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飯野由里子さん×松波めぐみさん×松岡宗嗣さん登壇。トークイベント「マイノリティを『理解』すれば差別はなくなるのか?」、4月30日オンライン開催
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「LGBT理解増進法案」について考えるオンラインイベントが開催
特定の集団に所属する個人や、特定の属性を有する個人・集団に対して、その所属や属性を理由にして不当に取り扱うことを意味する「差別」。人種や民族、障害、病、性差、職業、地域、宗教などを理由に生まれる差別をなくすための法律が、これまで日本でも制定されてきました。
1972年には雇用における性差別を禁止する「男女雇用機会均等法」が、また2016年には障害を理由にした差別を禁止する「障害者差別解消法」が施行されました。そして2019年には「アイヌ施策推進法」が定められ、アイヌであることを理由とした差別を禁止しています。
近年では、性的指向が同性に向くレズビアンやゲイ、男女どちらにも向くバイセクシャル、生まれた時に割り当てられた性別と、自身で認識する性別が異なるトランスジェンダーなど、性的マイノリティの人たちを表す「LGBT」(または「LGBTQ/LGBTQ+」)が知られるようになりました。その一方で、差別発言がなくならなかったり、制度改正に向けた議論が十分になされていなかったりする現状もあります。
現在、「LGBT理解増進法案(正式名称:性的指向および性同一性に関する国民の理解増進に関する法律)」の検討が進んでいますが、本法案に対するさまざまな問題提起もなされてる状況です。こうした背景を踏まえ、「LGBT理解増進法案」について考えるイベント「マイノリティを『理解』すれば差別はなくなるのか?」が2023年4月30日(日)に、オンラインで開催されます。
「理解増進」で差別はなくなるのか?
マイノリティに関する法律が定められてから、差別はなくなったのでしょうか。社会はどのように変わったのでしょうか。差別禁止法と理解増進法ではどのような点が異なるのでしょうか。
差別をなくすために生まれた法律を考える時、こうした問いが浮かびます。
「マイノリティを『理解』すれば差別はなくなるのか?」は、性的マイノリティに関する情報を発信する〈一般社団法人fair〉代表理事であり、性的マイノリティーを公表しながらライターとして活動する松岡宗嗣さんがホストを務める、ジェンダーやセクシュアリティに関する問題を考えるwezzyの
4月30日の回ではゲストと共に、「障害者差別解消法」を起点に、障害の「社会モデル」や「合理的配慮」について取り上げながら、「LGBT理解増進法」の問題を議論していきます。
「元首相秘書官のLGBT差別発言を発端に、「LGBT理解増進法案」の検討が進んでいます。しかし、差別をなくすために必要な法律は、果たして「理解増進」なのでしょうか」(イベント告知文より)
「障害者差別解消法の中でも特に重要な概念となる『合理的配慮』についてもお話します。トランスジェンダーのトイレや更衣室、公衆浴場といった男女分けされた施設の利用にあたって、どのような個別調整が可能なのかを考える際に、この『合理的配慮』は参考になるかと思います」(イベント告知文より)
マイノリティや人権問題に詳しい2名のゲスト
ゲストは、フェミニズム・ディスアビリティ研究をしている飯野由⾥⼦さん、そして⼈権教育と障害学を専⾨に自治体や教育機関などで研修を⾏なっている松波めぐみさんのお二人です。
飯野さんは〈東京大学大学院教育学研究科附属バリアフリー教育開発研究センター〉特任准教授として、フェミニズム・ディスアビリティ研究を専門にする他、〈一般社団法人ふぇみ・ゼミ&カフェ〉運営委員を務めています。主な著書に、『レズビアンである〈わたしたち〉のストーリー』(生活書院、2008年)や『ポリティカル・コレクトネスからどこへ』(有斐閣、2022年、共著)などがあり、長くバリアフリー研究を推進してきた第一人者です。
〈こここ〉では以前、飯野由里子さんも共著者である書籍『「社会」を扱う新たなモード』を、星加良司さんのインタビューでご紹介しました。
一方、松波さんは、大阪公立大学ほか非常勤講師を務めながら、2009年から「障害者権利条約の批准と完全実施をめざす京都実行員会」事務局員として活動しています。自立生活センターの介助者歴は約20年、京都府での障害者差別解消条例をつくる運動に携わった経験から、2014年ごろから障害者差別解消法や合理的配慮などについて、自治体や教育機関、企業等で研修を行っています。
「マイノリティを「理解」したら、果たして差別はなくなるのでしょうか。どんな制度があれば、この社会から少しでも差別をなくすことができるのでしょうか。イメージがしにくい側面もありますが、実際に法律があることで私たちの身近な環境にどんな変化が起こるのか、具体的なケースをあげながら、わかりやすく、たっぷり120分かけて議論していきたいと思います。ぜひご参加ください」(イベント告知文より)
WEBマガジン〈wezzy〉とは?
