福祉をたずねるクリエイティブマガジン〈こここ〉

【画像】ケアリングノーベンバーのロゴ【画像】ケアリングノーベンバーのロゴ

[イベント]11/26-27 こここなイッピン市 in ケアリングノーベンバー こここイベント|こここ編集部 vol.02

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※出品施設/ブランドに変更があったため、2022年11月22日に記事を更新しています

ケアをテーマにしたイベント「ケアリングノーベンバー」が開催

11月11日は「介護の日」ということをご存知でしょうか? 平成20年(2008年)、「高齢者や障害者への介護に関する啓発のための日」として、厚生労働省が毎年11月11日を「介護の日」に制定しました。超高齢化社会の現在、介護はますます身近になっていますが、実際には介護に携わる人でないとその知識や情報に触れる機会も少ないのではないでしょうか。

東京・下北沢に所在する〈BONUS TRACK〉(運営:株式会社散歩社)では、「介護の日」にちなんで、さまざまな「ケア」にまつわるプログラムを行う「Caring November(ケアリングノーベンバー)」を2021年からスタート。

自分のケア、誰かのケア、福祉の仕事、ケア視点のあるプロダクトなど、実はケアは私たちの生活の中や暮らしの延長線上にある」というコンセプトのもと、2022年は11月5日(土)~30日(水)の期間で開催されています。

「こここなイッピン」がケアリングマーケットに参加!

会期中は「ケア」をテーマにした展示、トーク、マーケット、体験イベントなどが多数実施されます。ウェブマガジン〈こここ〉は11月26日(土)・27日(日)の2日間、広場で開催される「ケアリングマーケット」に「こここなイッピン市」として参加します。

こここなイッピン」は、福祉施設がつくるユニークなアイテムから、これからの働き方やものづくりを提案する商品まで、全国の“福祉発プロダクト”の「イッピン(一品/逸品)」を編集部がセレクトして紹介するコーナーです。

「ケアリングノーベンバー」では、これまで「こここなイッピン」で紹介してきた“福祉発プロダクト”の中から、「ケア」にちなんだグッズや今の時期におすすめのユニークなアイテムなど、選りすぐりのイッピンを集めて販売します。

【画像】こここなイッピンでご紹介してきたプロダクトが並んだ写真。手拭い、カードケース、カルタ、ビーズのブローチなど

マーケットに登場する施設 / ブランド、プロダクトは?

さて、ここからは「こここなイッピン市」に参加する福祉施設やブランド、そして出品プロダクトをご紹介していきます。

【画像】2つのカラフルな熊手の写真

〈嬉々!!CREATIVE(キキ・クリエイティブ)〉「辻太郎招福くまで」

〈嬉々!!CREATIVE〉は、障害のある人が活躍するクリエイティブ活動を行うアトリエで、2022年4月神奈川県平塚市にオープンしました。キキ・クリエイティブスタジオ(生活介護・就労継続支援B型事業所)とキキ・クリエイティブギャラリー(生活介護事業所)を運営し、障害のある人の作品展の開催や作品の管理・販売、企業へのライセンス提供・商品企画販売などを行っています。

今回出品する「辻太郎招福くまで」は、当アトリエ所属メンバー・辻太郎さんがつくっています。購入した人からさまざまなご利益の報告が寄せられるという、願いが叶う(かもしれない)縁起熊手です。ぜひ今年は、福祉施設で生まれたユニークな縁起熊手で幸運を願ってみるのはいかがでしょう。また、「辻太郎招福くまで」は会社や組織からのオーダーも受け付けているそうです。

【画像】フェルトで作られたシャケの切り身。中にハンドグリップが入っている
アトリエ所属メンバーの村田美幸さんがつくる「しゃけグリップ」。写真提供:〈嬉々!!CREATIVE〉

当アトリエからは、ハンドグリップを柔らかな素材の鮭で包んだ「しゃけグリップ」という、楽しく筋トレできるグッズも登場!そのほか、メンバーさんの描いた絵柄をプリントしたポーチやバッグなども出品します。

【画像】ビーズで食べ物を形作ったピンバッジ。バナナ、カレー、ビザなど。

〈irodori〉いろとりどりのビーズのブローチ

〈irodori〉は、東京都二子玉川にある〈玉川福祉作業所〉で立ち上げられたブランドです。
就労移行支援事業、就労継続支援事業B型のふたつの障害福祉サービス事業を行う当施設では、「自分が選んで自分で決める、私らしい生活づくり」を理念に掲げ、つくり手の感性を大切にしながら、ビーズ、刺し子、刺繍、裂き織りなどのアイテムを制作しています。

今回は「こここなイッピン」でも反響の大きかった、ビーズのブローチが登場。一点ものの大ぶりなブローチや食べ物シリーズのピンバッジなど、さまざまな種類のビーズアイテムが並びます。〈irodori〉からはほかにも、刺繍のアイテムなども並ぶ予定です。

