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障害とアートの“そもそも”を語ろう。〈HAPS〉が5つの対話プログラム「もぞもぞする現場」を開催
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「もぞもぞ」と豊かな土壌を創る、全5回の対話プログラム
2022年11月5日(土)から2023年1月14日(土)まで、「もぞもぞする現場 – 芸術と障害にかかわるひとたちの、ネットワークづくりのためのアセンブリー」と題した全5回の対話プログラムが、〈一般社団法人HAPS(ハップス)〉によって開催されます。
福祉に関する専門家や研究者、アーティストなどをゲストに招き、それぞれの現場で感じていること、気になっていること、わかってきたことなどを語り合います。その上で、今後「障害」や「アート」の現場に携わる人が抱えるかもしれないモヤモヤを明らかにし、参加者同士のネットワークをつくることを目指します。
5つのプログラムの会場はいずれも京都市内。各回定員20名で、参加は無料です。
アーティストと、アーティストを支える人のための〈HAPS〉
本プログラムを主催する〈HAPS(東山 アーティスツ・プレイスメント・サービス)〉は、「京都文化芸術都市創生条例」(2006年)に基づき、京都市の計画する「若手芸術家等の居住・制作・発表の場づくり」事業を行う組織として2011年に設立されました。
ミッションとして掲げているのは「芸術家支援」「地域創造」「ネットワーク形成」「イノベーション活動」の4つ。京都市を新たな魅力に満ちあふれた世界的な文化芸術都市とすることを目指し、同市で活動するアーティストやその活動を支える人のための相談窓口の運営を中心に、さまざまな事業に取り組んできました。2019年からは一般社団法人として活動しています。
アーティストには、制作・居住のための環境整備として空き物件探しや大家さんとのマッチングを行ったり、元小学校舎を活用した「HAPS スタジオ」を提供したりするほか、作品や仕事の受発注の仲介なども実施。国内外のキュレーターを招いてのスタジオビジットや公開講座なども行うなど、アートを通じて社会全体の豊かさを維持し、新しい可能性をひらく事業に取り組んできました。
2017年度からはアートを通じた共生社会実現のための事業も開始し、そうした取り組みを支援する相談事業〈Social Work / Art Conference(SW/AC)〉もスタートさせています。
外部の事業にも積極的に参加・協力を行っており、2021年度には、〈文化庁〉と〈京都国立近代美術館〉が主催するプロジェクト「CONNECT⇆」において、アーティストの中原浩大さんを招いた声と手話による映像展示の制作に協力。過去に〈こここ〉でご紹介した〈崇仁すくすくセンター(挿し木プロジェクト)〉や、介護現場×絵本制作のプロが生んだ絵本『はなのちるちる』も、〈HAPS〉の協力のもと実現したプロジェクトです。
11月5日にスタートする対話プログラム「もぞもぞする現場」
今回の対話プログラムは、〈HAPS〉が2022年度にスタートさせた「公立美術館における障害者等による文化芸術活動を促進させるためのコア人材のコミュニティ形成を軸とした基盤づくり事業」の一環で企画されたもの。「芸術と障害にかかわるひとたちの、ネットワークづくりのためのアセンブリー」を副題に、〈アトリエみつしま〉など京都市内5会場を巡回して開催されます。
福祉に関わる人、教育に携わる人、公立美術館の学芸員、現代美術のキュレーター、アーティストなどが、それぞれの経験・知識・理解を持ちより、芸術と障害について“そもそものところ”から考えていく。そして、数年かけて互いの知識や行動力を深めていく場を目指します。
5回に渡って開催されるプログラムには、それぞれ「研究」「アート」「障害とアート」「草の根」「美術館」のテーマが設けられています。初回の長津結一郎さん(九州大学大学院芸術工学研究院・准教授)、服部正さん(甲南大学・教授)、上田假奈代さん(NPO法人こえとことばとこころの部屋(ココルーム))をはじめ、各回ごとに講師2〜3名と、対話者1名をゲストに招き、話を展開させていきます。
ゲスト同士の対話のあとは、参加者同士が話したり、くつろいだりする交流タイムを用意。そこでは、同じようなモヤモヤを抱える人が出会ったり、ゆるゆるとした時間のなかで濃いコミュニケーションが生まれたりすることも期待されています。