本イベントを主催する〈wezzy(ウェジー)〉は「正解のないWEBマガジン」として、「性別・年齢・人種・趣味嗜好にかかわらず、楽しく生きていくためにどう考え、何をすればいいのか?」といった問いを掲げ、社会問題やカルチャー情報を扱うWebマガジンです。
今回ご紹介したジェンダーやセクシャリティについて考える定期イベント以外にも、さまざまな物事をテーマに考えるセミナーやイベントを実施するほか、現代社会で生きるヒントになるような情報を発信しています。
イベントはオンライン開催なので、場所を問わずに参加できます。興味を持たれた方はぜひWebサイトと合わせてチェックしてみてご参加ください。
information
イベント「マイノリティを『理解』すれば差別はなくなるのか?」
開催日:2023年4月30日(日)
時間:13:00~15:00
商品:オンライン配信チケット+アーカイブ
料金:1100円(税込)
配信:Zoomウェビナー(PC、スマホ、タブレットから視聴できます)
申し込み:イベントチケットショップより
問い合わせ:株式会社サイゾー wezzy編集部
メール:contact@wezz-y.com
Webサイト:wezzy
<登壇者>
飯野由里子
東京大学大学院教育学研究科附属バリアフリー教育開発研究センター特任准教授。一般社団法人ふぇみ・ゼミ&カフェ運営委員。専門はフェミニズム・ディスアビリティ研究。主な著書に『レズビアンである〈わたしたち〉のストーリー』(生活書院、2008年)、『合理的配慮:対話を開く 対話が拓く』(有斐閣、2016年;共著)、『「社会」を扱う新たなモード:「障害の社会モデル」の使い方』(生活書院、2022年;共著)、『ポリティカル・コレクトネスからどこへ』(有斐閣、2022年;共著)などがある。
松波めぐみ
兵庫県生まれ。大阪大学大学院人間科学研究科修了。専門は人権教育と障害学。大阪公立大学ほか非常勤講師。2009年から「障害者権利条約の批准と完全実施をめざす京都実行員会」事務局員。自立生活センターの介助者歴約20年。京都府での障害者差別解消条例をつくる運動に携わった経験から、2014年ごろから障害者差別解消法や合理的配慮などについて、自治体や教育機関、企業等で研修を行っている。編著書に『人権教育総合年表』(明石書店)、『障害のある先生たち』(生活書院)、分担執筆に『ジェンダーの視点から学ぶ教育の現在』『地球市民の人権教育』(解放出版社)などがある。
松岡宗嗣
愛知県名古屋市生まれ。明治大学政治経済学部卒。政策や法制度を中心とした性的マイノリティに関する情報を発信する一般社団法人fair代表理事。ゲイであることをオープンにしながら、HuffPostや現代ビジネス、Yahoo!ニュース等で多様なジェンダー・セクシュアリティに関する記事を執筆。教育機関や企業、自治体等での研修・講演実績多数。著書に『あいつゲイだって – アウティングはなぜ問題なのか?』(柏書房)、共著『LGBTとハラスメント』(集英社新書)、『子どもを育てられるなんて思わなかった – LGBTQと「伝統的な家族」のこれから』(山川出版社)など
Information
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