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Good Job! センター10周年。福祉をかえる「アート化」セミナー9月5日・6日開催
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はたらくこと、生きることをもっと豊かに。福祉をかえる「アート化」セミナー2026を開催

誰かの役に立ったと実感すること、周りの人と力を合わせて何かをつくり上げること、自分の好きな作業に夢中になること。働くことのなかには、単にお金を稼ぐだけではない喜びや営みがあります。

福祉やアートの現場からさまざまな可能性を探ってきた奈良県を拠点に活動する市民団体〈一般財団法人たんぽぽの家〉が、こうした「働く」と「生きる」の重なり合いに着目し、2026年9月5日(土)~6日(日)の2日間にわたって、福祉をかえる「アート化」セミナー2026を開催します。場所は奈良市にある〈たんぽぽの家アートセンターHANA〉。現在、参加者の募集が行われており、締め切りは2026年8月28日(金)です。

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〈たんぽぽの家アートセンターHANA〉のメンバーと芸術系大学生の交流の様子

多彩な実践者が集う。トークセッションをはじめとしたプログラム

2002年からはじまった本セミナーは、今年で18回目を迎えます。今回のテーマは「Good Life, Good Job!」。〈一般財団法人たんぽぽの家〉が運営する福祉拠点〈Good Job!センター香芝〉の開所10周年を記念し、福祉・アート・デザイン・地域づくりなど第一線で活躍する方々を全国から招き、トークセッションやワークショップなど多様な切り口からその実践を深めていきます。

セミナーの幕開けを飾る1日目のトークセッション「Good Job!センター香芝の10年とこれからのGood Job!」では、京都大学総合博物館教授であり、『問いのデザイン: 創造的対話のファシリテーション』(学芸出版社)の共著者でもある塩瀬隆之さんをゲストに迎え、多様な人々が働く喜びを実感できる場づくりについて語ります。

続くトークセッション「福祉とデザインがであうとき」では、宮城県仙台市にある多夢多夢舎中山工房の大江擁さんと、アートとしごとをつなぐネットワーク「AとW」の活動をしている渡邉竜也さん、里親制度を伝えるカードキット『TOKETA』のデザインを担当したUMA/design farmの原田祐馬さんらが登壇。福祉の現場にデザインの視点が加わることで生まれる異業種ネットワークや、人を支える現場で起こる化学反応を紐解きます。

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「AとW」によるポップアップストア

夕方には、〈アートセンターHANA〉の工房見学や、自然素材を使ったアロマや手ぬぐいを手掛ける奈良発のブランド〈jiwajjiwa〉を手がける〈チアフル株式会社代表〉の松本梓さんによるものづくりの提案、地域にひらかれた福祉ホーム〈有縁のすみか〉の10年を辿るツアーなどのオプションプログラムが並行して行われます。そして夜には〈たんぽぽ楽食サービス〉による手作りの料理を囲んで、講師や参加者の交流会も開催される予定です。

2日目は、関心に合わせて選べる選択形式で進行します。午前は、4つのプログラムを企画中。1つ目は、アートや個の力をきっかけに地域をひらく循環の取り組みを知る「地域をひらく循環―新しいつながり方を編み出す」。「障がいがあろうとなかろうと、好きなこと・得意なことを仕事にして精一杯生きる!」をモットーに滋賀県大津市で取り組みを行う〈NPO法人BRAH=art.(ブラフアート)〉の森山慶一さんと井ノ口藍さん、〈たんぽぽの家アートセンターHANA〉のスタッフ・髙橋桜介さんが登壇します。

2つ目は「ビジネスとアートをつなぐ ーエイブルアート・カンパニーの役割」と題し、障害のある人のアートをビジネスやプロダクトにいかす視点を、株式会社フェリシモの景山文乃さんと永冨恭子さんをはじめ、〈エイブルアート・カンパニー〉の柊伸江さんらがトークで語ります。3つ目は、福祉と伝統工芸を掛け合わせて新しい仕事をつくる〈NEW TRADITIONAL〉の実践の一つである「ニュートラの学校」での取り組みを軸に、成果や可能性を話し合います。4つ目は、編集者の多田智美さんや〈場とコトLAB〉の中脇健児さんによる実践的ワークショップ「価値を伝えるワークショップ」です。

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福祉×伝統工芸の協働から新しい仕事をつくる〈NEW TRADITIONAL〉が行う人材育成プログラム「ニュートラの学校」での様子

午後も同様に4つのプログラムのなかから、自身の課題感に引き寄せて学びを深められます。生成AIやデジタルツールを活用したクリエイションの実践を紹介する「デジタルクリエイションの創造性と生成AIの共創」、地域資源を組み合わせて仕事を作る仕組みを探る「福祉の力を地域にいかす仕組みづくり」、生涯学習の視点から考える「はたらくことと、はたらかない時間の大切さを考える」、持続可能な開発のための教育をベースに働き方のもやもやを語り合う障害とアートの研究会「はたらくを考える」を実施します。

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〈たんぽぽの家〉が主宰する、デジタル技術を活用した創作活動「デジタルクリエイション」を学べるオンラインプログラム「デジクリ」。「デジタルクリエイションの創造性と生成AIの共創」にて、これまでの実践をお伝えします。
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自立支援に表現活動をとり入れている、高知県の〈アートセンター画楽〉。代表の上田祐嗣さんが「福祉の力を地域にいかす仕組みづくり」のゲストとして登壇。

「Good Job!センター香芝」10周年が投げかけるもの

開所10周年を迎えた〈Good Job!センター香芝〉は、障害のある人とともにアート・デザイン・ビジネスの領域を超え、社会に新しい仕事をつくり出す拠点として2016年に設立されました。奈良の郷土玩具や伝統工芸にデジタル工作機を融合させたプロダクト開発、流通事業、カフェ「Good Job Coffee」の運営など、福祉の枠組みを超えた挑戦を続けています。

【画像】Goog Job!センター香芝の外観
撮影:加藤甫

〈こここ〉の連載シリーズ「福祉のしごとにん」において、同センターのセンター長を務める森下静香さんを取材した際、森下さんは働くことについて次のように語っていました。

働くことは人生の中で大きな部分を占めているからです。人々にとって働くことの目的は、お金を稼ぐことだけではありません。広い意味で働くこととは、誰かの役に立つとか、他者と一緒に何かを成し遂げるとか、やりがいをもってなにかをすること。それらは生きていく中で大きな意味も時間も占めていると思うんです。

障害の有無にかかわらず、一人の人として表現や役割を持ち、誰かとともに社会に関わっていくこと。今回のセミナーのテーマである「Good Life, Good Job!」は、慌ただしい日常を過ごす私たち一人ひとりにとっても、「自分にとってのよい仕事、よい暮らしとは何か」を問い直すきっかけを与えてくれます。

本セミナーは、2日間の通し参加のほか、1日のみの参加も可能で、申し込み締め切りは8月28日です。また、セミナー前日の9月4日や当日の午前には、〈Good Job!センター香芝〉の見学ツアーや著作権に関するワークショップなどのエクスカーションプログラムも開催されます。

自分らしい「働き方」と「生き方」のヒントを探しに、初秋の奈良へ足を運んでみてはいかがでしょうか。