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「デザイン都市・神戸」の拠点〈KIITO〉のトークに〈こここ〉が登場! 期間限定の福祉ポップアップストアも
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イベントのキービジュアル。トークイベント「まとまらない社会を歩くために」、2024年1月26日(金)19:00〜21:00

〈こここ〉と一緒に思索するトークイベント「まとまらない社会を歩くために」

「個と個で一緒にできること」を合言葉に活動している、福祉をたずねるクリエイティブマガジン〈こここ〉。スタートから2年半が経過したいまも、さまざまな現場をたずねるたびに、いつも新鮮な「気づき」があります。〈こここ〉では見つかった「気づき」の種を大切に育てながら、そこで出会った人々や関わるクリエイターとコミュニケーションをとり、一つひとつ記事を編んできました。

そうしたなかで、編集部はどんなことを考え、学んできたのでしょうか。これまで600本近くの記事を掲載した〈こここ〉は、点と点を結ぶことによって、どんな可能性を見いだしているのでしょうか。

〈デザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO)〉が、2024年1月26日(金)に神戸市と共催するトークイベント「まとまらない社会を歩くためにー福祉に宿るクリエイティビティ」のゲストとして、〈こここ〉編集長の中田一会が登壇します。

「福祉」的な取り組みや営みを軸に、さまざまな生き方・考え方を読者に届けようとする〈こここ〉の活動や思い、アートやデザインなども含めた、福祉領域へのクリエイティブな関わり方を取材していくなかで見えてきたものについて、中田が語ります。またトークにあわせ、神戸市が運営するウェブサイト「ふくしワザ」に掲載中の、市内の福祉事業所の商品を購入できるポップアップストア「フクシヅクシ」がオープンします。

ポップアップストア「フクシヅクシ」の開催情報が書かれたバナー

社会課題をデザインの力でときほぐそうとする場所から生まれた「ふくしワザ」

このトークが開催されるのは、「デザイン都市・神戸」の“創造と交流”の拠点〈KIITO〉。2012年に神戸市の中心部、三宮に設立された、「デザインを人々の生活に採り入れ、より豊かに生きることを提案し、神戸だけでなく世界中をつなぐ、デザインの拠点となること」がコンセプトの複合施設です。

建物内には、貸ホール、貸ギャラリー、貸会議室、クリエイティブラボスペースなどがあり、デザインやアートを切り口にしたゼミ、レクチャー、展示、イベントが盛んに開催されてきました。その一つ、「+クリエイティブゼミ」というゼミでは、社会課題をデザイン・クリエイティブの力を使って解決する事業の一環として、年に数回の一般参加型グループワークが行われています。

「+クリエイティブゼミ vol.28 障害者福祉編 障害福祉サービス事業所とそこで製作される「ふれあい商品」の未来をデザインする」の模様。5~6名程度のグループに分かれアイデアを出し合い、ブラッシュアップしていった

2018年には、神戸市保健福祉局の協力のもと、障害福祉事業所のモノづくりをテーマにした全8回のセミナーを開講。「福祉事業所でつくる商品の売り上げ向上」と「福祉事業所で働く人の賃金の向上」の2つの課題解決を目標に、デザインの力でどんなことができるのか、参加者同士で対話を重ねました。

そして誕生した企画の一つのが、2021年から神戸市が運営しているウェブサイト「ふくしワザ」です。

神戸市内の福祉事業所の「ワザ」(持っている技術・作ることができる商品)を探すことができるサイト「ふくしワザ」。「モノから探す」「作業から探す」「福祉事業所を探す」などのカテゴリで、ユーザーの関心をベースにしながら、福祉プロダクトや仕事の依頼先などを探すことができる

神戸市内の福祉事業所の販売物や活動をカタログのように閲覧でき、事業所で生産する商品の購入機会の増加はもちろん、依頼者のニーズをもとにした新しい仕事の受注や、ワークシェアリングによる事業者同士の横のつながりを生み出すことも目的としています。〈KIITO〉では、この「ふくしワザ」の運営・広報サポートを継続的に行ってきました。

参加者と一緒に悩む時間に。福祉プロダクトに出会えるポップアップストアも

今回〈こここ〉が参加するトークは、この「ふくしワザ」事業の一環で開催されるものです。

当日は、〈こここ〉の実際の記事からその企画意図や取材秘話を紹介したり、運営指針(コンパス)の策定をめぐる編集部の議論を振り返ったりする予定です。「福祉をたずねるクリエイティブマガジン」として、〈こここ〉が「福祉」をどんな姿として捉え、どのような場面で創造性を感じるのか。それを、どういった読者に届けようとしているのか。この時代にウェブマガジンを創刊した意図と手応えをお話ししながら、メディアの視点で福祉領域の魅力について考えていきます。

さらにトーク後半では、「“障害”や“福祉”と接点を持つ際に考えるべきことは何か」「その人が持つ可能性を引き出すためにはどのような環境づくりができるか」などいくつかの問いを立てて話題を進めていきます。そして参加者と一緒に、障害の有無に関わらず誰もが生きやすい社会や地域のあり方について、悩み考える時間を想定しています。

また今回、トークイベントとあわせて「ふくしワザ」にも掲載している、神戸市内の福祉事業所の商品を購入できるポップアップストア「フクシヅクシ」も併設されます。わたしたちを取り巻く福祉について考えをめぐらせながら、実際に福祉事業所発のプロダクトや活動に触れられる貴重な機会。お近くの方はぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。

神戸市内の14事業所から集めた福祉プロダクト(食品、雑貨)が一同に並ぶ「フクシヅクシ」。2024年1月31日(水)まで「KIITO SHOP」にて