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〈恋する豚研究所〉にて、展示「ART FOR CONVIVIALITY」開催中! 2021年11月23日まで
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小林理恵さんと田中一平さんの共作による宴のベンチ作品の写真
小林理恵さんと田中一平さんの共作による宴のベンチ。互い違いに置かれたベンチによって向かい合うことはできないが、同じテーブルを囲み、空間を共有できる作品

農業・養豚・障害者就労支援を行う〈恋する豚研究所〉の、アートイベント第2弾

健康な豚が育つ環境と、こだわりの飼料で育てられたブランド豚「恋する豚」。そのお肉を加工・販売する〈恋する豚研究所〉は、千葉県香取市の緑豊かなエリアで、食肉加工兼レストランを営む飲食事業ブランドです。

「恋する豚のしゃぶしゃぶ」や「スチームハンバーグ」など、ユニークなメニューとそのおいしさで人気を博し、2020年には東京都世田谷区で豚肉と千葉県産の芋を使ったコロッケカフェをオープンするなど、注目を集めています。

〈恋する豚研究所〉は、「福祉」という看板を特別に掲げてはいませんが、「地域の課題と福祉はすべてがつながっている」という同社代表の飯田大輔さんの考えのもと、農業や養豚事業に障害者就労支援をミックスさせた取り組みを行っています。

そんな〈恋する豚研究所〉が、2021年11月3日(水・祝)から23日(火・祝)の期間、第2回となるアートイベント「KOIBUTA-ART_WEEKS」として、展示を開催。

ART FOR CONVIVIALITY のパンフレット

テーマは“宴・陽気さ・自立共生”を意味する「CONVIVIALITY」

今回の展示のテーマ「CONVIVIALITY」は、ラテン語の「convivium(饗宴)」から派生した言葉。オーストリア出身の思想家イヴァン・イリイチが1973年の著書『Tools for Conviviality』にて提唱した概念です。日本では主に「自立共生」と訳されたり、「宴会」「陽気な気分」といった意味で使われたりしています。

人との直接的な交流や宴会などが規制・制限されてきた昨今。そんな状況ではリアルなコンヴィヴィアリティが失われてきているのでは、という飯田さん。一方で、このような状況だからこそ「自立共生=共に生きる」という感覚をより一層感じる機会になったとも感じているそう。

本展では、新進気鋭のアーティスト3名が「CONVIVIALITY」を手がかりに、誰もがその人らしく「共に生きている」という感覚を呼び覚ますようなアート作品を制作し、展示しています。

3名のアーティストと、その作品とは?

展示会場は、〈恋する豚研究所〉と、隣接する〈粟源第一薪炭供給所〉の屋内外。

参加アーティストの写真家・大矢真梨子さんは、〈恋する豚研究所〉の農業・養豚・就労支援事業の日常を捉えた写真を展示。この地を訪れ、農場や福祉のイメージを一新させられたという大矢さんの、初めて体験した感情そのままを写し撮った作品なのだとか。

豚の毛の拡大写真
大矢さんによる作品。この写真のモチーフ、なんだかわかりますか?

また、空間装飾アーティスト・小林理恵さんは、幟・時計・バルーンなどのさまざまなアイテムを使ったインスタレーション作品を展開。「CONVIVIALITYの種」が植えられたリヤカーや、「唯一無二の存在として時間を捉え、時間をテーマに制作にした」という時計の作品など、“宴・陽気さ・自立共生”という言葉から得た感覚を形にしたといいます。

カラフルな液体入りの風船が窓辺にぶら下がっている様子
風船の中に2色の液体を入れた小林さんの作品。振ると色が混ざって複雑な色に。しばらくするとまた分離して2色に戻ります

東京藝術大学美術学部・特任助教である田中一平さんは、鉄の構造体によるインスタレーション作品で参加。遠くから見ると植物の枝のような様相を呈した作品は、近くでみると鉄の棒が小さな接点でバランスよくつながり、支え合っています。子どもの頃に感じた“宴の気配”を表現した作品なのだとか。

今回、小林さんとの共作を数点出展していますが、二人は以前から「調和する野生」というテーマで、共同制作を行っているそうです。

木の枝のような金属の棒の組み合わせの中に、さまざまなバルーンがひしめき合う作品の写真
鉄の棒がお互いを支え、バランスを保つ田中さんの作品。「“接点”がないと溶接できないと、制作していて改めて感じた」と田中さん。写真は小林さんのバルーンを組み合わせた共同作品

週末になると、レストランの評判を聞きつけて訪れるお客さんで行列必至の〈恋する豚研究所〉。待ち時間には、併設されたショップでお肉や加工品を購入したり、広大な敷地内にある芝生広場でくつろいだりと、ゆったりした一日を過ごすにもオススメのスポット。

食欲と芸術の秋。おいしいグルメに舌鼓を打ちつつ、アートに触れるお出かけはいかがでしょうか?