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これからの街を「子どもの世界」から考える。渋谷を“園庭”に見立てた保育の自由研究セミナー『スコラ・ガーデン』、2024年3月9日(土)開催!
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会場を外から撮影した写真
会場となる〈渋谷東しぜんの国こども園〉。渋谷川近くに位置する、3階建ての「渋谷ブリッジA棟」で保育施設を運営しながら、〈small alley cafe スモールアレーカフェ〉や、子育てひろば〈BUTTER〉も併設している(提供:渋谷東しぜんの国こども園)

多様なゲストを招いたトークや体験型イベントが、保育施設で開催

東京・渋谷の保育施設〈渋谷東しぜんの国こども園 – small alley -〉を会場に、対話や体験を通して「子どもとともにある街のこれから」を想像するイベント『スコラ・ガーデン』が、2024年3月9日(土)に開催されます。

本イベントでは、運営法人である〈社会福祉法人東香会〉の理事で保育者の青山誠さん、理事長で作曲家の齋藤紘良さんが、〈株式会社ゲームさんぽ〉代表のいいださんを招いて行う「保育とゲーム」にまつわる基調講演をはじめ、「身体とコミュニケーション」「保育と編集」「給食とワイン」など多彩な研究テーマを用意しています。

渋谷の街を“園庭”に見立てて街歩きを行うワークショップや、〈渋谷東しぜんの国こども園〉の保育実践の共有、フットボーラーや編集者、ソムリエなど多様なゲストと〈東香会〉の保育者の対話を通して、これからの街や暮らし、保育のあり方を子どもの世界から考えていきます。

会場内の写真。右手側の窓から光が差し込み、窓際には植物が並んでいる
会場となる〈渋谷東しぜんの国こども園〉(提供:渋谷東しぜんの国こども園)

〈東香会〉の保育方針「すべて子ども中心」とは

保育の自由研究セミナー『スコラ・ガーデン』を主催する〈東香会〉は、東京都町田市の〈しぜんの国保育園 – small village -〉や、渋谷区の〈渋谷東しぜんの国こども園  – small alley -〉をはじめとした保育施設の運営を中心に活動する法人です。

〈こここ〉では以前、世田谷区の〈上町しぜんの国保育園 – small pond -〉で園長(当時)を務めていた青山誠さんに、『まとまらない言葉を生きる』の著者・荒井裕樹さんと対談いただいたこともあります。保育の世界から見えてくる社会の姿について、コロナ禍で起きたことを交えながら、様々な問いを私たちに投げかけてくれました。

そんな〈東香会〉の保育方針は、「すべて子ども中心」。大人が子どもを保育する一方通行な関係ではなく、共に生活をする仲間として互いに影響し合いながら日々を過ごし、子どもがいるからこそ気づかされることや発見を大切にしています。

「子ども中心」の輪が広がることで、社会は充足感に満たされた幸福度の高い状態になり、ウェルビーイングな未来が実現すると〈東香会〉は考えています。そのためには、子どもとの暮らしにある創造性を“保育者以外”の人たちにも伝え、「子ども中心の社会づくり」につなげていく必要がある。この一歩として、保育施設を街にひらく実験をしてみたい、と企画されたのが今回のイベント『スコラ・ガーデン』です。

保育の自由研究セミナー『スコラ・ガーデン』

イベントの会場となる〈渋谷東しぜんの国こども園〉には、保育園で子どもたちの大切な遊び場の一つとされる園庭がありません。しかし園庭がないことを肯定的に捉え、“渋谷の街全体を園庭にしてしまおう!”と日々「街歩き」を行い、路地裏や脇道に入りながら、様々なものや人との出会いを楽しんできました。

今回の『スコラ・ガーデン』でも、駅から会場までの街歩きワークショップからイベントがスタート。普段、大人が通り過ぎてしまいがちなものに、子どもたちがどのように足を止めているか体験しながら、人が交わりあう渋谷の街を肌で感じていきます。続いて、子どもたちと日々街歩きをしている〈渋谷東しぜんの国こども園〉園長・名古屋彩佳さんと同園保育士の板倉和未さん、松岡美咲さんが、その記録を発表します。

時間とトークタイトル、出演者、出演者のポートレートが掲載されている
当日のタイムテーブル

トークパートでは、〈東香会〉の青山誠さんと齋藤紘良さんが、〈ゲームさんぽ〉代表のいいださんを迎えて基調講演「スコラガーデンとは – 過ぎ去りし こども世界を求めて」を行います。街歩きに続き、今度はゲームの世界を散歩しながら、保育や子育てについて語ります。

さらに「午睡」を挟んでイベント後半は、「研究」として3本の対話イベントがあります。1つ目のテーマは「身体とコミュニケーション」で、フットボール選手で指導者の内田淳二さんと、元フットサル選手で〈東香会〉本部長の森田純平さんが対談。スポーツにおける身体の動きのプロとの対話から、生活から保育における身体性までを考察します。

2つ目の「研究」では、出版社〈ナナロク社〉代表の村井光男さんと、〈しぜんの国保育園〉園長の齋藤美和さん、保育士の宮原華子さん、角葵さんが対話します。「おかしく愛おしい保育と編集」というテーマで、保育に編集的な目線を加えると子どもの姿はどのように見えるのかを探っていきます。

小さな机や椅子、本棚などが並んでいる
当日は会場内で、しぜんの国と縁がある皆さんが、フードや雑貨などを出店する予定です(提供:渋谷東しぜんの国こども園)

3つ目は「給食とワインは合う!? – 保育者とソムリエのゆるり話し」をテーマに、ソムリエの藤枝遼太さんと〈渋谷東しぜんの国こども園〉保育士の篠原宏介さんが対談します。美味しくて健康的なこどもの園の給食。どんなナチュラルワインと合うのか、大人の目線から再考します。

そしてこれまで様々なアーティストが訪れ、園で演奏をしてきた「しぜんの国」らしく、締めは音楽です。「シティ“の”ポップス」をテーマに、「ジョンのサン」がライブを行います。

スコラガーデンのアルファベット、その周りに集まる子どもや大人、ネコや鳥なども集まっているイラストが描かれている
様々な専門家と保育について語る自由研究セミナー『スコラ・ガーデン』。ラテン語で「学校(schola)」、ギリシャ語で「余暇(skhole)」の意味を持つ「スコラ」に、「庭(garden)」を組み合わせた言葉です(イラストレーション:サヌキナオヤ)

チケット代は一般参加者は4,500円、学生は1,500円です。申し込みはPeatixから。

“子どもの世界を通して街や暮らしを見てみると、まったく新しい風景が広がることを私たちは知っています。

そこに保育の枠をはみ出した多種多様な人やものごとが混ざり合っていけばいくほど、さらに面白いなにかが見えてくるに違いありません。”(社会福祉法人東香会)

渋谷の街を舞台に、保育の世界を様々な角度から探求する一日。子どもの世界を体験し、多様なゲストの対話に耳を傾けることで、どのような景色が広がっていくのでしょう。気になる方はぜひ、イベントへ足を運んでみませんか。