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〈21_21 DESIGN SIGHT〉で「トランスレーションズ展 −『わかりあえなさ』をわかりあおう」開催中
展覧会情報

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もにたーにスポーツかんせんのあたらしいほうほうをさぐるかつどうのようすがうつっている。じっさいにしようしたどうぐもいっしょにてんじされている。
伊藤亜紗+林阿希子+渡邊淳司「見えないスポーツ図鑑」。スポーツを観戦する新しい方法を探る研究シリーズ。実際に使用した道具とともに展示されている(撮影:木奥惠三)

※21_21 DESIGN SIGHTは、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、2021年4月25日(日)〜6月1日(火)の間臨時休館していましたが、2021年6月2日より開館時間を短縮し、収容率50%以内にて再開しました(開館時間は11:00〜17:30、入場は17:00まで)。最新情報は公式ウェブサイトをご覧ください。
(2021年4月25日編集部追記、6月2日更新)

「わかりあえなさ」にさまざまな角度から向き合う企画展が開催中

企画展「トランスレーションズ展 −『わかりあえなさ』をわかりあおう」が、〈21_21 DESIGN SIGHT〉ギャラリー1&2(東京都港区)にて、2021年6月13日(日)まで開催中です。

人々の内側から沸き起こる感情を、言葉や身体表現で伝えようとするプロセスを一種の「トランスレーション(翻訳)」と捉え、翻訳に根源的に備わる「わかりあえなさ」にさまざまな角度から向き合う本展。ディレクターは、国籍を超えてあらゆる表現媒体に携わる情報学研究者のドミニク・チェンさんが務めています。

とらんすれーしょんずてんちらし。くりーむいろのはいけいにあかやおれんじ、みずいろのもじがならぶ。
会場の中は、「ことばの海をおよぐ」「伝えかたをさぐる」「体でつたえる」「モノとのあいだ」「異種とむきあう」「昔とすごす」「文化がまざる」の7つのゾーンに分かれ、さまざまな展示が並ぶ

コミュニケーションを「翻訳」と捉えることから出発してみる

ある言葉を異なる言葉に変換すること、そしてそのプロセスを経て意思疎通を図る行為として連想される「翻訳」という言葉。今回の企画展では、ドミニク・チェンさんの「翻訳はコミュニケーションのデザインである」という考えに基づき、「翻訳」を「互いに異なる背景をもつ『わかりあえない』もの同士が意思疎通を図るためのプロセス」と捉えています。

AIによる自動翻訳、複数の言語を母国語とするクレオール話者、手話やジェスチャーなどの身体表現、人と動物そして微生物とのコミュニケーションなど、さまざまな「翻訳」のあり方を提示する展示を通して、「わかりあえない」から出発するコミュニケーションの可能性を多角的にひらくことを試みています。

くらいへやのなか、ちゅうおうにまいくがおかれていて、ひとがまいくにむかってはなそうとしているがぞう。さんほうのかべにはえきしょうぱねるがならび、しょうめんのえきしょうには、まいくでこえにだしていった「うれしい」ということばがにほんごでひょうじされている。
Google Creative Lab+Studio TheGreenEyl+ドミニク・チェン 「ファウンド・イン・トランスレーション」。マイクで話した言葉が、世界のいろいろな言葉に変換されて画面に表示される(撮影:木奥惠三)
「ほんやくできないせかいのことば」がことばそのものとそのことばのさすものをもじとえでまとめたものがくうちゅうにもびーるでつられている。
エラ・フランシス・サンダース「翻訳できない世界のことば」。一言では言い表せられない感情や行為などの言葉とそれを表す絵や文字が、空中を漂う(撮影:木奥惠三)

コミュニケーションで起きる解釈や誤解を楽しむ

歩いて、触って、読んで、聞いて……と体験型の展示も多く、普段から何気なく使っている言葉の曖昧さ、そしてそこから生まれる「解釈」や「誤解」の面白さを実感できます。

プロジェクターでうつしだされたそらのいらすとのまえにならぶみっつのおおきなわかったのなかでそれぞれのひとがてでくもやひこうきのかたちをつくっている。てでつくったかたちであるくもやひこうきがえいぞうのなかにいらすととしてとうじょうしている。
和田夏実+筧康明「...のイメージ」。手で作った形が映像の中で実体を持ち、表示される(撮影:木奥惠三)

本展では、「翻訳」というコミュニケーションを通して、他者の思いや異文化の魅力に気づき、その先にひろがる新しい世界を発見する喜びを感じる機会を目指しているとのこと。解決を求めて乗り越えていくのではなく、ただお互いの違いを受け容れ合うことで、他者である誰かの一部が自分を形成していることに気付いたり、それを楽しんだりするような体験に出会えるかもしれません。

2020年10月にスタートとした本展は、新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて会期を延長し、2021年6月13日(日)まで開催しています。ぜひこの機会に、会場に訪れてみるのはいかがでしょうか。

Information

企画展「トランスレーションズ展 −『わかりあえなさ』をわかりあおう」

※新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、開館時間を短縮しています(11:00〜17:30、入場は17:00まで)。最新情報は21_21 DESIGN SIGHTのウェブサイトをご覧ください。

会期:2020年10月16日(金)〜2021年6月13日(日)
会場:21_21 DESIGN SIGHT ギャラリー1&2(東京都港区赤坂9-7-6 東京ミッドタウン ミッドタウン・ガーデン内)
休館日:火曜日(5月4日は開館)
開館時間:平日 11:00〜18:30、土日祝 10:00〜18:30(いずれも入場は18:00まで)
※2021年4月1日より当面の間11:00〜18:30(入場は18:00まで)
入館料:一般1200円(税込)、大学生800円(税込)、高校生500円(税込)、中学生以下無料
最新情報、各種割引についてはウェブサイトをご覧ください
主催:21_21 DESIGN SIGHT、公益財団法人 三宅一生デザイン文化財団

展覧会ディレクター:ドミニク・チェン
参加作家:市原えつこ、伊藤亜紗(東京工業大学)+林 阿希子(NTTサービスエボリューション研究所)+渡邊淳司(NTTコミュニケーション科学基礎研究所)、Google Creative Lab+Studio TheGreenEyl+ドミニク・チェン、エラ・フランシス・サンダース、島影圭佑、清水淳子、Takram、長岡造形大学、永田康祐、noiz、長谷川 愛、シュペラ・ピートリッチ、Ferment Media Research、タニア&ケン・フィンレイソン+Google Gboard team、本多達也、やんツー、ペイイン・リン、ティム・ローマス+萩原俊矢、和田夏実+signed+筧 康明

Webサイト:21_21 DESIGN SIGHT