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「発達障害の“障害”は、社会のどこにあるのか?」筑波大学ダボットプロジェクト×オールマイノリティプロジェクト共催イベント
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イベントバナー画像。タイトル、開催日時、内容が書かれている
2023年7月23日(日)13:00〜16:30、オンラインで開催。1カ月のアーカイブ配信あり

発達障害のある人の社会的孤立を防ぐためにできることとは

トークイベント「発達障害の“障害”は社会のどこにあるのか?」が2023年7月23日(日)にオンラインで開催されます。ともに発達障害をテーマとした研究を行う、〈筑波大学ダボットプロジェクト〉と〈オールマイノリティプロジェクト〉の共催で、基調講演やパネルディスカッションを通して“障害”は社会のどこにあるのか、また発達障害のある人の社会的孤立や孤独を防ぐために何ができるか、議論を深めていきます。

〈筑波大学ダボットプロジェクト〉では、発達障害のある人の社会的孤立を防ぐために、LINEを活用したチャットボット「ダボット:ダックスさんの相談室」を開発しています

「発達障害」を取り巻く状況

2021年の「障害者差別解消法」改正によって、事業者による障害のある人への合理的配慮の提供が24年4月から義務化されるなど、さまざまな障害への対応が進められている昨今。発達障害についても、「ASD(自閉スペクトラム症)」「ADHD(注意欠如・多動症)」「LD(限局性学習症、学習障害)」などの言葉の認知とともに、学校や職場での環境整備について、議論されることが増えてきました。

一方で、まだまだその困難さが理解されなかったり、あるいは「発達障害」の言葉が極端な才能の強調や個性への言い換えに使われたりと、差別や偏見がなくなったとは言い難い状況です。その原因のひとつには、社会構造そのものがマジョリティ、この場合であれば発達の凸凹が小さい人々を対象に作られており、マイノリティである発達障害のある人が直面する社会的障壁には無自覚だったり、軽視していたりすることが挙げられます。

そこで今回開催されるイベントでは、「社会のあり方が障害を作り出している」という「障害の社会モデル」に立ち返って議論をスタート。第一部の基調講演、第二部のパネルディスカッションを通じて、発達障害を“障害”とする社会的障壁にはどんなものがあるかを考えていきます。

イベントチラシ表面。下部分に日付やテーマなどの概要。上部分には困っている人と手助けする人が複数イラストで描かれている

マイクロアグレッションに関する基調講演と、参加型のパネルディスカッション

第一部の基調講演を行うのは、千葉大学子どものこころの発達教育研究センター教授の大島郁葉さん。「発達障害のある人の社会的孤立・孤独とマイクロアグレッション」というテーマです。マイクロアグレッション(小さな攻撃性)とは、差別や排除する意図なくして、偏見や先入観が見える言動をすること。今回は、発達障害のある人が日々受けている「見えない差別」について紐解きます。

第二部は4名の登壇者(筑波大学・大学院生の堀口里奈さん、京都大学学生総合支援機構・准教授の村田淳さん、大島さん、筑波大学人間系・准教授の佐々木銀河さん)によるパネルディスカッション。「ここがヘンだよ、大学や社会」というテーマで、発達障害のある人と支援者が模擬対話セッションを行います。参加者はセッションを通じて、何を“障害”や“社会的障壁”と感じたかを、チャット形式で回答します。回答や、事前アンケートを踏まえて、4名のパネリストがディスカッションを進めます。

チラシ裏面。トークテーマとともに、登壇者のプロフィールが掲載され、顔がイラストで描かれている

イベントの参加費は無料。視聴の申し込みは23日当日のイベント終了まで(※注)可能です。開催日から1カ月は、見逃し配信も視聴することができます。

(注:イベント終了後、8月23日まで延長されています)

イベントを共催する2つのプロジェクト

本イベントを共催する〈筑波大学ダボットプロジェクト〉と〈オールマイノリティプロジェクト〉は、ともに国立研究開発法人科学技術振興機構が運営する〈社会技術研究開発センター(RISTEX)〉の研究事業です。2019年度より「SDGsの達成に向けた共創的研究開発プログラム(SOLVE for SDGs)」が開始されるなかで、どちらもそのプロジェクトとして2022年度に採択されました。

「ソリューション創出フェーズ」として採択された佐々木さんが代表を務める〈筑波大学ダボットプロジェクト〉は、「ダボット:ダックスさんの相談室」というチャットボットを開発。定型発達と呼ばれる方から発達障害のある方まで、多様な神経特性のある人へ向けて、困りごとに役立つアイデアやツールを提案しています。

上部にはメッセージのやり取りが、下部には「ここで何ができるの?」「少しお話しましょうか」など書かれたメニュー画面がある
「ダボット:ダックスさんの相談室」の画面(提供:筑波大学ダボットプロジェクト)

一方で大島さん率いる千葉大学の〈オールマイノリティプロジェクト〉は、「社会的孤立・孤独枠」として採択されたプロジェクト。発達障害のある人の置かれた状況に着目していくなかで、マイノリティが孤立・孤独に陥らないフェアな社会の実現を目指しています。

「発達障害者を始めとするマイノリティが社会的孤独・孤立に陥らないフェアな社会の実現のために」というコピー、実証実験とアプリ開発と啓発活動の掛け合わせの図、WebサイトのQRコードなどが掲載されている
(提供:オールマイノリティプロジェクト)

SDGsの理念である「誰一人取り残さない」社会に向け、異なったアプローチを描く佐々木さん、大島さんのプロジェクト。ですがいずれも発達障害をテーマとしていることや、「社会的障壁をどのように取り除けるか」というところに関心を寄せていることが共通していたため、今回のイベントの共催が実現しました。

Peatixの申込みページには、任意で回答できる、発達障害に関する差別や社会的障壁に関するアンケートがあります。ぜひアンケートやチャットを活用して参加し、私たちの周りにどのような“障害”があるのか、一緒に考えてみませんか。