「障害」もしくは「アート」のどちらかにでも関わっている方、これから関わりたいと思っている方、その現場でモヤモヤを抱えている方など、自身の中にうごめく“もぞもぞ”を持ちよってみてはいかがでしょうか? 対話を通して生まれるゆるやかな関係性が、京都の新しいコミュニティの創設につながるかもしれません。
Information
もぞもぞする現場 – 芸術と障害にかかわるひとたちの、ネットワークづくりのためのアセンブリ –
「研究の現場から」
日時:2022年11月5日(土)13時~17時(トーク2時間+ゆるゆる対話2時間)
講師:長津結一郎(アーツマネジメント・文化政策学研究者/九州大学大学院芸術工学研究院准教授)
服部正(美術史・芸術学/甲南大学教授)
対話:上田假奈代(詩人/NPO法人こえとことばとこころの部屋(ココルーム)代表理事)
会場:京都市地域・多文化交流ネットワークセンター(京都市南区東九条東岩本町31)
「アートの現場から」
日時:2022年11月26日(土)13時~17時(トーク2時間+ゆるゆる対話2時間)
講師:飯山由貴(アーティスト)
阪本結(アーティスト)
対話:風間勇助(刑務所と芸術・アーツマネジメント研究者/龍谷大学犯罪学研究センター嘱託研究員)
会場:アトリエみつしま(京都市北区紫野下門前町44)
「障害とアートの現場から」
日時:2022年12月10日(土)13時~17時(トーク2時間+ゆるゆる対話2時間)
講師:今村遼佑(アーティスト/art space co-jinスタッフ)
舩戸彩子(アーティスト/art space co-jinスタッフ)
竹内聡(クリエイティブサポートレッツスタッフ)
対話:久保田テツ(映像作家/大阪音楽大学准教授)
会場:Social Kitchen(京都市上京区相国寺門前町699)
「草の根の現場から」
日時:2022年12月17日(土)13時~17時(トーク2時間+ゆるゆる対話2時間)
講師:宮城潤(「アート×社会教育」実践者/若狭公民館館長)
やんそる(東九条マダン・Books ×Coffee Sol.)
対話:佐藤知久(文化人類学者/京都市立芸術大学芸術資源研究センター教授)
会場:バザールカフェ(京都市上京区岡松町258)
「そもそも美術館について」
日時:2023年1月14日(土)13時~17時(トーク2時間+ゆるゆる対話2時間)
講師:藤吉祐子(美術館教育/国立国際美術館主任研究員)
松山沙樹(美術館教育/京都国立近代美術館研究員)
対話:小山田徹(美術家/京都市立芸術大学教授)
会場:京都国立近代美術館(京都市左京区岡崎円勝寺町26-1)
参加費:無料
定員:各回20名
申込方法:Peatixより
※申込締切は、各回の開催日の前日まで
※本企画は、継続的な対話を通じたネットワークづくりを主眼としているため、可能な限り「通し参加」をお願いします
※応募者多数の場合は、通し参加の方を優先します(定員に空きがある場合は、各回のみの参加も可能。空き状況は申込ページでご確認ください)
問い合わせ:一般社団法人HAPS
Mail:mozomozo@hapskyoto.xsrv.jp
Tel:075-525-7525
公立美術館における障害者等による文化芸術活動を促進させるためのコア人材のコミュニティ形成を軸とした基盤づくり事業(文化庁委託事業「令和4年度障害者等による文化芸術活動推進事業」)
主催:文化庁/一般社団法人HAPS
共催:京都市立芸術大学
制作:一般社団法人HAPS
協力:京都市/art space co-jin
Information
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Profile
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HAPS(東山 アーティスツ・プレイスメント・サービス)
一般社団法人
若手アーティストが京都市内に居住し、活動し続けることができる環境を整え、彼らの新しい創作の活力をまちの活力につなげていくことを目指して、2011年9月にHAPS実行委員会を設立、2019年4月に事務局を法人化。居住・制作・発表支援、仕事コーディネートなど、アーティストへの包括的な支援活動をおこなう。また、2017年からはこうした取り組みを広げ、文化芸術の力を活用して、多様な背景を持つ人々が共に生きることのできる社会のあり方を探り、その仕組みづくりを目指す事業(「文化芸術による共生社会実現に向けた基盤づくり事業」)を実施している。2022年度は「障害者等による文化芸術活動推進事業」を文化庁より受託し、「公立美術館における障害者等による文化芸術活動を促進させるためのコア人材のコミュニティ形成を軸とした基盤づくり事業」に取り組む。