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『発達障害がある大人の仕事と余暇』が福祉ビデオライブラリーで無料配信開始! DVDレンタルも
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【画像】解説冊子の表紙

発達障害のある大人の「働く」と「余暇」のヒントを学ぶ

「自分に合った働き方ってなんだろう」「仕事以外の時間を、どうすればもっと心地よく過ごせるのだろう」。大人になると、こうした問いが生まれてくることがあります。

自分のペースや特性を活かせる環境を、見つけたりつくったりするヒント探しのひとつとして、参考になるのが〈NHK厚生文化事業団〉(通称:NHK HEARTS)の福祉ビデオライブラリーです。

2026年3月、福祉ビデオライブラリーから、発達障害のある大人が自分らしく働き、楽しむためのヒントをまとめたビデオ『発達障害がある大人の仕事と余暇』が公開されました。2年前に公開されて反響を呼んだ『発達障害の子どもの育ちを支える』に続き、「大人になった当事者の仕事や暮らしについても知りたい」という多くの要望を受けて企画されたビデオです。オンラインでの視聴(無料)のほか、DVDの貸出(送料のみ負担)も行われています。

【写真】スタジオで、大きなモニター横に3人の人が座っている

発達障害のある当事者が行う工夫と合理的配慮へのヒント

『発達障害がある大人の仕事と余暇』は、「仕事」をテーマにした前編と「余暇」をテーマにした後編で構成されています。

前編の「仕事」では、一般企業や特例子会社(※注)で働く3人の発達障害当事者の職場に密着し、働き方のヒントを紹介。たとえば、ADHD(注意欠如・多動性障害)の特性があるという河島さんは、TODOリストの作成やデジタル時計を使ってタスクと時間を管理していると話します。

※注:障害者の雇用促進を目的に、企業が特別に設立する子会社

【静止画像】テロップに、自分のペースで穏やかに仕事をさせてもらっています、のセリフ
ビデオで登場する河島さん(右)。ゲーム会社の人事部で新卒採用サポート業務を行う

他方、システム開発企業の経理部で働くASD(自閉症スペクトラム症)の特性がある宇多さんは、これまで職場でのコミュニケーションに悩むことが多く、現在の会社に所属するまでに10社ほどの転職を繰り返したといいます。ビデオでは、何度も質問することを防ぐために自作した作業マニュアルなど、仕事を進めていく工夫が紹介されます。

【静止画像】テロップに、業務の調整、の文字
現在の職場では仕事にやりがいを感じており、昇進も叶ったという宇多さん(右)

障害のある人が働きやすい環境は、こうした個人の工夫だけでつくれるものではなく、会社側の配慮も重要になります。座席の配置、専門知識を持つスタッフへの相談窓口の設置、さらには本人の自覚や申告がない場合の対応策など、一緒に働く周囲の人々にとっても役立つ組織づくりの視点が盛り込まれています。

【静止画像】テロップに、出来上がるアプリとしては今のところ順調、のセリフ
会社と調整して、集中しやすい自宅でリモートワークを行う山内さん。困ったことがあるときは、精神保健福祉士の資格をもつ人事部担当者に気軽に相談できる環境もある

暮らしを支える、豊かな休日のつくり方

後編の「余暇」では、仕事以外の時間をどう豊かに過ごすかに注目。当事者がオープンに対話を楽しめる「Neccoカフェ」(東京都)をはじめ、趣味を通じてゆるやかにつながる当事者活動の現場に密着しています。

【静止画像】テロップに、当事者会は本当にどんどん増えてるんですよね、のセリフ
【静止画像】テロップに、あらさんぽ、の文字

「余暇」編のなかでも印象的なのが、発達障害がある人の「恋愛」に焦点を当てた相談コーナーです。

「他者との距離感が測りづらい」「そもそも恋愛感情を抱いたことがない」といった、当事者たちが抱えるリアルな悩みに、千葉大学教授の大島郁葉さんが答えます。関係づくりの知恵や自分自身との向き合い方は、障害の有無にかかわらず、人との距離感に迷うあらゆる人にとってのヒントになるかもしれません。

【静止画像】テロップに、マーさんからの質問で恋愛感情を持ったことがない、の文字

発達障害のある人の場合、日々のストレスが多く、なかなか気持ちにゆとりを持って遊べないという方も少なくありません。だからこそ、余暇を大事にできる場と出会うことが大切だと、監修の精神科医・本田秀夫さんは語ります。

本ビデオは、前後編ともお笑いタレントの鳥居みゆきさんがMCを務め、本田さん、さらに精神科医・柏淳さんも温かくナビゲート。難しい言葉を使わず、わかりやすい言葉遣いで学びやすい内容になっています。

【写真】
MCを務めるお笑いタレントの鳥居みゆきさん。自身も発達障害があり、児童発達支援士と発達障害コミュニケーションサポーターの資格を有している

半世紀以上にわたり社会を見つめてきた〈NHK HEARTS〉が製作する福祉ライブラリー

このビデオを製作した〈NHK HEARTS〉は1960年の設立以来、NHKと連携しながら障害のある人や高齢者の声に耳を傾けてきた社会福祉法人です。「NHK障害福祉賞」の主宰や、「NHKハートフォーラム」の開催など、様々な事業を通じて多様な人々が共に暮らせる社会づくりを後押ししてきました。

同団体が長年取り組んでいる活動の一つが、約700タイトルもの福祉関連映像を貸し出している福祉ビデオライブラリーです。これまで行ったフォーラムのアーカイブがあるほか、認知症がある人や癌を患った人との関わり方など、ケアや福祉にまつわるビデオが多数公開されています。

今回の新作ビデオ『発達障害がある大人の仕事と余暇』も、このライブラリーを通じて手軽にオンライン視聴ができるほか、DVDレンタルも可能。オンラインであれば無料で視聴でき、DVDの貸出しの場合は往復の送料のみ自己負担となります。

【画像】ナビゲーターの二人へのインタビューページ
公式サイトで、解説小冊子もダウンロード可能

個人の学びとしてはもちろん、学校の授業や福祉団体、自治体、企業の勉強会など、グループでの研修会でも幅広く活用することができます。申し込みは、公式サイト内にある応募フォーム、または電話から、1カ月先までの利用予約が可能です。

誰もが安心して働き、自分らしい時間を過ごせる社会をどう作っていくか。その具体的な手がかりを、この映像を通じて見つけてみてはいかがでしょうか。