【画像】名刺サイズの手漉きの紙が3種類並んでいる。活版印刷で「こここ」のロゴなどが印刷されている

〈NOZOMI PAPER Factory〉「NOZOMI PAPER®︎」

〈NOZOMI PAPER Factory〉は、手漉きの再生紙「NOZOMI PAPER®︎」の生産などを行う福祉作業所と、デザインユニット〈HUMORABO(ユーモラボ)〉による、社会と福祉の楽しく新しい関係を探る協働プロジェクト。東日本大震災をきっかけに宮城県南三陸町〈のぞみ福祉作業所〉で誕生しました。

今回は「こここなイッピン」でもご紹介した、牛乳パック・新聞紙・抽出済みのコーヒー豆などを再利用してつくられている名刺サイズの「NAME CARD」のほか、「仙台七夕まつり」で使用された七夕飾りを再利用したカラフルな色味の「TANABATA PAPER」も登場。

ふんわりと厚みのある手漉き紙は、活版印刷の凹凸が効果的に出るのも特徴のひとつ。マーケット会場では、活版印刷機での印刷体験も予定しています!

【画像】手描き文字で構成されたカレンダーの写真

〈西淡路希望の家〉オリジナルカレンダー

〈西淡路希望の家〉の人気商品、手描きの数字で構成されたオリジナルカレンダーも登場します!ひと月めくるごとに、さまざまな表情の数字があらわれるのが楽しいカレンダーです。

大阪市東淀川区に所在する〈西淡路希望の家〉は、知的障害のある人のための生活介護事業を行う福祉事業所です。「障害のある人がその人らしく働くこと」を大事にしながら、オリジナリティ溢れる”スーパーハイパースペイシー”な雑貨を、数多く生み出しています。

今回はカレンダーのほか、これからの季節にもピッタリの防寒グッズや身につけているだけで楽しくなりそうなアイテムが並びます。

【画像】うさぎの張り子が2体

Good Job! センター香芝〉「2023年干支うさぎ」

\新しく出品が決まりました/

〈Good Job! センター香芝〉は、障害のある人と共に社会に「新しい仕事をつくり出すこと」を目指して生まれた施設。就労継続支援A型事業・B型事業、生活介護事業の3つを運営しています。主に、オリジナル商品や依頼された製品をつくる「製造」の仕事と、商品を実店舗やオンラインショップ、イベントなどで販売したり、各地のお店に卸す「流通」の仕事を行うほか、さまざまな研究・開発プロジェクトを展開しています。

今回は、2023年の干支であるうさぎの「はりこ」や「陶人形」などを取り扱いいたします。

※出品を予定していた〈向陽園(アート活動支援室ぴかり)〉「オンリーニャン」は諸事情によりキャンセルとなりました。

「ケアリングマーケット」には「こここなイッピン市」のほかにも、〈一般社団法人チャーミングケア〉、〈ココ・ファーム・ワイナリー〉〈SOLIT!〉〈HONAN LOCAL GOOD BREWERS〉などが参加。〈こここ〉の記事でもご紹介した施設やプロダクトがたくさん登場しているので、ぜひこの機会に会場で実物に触れてみてください。

身近にある介護やケアについて学べるコンテンツもたくさん

「ケアリングノーベンバー」では、「ケア」に関するコンテンツが多数実施されます。

「ケアと食事にまつわる疑問展」(11月10日〜30日 / BONUS TRACK GALLERY)は、食事にまつわる疑問を切り口に、人間にとっての食事とはそもそも何なのか、食事に結びつく身体や心のあり方についての展示です。

「ケアリング・ブックフェア」(11月5日〜30日 / 本屋B&B)では、それぞれのフィールドで活躍する方々が、個人の視点から捉えた「ケア」に関しての選書を行います。〈こここ〉編集長・中田が選書するコーナーもあるので、ぜひチェックしてみてください。

また、ブックフェアでは2つのトークイベントも。11月18日(金)は小松理虔さんの新刊記念トークとして「地方とケアを考える」(会場&オンライン)、11月29日(火) は〈FACE to FUKUSHI〉の河内崇典さんの新刊記念トーク「福祉は社会を変えられるのか」(オンライン)が実施されます。

ほかにもさまざまなプログラムが行われる「ケアリングノーベンバー」。プロダクトや本との出会い、人との交流、イベント体験などを通して、身近にある介護やケアについての理解や認識を深める機会になるのではないでしょうか。ぜひ「こここなイッピン市」の2日間含め、会場に足を運んでいただければ嬉しいです。〈こここ〉編集部メンバーも会場でお待ちしています!


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連載:こここイベント|こここ編集部