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レッツと文部科学省が共同開催。「共に学び、生きる共生社会コンファレンス『ともにいるだけで学びになる ~福祉とアートの現場から~』」1月21日、現地とオンラインにて
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コンファレンスの開催概要が書かれたフライヤー

アートと福祉の両面から学びについて考えを深める講演会

私たちは、大小さまざまなかたちの「学び」を生活に積み重ねることで、日々を作り上げています。失敗からの「学び」、学校での「学び」、周囲の人々から受ける「学び」……。その人らしい暮らしを実現するために、他者と関わりながら学び続けることは、誰にとっても大切な一歩です。

アートと福祉の両面から「学び」について考えを深める「共に学び、生きる共生社会コンファレンス『ともにいるだけで学びになる ~福祉とアートの現場から~』」が、2023年1月21日(土)に静岡県浜松市の〈浜松市福祉交流センターホール〉で開かれます。

主催は、静岡県浜松市で文化の発信・創造拠点〈たけし文化センター〉を運営する〈認定NPO法人クリエイティブサポートレッツ〉と〈文部科学省〉。前半は日比野克彦さん(アーティスト/東京藝術大学学長)津田英二さん(神戸大学大学院人間発達環境学研究科教授)を招いたトーク、後半は事例紹介とラウンドトークを行います。参加費は無料で、講演の様子はオンラインでも配信します。

コンファレンスの位置づけ

「共に学び、生きる共生社会コンファレンス」は、〈文部科学省〉が全国各地の福祉法人や文化芸術にゆかりの深い学校法人、NPO法人など12団体とそれぞれのエリアごとに共催するもので、同省の令和4年度事業「学校卒業後における障害者の学びの支援に関する実践研究」の一環として実施されます。障害のある人が学校を卒業した後も学びの機会を担保できるよう、先進的な取り組みや有識者の知見を結集し、当事者・支援者同士の情報交流を図りながら、生涯学習のあり方について考えます。

認定NPO法人〈クリエイティブサポートレッツ(以下、レッツ)〉は、主に知的障害のある人が「自分を表現する力」を身につけ、文化的で豊かな人生を送ることの出来る社会的自立をサポートし、誰もがいきいきと生きていけるまちづくりを目指して、さまざまな表現活動の場を提供しています。〈こここ〉でもこれまでに、誰もが街中で自由に過ごせる野外イベントや、福祉施設がクラブ会場になる音楽イベント「クラブアルス」など、数々のニュースを取り上げてきました。

提灯がぶら下がった空間にドラムセットやキーボードが置かれ、車いすに乗った男性がマイクを握って歌うのを周囲の5人が聞いている。中央で赤いつなぎを来た男性が音楽に合わせて踊っている。
〈レッツ〉の中心的な活動拠点である〈たけし文化センター〉には、障害関係なく、さまざまな人が集う居場所になっている。

そうした〈レッツ〉もまた〈文部科学省〉の同事業に参加し、今年度はこれまでに有識者へのヒアリングや地域連携協議会を実施してきました。そして〈文部科学省〉の共催パートナーとして、コンファレンス「ともにいるだけで学びになる~福祉とアートの現場から~」を開催します。

アートと福祉の両面から「学び」について考えを深める

〈レッツ〉では2016年から、一見取るに足らない行為と思われてしまいがちな個人の生活文化を「表現未満、」と捉え直し、その人のありのままを認めようとする文化活動を行ってきました。

自分と異なる価値観や文化と出会うとき、他者の言動に戸惑いを感じることもあるでしょう。そういうときに知識や常識に囚われずに、「これもその人らしさの一部、表現のひとつだ」とアート的に捉え、その瞬間を味わおうとすることが、お互いの違いを認め合う「学び」の助けになるのかもしれません。

カンファレンスのフライヤーの裏面

プログラム前半のキートークでは、2名のゲストが登壇。アーティストで〈東京藝術大学〉学長の日比野克彦さんは「アートとインクルージョン~他者を認め合うアート~」の題で、これまで日比野さんが実践してきたアートと福祉にまたがる活動を通して感じたことを伺います。

また、障害のある人に関わる学習実践・支援を研究する〈神戸大学大学院〉教授の津田英二さんは「学びとは何か?/“障害者”の学びから“私たちの学び”へ」の題で、知的障害のある人の学びを取り上げながら「学びとは何か」について深掘りします。

テーブルに肘をつき右手を顎にあてる男性
アーティストで東京藝術大学学長の日比野克彦さん
スーツを着た男性
神戸大学大学院人間発達環境学研究科教授の津田英二さん

後半の事例発表では、〈レッツ〉の日常的な取り組みを中心に紹介。石と飴に並々ならぬこだわりをもつ久保田壮(くぼた たけし)さんの支援者であるササキユーイチさんが見た、壮さんと街の人々との関わりの変遷や、〈レッツ〉と近隣学校との協働について、また〈レッツ〉が運営する重度知的障害者のシェアハウスに滞在している人からの報告などが予定されています。事例発表のあとは、日比野さん・津田さんと地域連携協議会メンバーによる意見交換も実施されます。

参加はウェブフォームからお申込みを

コンファレンスはホールで開催されますが、声が出てしまったり、体が動いたりしてしまう方も気兼ねなく参加できるそう。ぜひお近くの方はお誘いあわせのうえ、〈浜松市福祉交流センター〉へ足を運んでみてはいかがでしょうか。

現地参加のほかにも、オンライン配信に参加する方法もあります。希望される方は開催日前日までに、ウェブフォームからの参加お申し込みをお忘れなく!

多様な価値観や文化に触れてることから、「学び」について考えてみませんか?