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演劇で体験し、気づき、学ぶ。〈OiBokkeShi〉がワークショップ「『認知症』との新たな出会い」を東京都人権プラザで3月15日に開催
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【画像】チラシ

〈OiBokkeShi〉が認知症の新たな側面を知るワークショップを東京都人権プラザにて3月15日開催

超高齢化が進む日本では、65歳以上で何らかの介護や支援を必要とする認知症の人が、2030年には約500万人、2060年には約650万人に達すると予測されています(※注)。家族の中にも認知症を患う人がいることが珍しくない時代となり、「認知症の人とどう接すればよいかわからない」という悩みを抱える人も少なくないことでしょう。

認知症を抱える人たちがどう世界をみているか。
どうコミュニケーションを取ればいいのか。

それらを自身で体感し、気づき、学ぶためのワークショップ「『認知症』との新たな出会い―老いと演劇のワークショップ」が2025年3月15日に東京都人権プラザ(東京都港区)にて開催されます(申込締切:2025年3月5日)。主催は、老いや介護を題材に芝居を作っている劇団「老いと演劇」〈OiBokkeShi〉(オイ・ボッケ・シ)です。

※注:「認知症及び軽度認知障害の有病率調査並びに将来推計に関する研究」(令和5年度老人保健事業推進費等補助金 九州大学 二宮利治教授)より厚生労働省にて作成した資料より

演劇で介護をされる・する側を体験する

​​〈OiBokkeShi〉は、俳優で介護福祉士の菅原直樹さんを中心に、2014年に岡山県和気町にて設立されました。同劇団は、「老人介護の現場に演劇の知恵を、演劇の現場に老人介護の深みを」という理念のもと、高齢者や介護者と共に作る演劇公演や、認知症ケアに演劇的手法を取り入れたワークショップを実施しています。

2023年9月に〈こここ〉では、同劇団の活動10周年を記念した新演目『レクリエーション葬』の公演を紹介しました。

同劇団は、高齢社会の課題に「演劇」という独自の視点からアプローチしていることから、他分野からの注目も集めています。

そんな同劇団が全国各地で実施してきたワークショップ「『認知症』との新たな出会い―老いと演劇のワークショップ」を、2025年3月15日に東京都人権プラザで開催します。

認知症の家族を介護する中で、記憶障害などの症状により、それまでとは違う言動に戸惑ったり、思うようにコミュニケーションが取れず悩むこともあるでしょう。その結果、介護する側だけでなく、介護される側も心身ともに負担を感じてしまうことがあります。

本ワークショップでは、まず超高齢社会や認知症に関する基礎的なレクチャーを受けた後、参加者同士で認知症の人と介護者を交互に演じます。これにより、相手の言動を否定せずに受け入れるコミュニケーションの大切さを学び、認知症の人が否定されたときに感じる気持ちを疑似体験します。

フォローアップ企画として、映画『徘徊 ママリン87歳の夏』(2015年・監督:田中幸夫・77分)をワークショップ後に上映します。興味がある方は、こちらもぜひご参加ください(フォローアップ企画のみの参加はできません)。

演劇と介護を組み合わせ、探求する

本ワークショップの講師を担当するのは、​​〈OiBokkeShi〉の主宰である菅原さんです。

【画像】〈OiBokkeShi〉の主宰である菅原さん

小劇場を中心に演劇をしてきた菅原さんは、2010年より特別養護老人ホームの介護職員として勤務。東日本大震災を機に岡山県に移住して、2014年に「老いと演劇」OiBokkeShiを岡山県和気町にて設立しました。

2021年4月に〈こここ〉で公開した記事では、介護の現場で8年間働いた経験を持つ、お笑いコンビEXITのりんたろー。さんと対談を実施。菅原さんが、なぜ演劇と介護を組み合わせた活動を始めたのか、その経緯や可能性について語られています。

3月15日のワークショップでは、菅原さんの語りとともに、演劇を通じて認知症という世界に新たに出会ってみませんか?