ニュース&トピックス

〈こどもの視点ラボ〉全12体験が大集結! 2月25日までの「もっと!こどもの視展」、今回は新刊絵本やグッズ販売も
展覧会情報

  1. トップ
  2. ニュース&トピックス
  3. 〈こどもの視点ラボ〉全12体験が大集結! 2月25日までの「もっと!こどもの視展」、今回は新刊絵本やグッズ販売も

展覧会会場の入口写真。ベイビーヘッドの展示として、大きな頭の人形が椅子に座っている様子が見え、さらに奥に広い空間が広がる
2025年2月1日(土)〜25日(火)、東京都世田谷区にある〈二子玉川ライズ スタジオ&ホール〉にて

子どもになって世界を見てみる12の体験

「大人が子どもになって世界をみる」体験を通して、子どもと社会のより良い関係やコミュニケーションについて考えていく展覧会「こどもの視展」。2022年に開催し、2023年度のグッドデザイン賞も受賞した展示が、さらにパワーアップして帰ってきました。

体験数も前回から倍になり、新たに書籍やグッズなども加わった本展「もっと!こどもの視展〜こどもになる12の体験〜」では、子どもの当事者視点を行う〈こどもの視点ラボ〉がこれまで発表してきたユニークな研究を楽しめます。

赤ちゃんの頭の重さを体感できる「ベイビーヘッド」や、立っている大人に怒られる気持ちをVR空間で体験する「4mの大人たち」のほか、子どもの目になって世界を見る「ベイビーアイ」、初めての料理を食べる気持ちを味わう「なにこれ?ランチ」など、さまざまな角度から子どもの視点に立つことができる展覧会です。

倒れた牛乳パックとコップの前で、頭を抱えている子どもの人形の写真が写った、展覧会のメイン画像

「こどもの視展」とは?

展示される12の体験を提供しているのは、国内電通グループ横断で活動している〈こどもの視点ラボ〉。子どもの当事者視点とはどんなものかを、真面目に楽しく研究しているラボです。ウェブメディア「電通報」では、子ども研究の第一人者の先生方を交えた実験や研究のレポートを掲載しています。

2022年7月から9月には、〈ITOCHU SDGs STUDIO〉で子どもとの暮らしについて考える体験型展示「こどもの視展」を開催。子どもが体験している世界を大人サイズで再現してみるなど、子どもの視点に立つためのアプローチのユニークさと明快さが反響を呼び、約2カ月で15,000人以上が訪れる大盛況となりました。

評判を受けて、2023年には〈ITOCHU SDGs STUDIO〉内に「こどもの視点カフェ」がオープン。コンテンツの一部が体験できるほか、通常の2倍サイズのケーキやクッキー、ビッグサイズのドリンクなど、食事を通して子どもの視点を楽しみながら体験できる場にもなっています。

好き嫌いが多いのはなぜ? 子どもの目に世界はどのように見える? 新しく加わった6つの展示

今回の展示には、以前の内容に加えて、新たにラボの研究を形にした6つが加わりました。

・2歳でWALK

子どもが大人について歩いていくことがどんなに大変かということを体験できるマシン。

大人の歩幅は2歳児の約2.2倍。「子どもに合わせてゆっくり歩く速度=時速3.5km」を2.2倍するとその速度はなんと時速7.7km!展示では安全に配慮して、6kmの速さで体験することができます。はたして、プロジェクターに投影された巨大な大人についていけるでしょうか。

写真。巨大な大人のアニメーションが映っているスクリーンの前に、ランニングマシンに乗っている人がいる
ランニングマシンで、大人についていく子どもの速度を体感してみましょう

・なにこれ?ランチ

なぜ子どもは好き嫌いが多いのでしょう? その一因は、甘いか辛いかすっぱいか、味が想像できないことにあるそう。

このブースには、「こどもの視点カフェ」を訪れた子どもたちが描いた、「おいしい(うま味)」「あまい」「しょっぱい」「からい」「すっぱい」「にがい」の6種類の味覚のイメージがカードになって並べられています。中には、この味がこの色や形なんだ!と驚くものも。どの絵がどの味か当ててみてください。

写真。丸いテーブルの真ん中に、ガラスケースに入った料理。その周りには、様々な色と形が描かれたカードが並べられている
テーブル中央にあるのは、子どもの絵をもとに再現した料理。それぞれどんな味がするのでしょう

・ベイビーアイ

子どもの視力は生後3カ月で0.1ほどしかなく、1.0程度見えるようになるのは3歳頃と考えられています。また、色や立体感の捉え方も大人とは違うようです。「子どもの見え方」を擬似体験できるアプリを使って、タブレット越しに子どもの世界をのぞいてみましょう。

子ども部屋を、タブレット越しに見ている人の後ろ姿
新生児は白・黒・グレーをぼんやり認識できる程度。年齢があがると、だんだん大人の見え方に近づいていきます

そのほか、子どもとおむつの謎に迫った「あなたの知らないおむつの世界」、大人と子どもの体感温度の違いやその対応策を覚えてもらうための盆踊り「こどもおんど」、育児書にも載っていない子どもの生態を集めた「裏こどもずかん」など、新しい発見のあるコンテンツが並びます。

巨大なランドセルを背負っている人
「大人ランドセル」など、2022年からの6展示も継続

ラボから生まれた書籍やグッズ

会場では、研究から生まれたオリジナルの本やグッズも販売しています。

書籍は、〈こどもの視点ラボ〉の研究が親子で楽しめる『こどもになっちゃえ!』(金の星社)と、4歳のすいちゃんの一日を定点観測した『すいちゃんはいそがしい』(Gakken)の2冊の絵本に加え、展示で体験できる12の研究が詰まった新刊『こどもになって世界を見たら?』(トゥーヴァージンズ)、さらにラボ代表の著者・石田文子さんが親の気持ちをやさしく綴った写真詩集『小さなキミ』(特別復刻版)の4種類があります。

また、「こどもおんど」のTシャツや「裏こどもずかん」のクリアファイル、ポストカード、どんな味がするかわからない「なにこれ?ラムネ」など、展示会で得た体験を楽しく振り返ることのできるグッズも揃っています。

すいちゃんはいそがしい、と、こどもになっちゃえの表紙画像

会場内には、展示に加えて、親子で一緒に楽しめるスタンプラリーや、キッズスペースなども用意されています。おひとりでも家族と一緒でも、体験を通して、身近にいる子どもの気持ちを想像してみませんか。