ニュース&トピックス

社会と舞台芸術のつながりを考える。「障害のある人と考える舞台芸術表現と鑑賞のための講座」9月より入門編と企画実践編が開講
イベント情報

  1. トップ
  2. ニュース&トピックス
  3. 社会と舞台芸術のつながりを考える。「障害のある人と考える舞台芸術表現と鑑賞のための講座」9月より入門編と企画実践編が開講

七色の背景に講座タイトルが描かれたメイン画像
企画実践編の応募締め切りは9月18日(月・祝)です

舞台芸術分野を対象にした、企画者の育成講座が開講

障害のある人の劇場・文化施設での芸術鑑賞や体験を充実させる施設職員やアーティストを育成するプログラム「障害のある人と考える舞台芸術表現と鑑賞のための講座」が2023年9月より開講しています。

講座を主催するのは、文化・芸術に関するイベントを企画する〈一般社団法人DRIFTERS INTERNATIONAL〉。対象となっているのは、舞台芸術にまつわる事業を企画する制作者やアーティスト、あるいは社会と舞台芸術のつながりを探している方です。

入門編(オンライン講座+障害のある人の表現活動にまつわるドキュメンタリー映像上映会)と企画・実践編(福祉施設への視察+企画発表)2部門で受講生を募集しています。

入門編はオンライン講座が9月13日(水)にスタート。後日、日本語字幕付きでアーカイブ配信もあるので、これからの申込みでも見逃した講座の視聴が可能です。全6回を予定している講座は、1回ごとに予約することが可能です。企画実践編は9月18日(月・祝)が受講生の募集締め切りです。

舞台芸術にまつわる事業の企画者やアーティストに向けた講座

近年「ダイバーシティ」や「インクルージョン」あるいは「合理的配慮」といった概念が広まりつつありますが、舞台芸術の分野では、それらを考慮した芸術体験がまだ十分保障できていない状況です。それらの意味と意義をきちんと理解し、芸術体験へつなげていく。そのためにどのような事業を立案できるのか。舞台芸術にまつわる事業を企画する制作者やアーティストなどに向けた講座として今回実施されます。

主催するのは、〈一般社団法人DRIFTERS INTERNATIONAL〉。文化・芸術に関するイベント、公演、ワークショップなどの事業のほか、芸術祭やアートプロジェクトの事務局運営やまちなかを活用したイベント企画なども行っています。

新たな視点や考え方を学ぶ入門編と、アイデアを形にする企画実践編

今回募集するのは、入門編と企画実践編の2部門です。

・入門編

オンライン講座と上映会を通して、障害のある人との創作表現で必要な視点や考え方を学ぶ基礎講座です。文化施設の職員やアーティストのほか、社会と舞台芸術のつながりを探している方など、全国の若手からシニアまで幅広く対象にしています。6つの講座、いずれも1回からの受講が可能です。後日、日本語字幕付きアーカイブ配信もあります。

オンライン講座は全6回。生活介護事業所〈カプカプ〉所長の鈴木励滋さんと、振付家・演出家の白神ももこさんによる講座「舞台芸術系ワークショップの福祉施設での実践」や、映画監督の石田智哉さん、俳優で劇作家の関場理生さん、パフォーマーの南雲麻衣さん、〈視覚障害者とつくる美術鑑賞ワークショップ〉代表の林建太さんらによる座談会「障害当事者の視点からいまの創造環境について聞く」など、実践に基づいた新しい視点を得ることができます。

それぞれのポートレート
座談会を行う、石田さん、関場さん、南雲さん(写真撮影:田中洋二)、林さん(左から)

また、「合理的配慮」や「障害の社会モデル」について学びを深める講座「合理的配慮から考える障害の社会モデル」も実施。講師は、東京大学大学院教育学研究科附属バリアフリー教育開発研究センター特任准教授で、フェミニズム・ディスアビリティ研究を専門とする飯野由里子さんです。

障害のある人の創作活動の現場で起こる実態や創作環境についてなどは、ドキュメンタリー映画の鑑賞を通じて学びます。上映するのは、「音の行方」「こころの通訳者たち What a Wonderful World」「へんしんっ!」の3作品。上映は、新潟、福岡、福島、東京、京都の会場にて行われ、各会場では関係者によるトークやパフォーマンスなどが実施予定です。

3作品のポスター
上演される3作品はどれも、障害のある人と表現にまつわるドキュメンタリー映画です。「音の行方」©映画「OTOASOBI」製作委員会、「こころの通訳者たち」©Chupki、「へんしんっ!」©2020 Tomoya Ishida

・企画実践編

オンライン講座と全国各地の福祉施設への視察研修を通して学び、参加者が自分の活動領域で実践できるワークショップや鑑賞プログラムなどの企画を立案し、専門家の助言をもらいながら、実施できるまでにまとめあげ、発表します。舞台芸術に関わる文化施設の企画者や制作者、アーティストを対象にした実践的なコースです。入門編の内容に加えて、視察研修と企画検討会・発表会などへの参加となります。

企画監修をするのは、多様な関係性が生まれる芸術の場に伴走/伴奏する研究者の長津結一郎さんと、障害のある人や国籍の違う人などとつくる事業を展開する〈DANCE BOX〉の文さん。

2人それぞれのポートレート
企画監修をする長津さん(左)と文さん(右)写真撮影:Junpei Iwamoto

視察研修先は、埼玉県の〈川口太陽の家 工房集〉、奈良県の〈たんぽぽの家 アートセンターHANA〉、岡山県の〈ぬかつくるとこ〉、長野県の〈リベルテ〉で、それぞれの施設に対してテーマを持ちながら、見学を行います。

企画立案は3人1組を目安としたグループで行い、メンターであるアーティストの山川陸さんへの相談やフィードバックを得ながら企画をまとめていきます。企画発表会は2024年2月28日(水)にロームシアター京都にて実施予定です。

それぞれの施設外観
視察研修を予定している施設〈川口太陽の家 工房集〉(左上)、〈たんぽぽの家 アートセンターHANA〉(右上)、〈ぬかつくるとこ〉(左下)、〈リベルテ〉(右下)

入門編は講座1回1,500円、上映会1作品1,000円で参加が可能。オンライン講座全6回と上映会3作品の鑑賞、交流会1回を含んだ通し券は5,000円です。

企画・実践編は、入門編の通し受講料を含んで一般30,000円、29歳以下15,000円です。定員は15名で、定員を超えた場合には、フォームへの入力内容を元に選考が行われます。応募の締切は、9月18日(月・祝)24:00です。

舞台芸術分野において、障害のある人との創作表現の視点や考え方を学ぶことができる、またとない機会。講座と上映会から、学びを深めることができる入門編、さらに一歩踏み出してアイデアを形にすることに取り組む企画・実践編。ぜひ自分に合ったコースを選んで、応募してみませんか。