やデザイナー、障がい者支援事業所による共創アートワークを世界中に届けます。

はじまりは、障害のある人と学生が生み出した「シブヤフォント」

「シブヤフォント」は、2016年の渋谷からスタートしました。当時渋谷区の区長に就任した長谷部健さんの「渋谷のお土産をつくろう」との声がけを発端に、『渋谷みやげ開発プロジェクト』が発足。プロジェクトに参画した渋谷区内の障害者支援事業所と専門学校〈桑沢デザイン研究所〉の学生の共創力により生まれたのが、日本初のご当地フォント「シブヤフォント」です。

「シブヤフォント」は渋谷でくらし・はたらく障害のある人の描いた文字や絵を、渋谷でデザインを学ぶ学生がフォントやパターンをデータにデザイン。それをパブリックデータ化し、ロイヤリティ契約や権利関係の手続きの窓口を一本化して、個人や企業が利用できるようサイト上で配布しています。2021年には〈一般社団法人シブヤフォント〉を設立。400種以上のデータを取り扱い、これまで60社以上の企業に採用され、数多くのデザインアワードを受賞しました。

こうした〈シブヤフォント〉の取り組みは、渋谷の新しいソーシャルアクションとして注目されています。(〈こここ〉の「デザインのまなざし」でも詳しくご紹介しました)

ご当地フォント概念図

全国5ヶ所で生まれたフォントを展示

現在、渋谷から「ご当地フォント」は全国に広まりつつあります。今回は、大分県、広島県、富山県、滋賀県、東京都江戸川区、5拠点それぞれの地域の個性豊かなフォント・パターンが初お目見えします。

<展示フォント・パターン>
・エドフォント(東京都江戸川区〈エドてらす〉)
・とやまふぉんと(富山県南砺市〈花椿かがやき〉)
SHIGA – 自然と自由に手の力で〈滋賀県蒲生郡竜王町「創作ヴィレッジこるり村〉)
・ピースフォント(広島県広島市〈NPO法人コミュニティリーダーひゅーるぽん〉)
・ゆけむりふぉんと(大分県別府市〈デザイナーズカンパニーユーツー〉)

NPO法人コミュニティリーダーひゅーるぽん
人や社会と繋がりながら自分らしく生きることを目指して作られた、広島県広島市〈NPO法人コミュニティリーダーひゅーるぽん〉の「ピースフォント」
花椿かがやき
富山県南砺市〈花椿かがやき〉の利用者が描く「とやまふぉんと」。自然豊かな土地ならではの柔らかな印象が特徴的

また、全国の企業が取り組む障がいのある人のアート活用事例展も同時開催されます。

5つのトークイベントも同時開催

展示開催期間のうち、123日(土)と4日(日)は、現地とオンラインでトークイベントも開催予定です。

3日は、福祉とデザインによる地域づくりに深い関心を寄せるキーパーソンが、〈シブヤフォント〉共同代表の磯村歩さんと共に語り合う「福祉とデザインによる地域づくり」と、全国5ヶ所のご当地フォントを制作した方々が集い、開発秘話を語る「ご当地フォント発表会」が開催されます。

また、4日にはニューヨーク近代美術館(MoMA)が開発した対話型アート鑑賞を範にして開発された「シブヤフォントで対話型アート鑑賞」の体験、フォントエヴァンジェリスト・関口浩之さんと〈シブヤフォント〉共同代表の磯村歩さんがフォントの楽しさや可能性について語り合う「フォントおじさんが語るフォントのはなし」、全国の企業のアート活用事例を学ぶ「障がいのある人のアートとSDGs 〜全国の企業のチャレンジ〜」を予定。

いずれも会場参加に加え、オンライン視聴も可能です。

イベント予定
チラシ裏面
ご当地フォントや福祉とアートの可能性について、福祉事業所やデザイナーと共に考えるイベント

フォントのダウンロードもできる公式サイトが123日にオープン

展示やイベントに加え、123日(土)には全国のフォント・パターンをダウンロードできる「ご当地フォント」公式サイトが公開予定。全国各地から楽しめます。

障害のある人のアートワークを、産官学福がどのように連携し、地域活性化と企業価値向上に貢献するのか?分野を超えて生み出される可能性をぜひ感じてください。

また、渋谷区の区制施行90周年記念誌「渋谷区のちから」は、〈マガジンハウス〉が制作をサポートしました。123日(土)のトークイベントにも出演する〈シブヤフォント〉アートディレクターのライラ・カセムさんのインタビューが掲載されています。Kindleから無料でダウンロードが可能です。ご興味のある方はご覧ください。